初めての療法がまた増えた。ダンス療法と云うのだろうか。音楽に合わせてステップを踏むのである。
皆で一重の輪になるように手をつなぎ8拍まで同じステップを続ける。担当のひとの説明によると、ボールルームダンスの要素を取り入れたダンス風と云うことだったが、まるで異なっていた。ボールルームダンスは私の得意とする分野で勇んで出かけたら拍子抜けした感じ。
2階でリハビリをしていたオソマツさんがリハビリの先生にそれを見て感想を漏らした「まるで幼稚園のお遊戯みたいだ」と。先生は言いようがなく苦し紛れに「そんなことを云ってはいけません。オソマツさんの奥さんも輪の中にいらっしゃるから」とたしなめられたらしい。
見た目は幼稚園児のダンス位にしか見えないがヨーロッパなどで輪になってダンスをするのに似ている。慣れてしまえば簡単だが身につくまでは戸惑って難しい。
今回の必須条件は歩行できる人に限るということだったが、ダンスの場合は片足を軸にして体重を掛けることが多い。ステップに気を取られ、リズムを正しく、しかも片足で立つということになると高齢者には並大抵のことではない。他から見ていてどうしてできないかと思うようなことができないのである。
この際、出来不出来は関係なく、体を動かすことが第一、それで楽しければよいと思いなおした。今回の参加者は15名程度で男性はただ一人。(E)