主人が大事にしているハンカチがある。それは普通市販されているタオル地のハンカチよりやや小ぶりで使いやすくポケットにも入れやすい。秋物のシャツを買ったときゴールデンべヤーのサービス品として、貰った品である。だから、何処を探してもこのサイズでこの柄が付いたハンカチは手に入らない。大切にしながら毎日のように使っていた。
ところが、本日私が用事で外出した時間に濡らして使ったらしい。日曜日で、1日暇なので、何かすることは無いかと、考えたようである。洗面所で湯を出しハンカチを使って、顔を温め髭を剃った。終った後片手で絞りながら乾かしたのだ。私が帰って来た時にはまだ半乾きだった。それからしばらくして、良く乾いていないのが、ポケットに入っていた。私が良く乾かさないと匂いが付くと云い再び乾かした。
数時間後そのハンカチが姿を消した。ポケットや引き出しの中を調べたがない。トイレも調べた。ポケットから落ちていないか心配になったからだ。その時間新聞を読みに出かけたので新聞コーナーにも探しに行った。
今までも何回も紛失したが何時も出てきた。今回ばかりは、手の打ちようがなかった。本人はしょげているし私も気になって仕方がなく、落ち着かなかった。狭い部屋とは言え探すところがない。
疲れて横になろうとしたとき想像もしないところから出てきた。アンカにまいてあるタオルの中にあったのである。本人曰く、湿り気があったので、アンカで乾燥させようとしたのだと。こんな風に老夫婦の勘違いと物忘れが交互にやってきて毎日が過ぎてゆく。(E)
お気に入りのハンカチ
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