学生時代に仕事や世の中をナメていた私は、
社会に出て実際に営業マンとなって、
口がうまいだけではお客様に買っていただけない、
という現実を突き付けられ、変わらざるを得なくなりました。
そこでとにかく営業本を読み漁り、
本で学んだことをお客様を訪問した際に実行する、
ということを試しては改善する日々が続きました。
でも、どれだけトークテクニックを磨いても、
それを使うシーンをつくれる訳でもありませんし、
営業本に書いてあるようなトークの流れになる訳もなく、
営業本をどれだけ読んでも成果につながりませんでした。
そこで営業本をあきらめ、別の本を探していたところ、
中谷彰宏さんの本を偶然発見することができたのです。
中谷さんの本の中には、テクニック的なことは書かれてなく、
ただただお客様に喜んでいただけることをする、ということや
コピー一つ取ることからでも学ぶことはある、という、
本当に基本的なことでした。
そこから自分自身、変わっていったと思います。
クレーム対応でお客様のところに行く際も、
以前なら「面倒だ」とか、
「クレームの原因をつくった工場の人が行って欲しい」
と思っていたのですが、
「クレームの対応をやることでまた良い経験ができる」
というように前向きにとらえられるようになったのです。
全ての業務が自分が成長する上で良い経験となる、
とプラスに捉えられるようになり、結果、どのお客様のところに行くときも
楽しんでニコニコして訪問できるようになっていきました。
そんな中、お客様はさまざまな問題を
抱えていることに気づくようになりました。
見込み客不足。
後継者問題。
工事でのミスが多く、利益垂れ流しの状態が続いている。
紹介がほぼ発生しない、などなど。
こうしたお客様から相談をいただく中で、
それに応えたいと思うようになり、
少しずつ経営の勉強をするようになっていきました。
住宅業界はもちろん、いろんな業界のいろんな事例を収集するため、
プレジデントやダイヤモンド、東洋経済などのビジネス誌や
日経新聞を読むようになり、とにかく情報収集を積極的に行いました。
更には稲盛和夫さんや斎藤一人さんの本も読むようになって、
もっと経営のことを勉強したいと思うようになりました。
営業マンとして成果が出ていたのですが、
30歳が近づくにつれ、自分の人生を考えるようになっていきました。
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いろんなことに興味を持ち、いろんなところから学び、
学んだことを実践していくことで、人は成長すると思います。
関心が無くなる。
勉強しなくなる。
行動が変わらなくなる。
これが退化のはじまりです。
そうならないよう、いろんな刺激を受けまくり、
自分の未熟さを日々、感じることが重要だと思っています。