鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4395回】 最悪の事態を考えて経営する

2023年01月11日 | 住宅コンサルタントとして

どのビジネスにも、寿命は必ず来ます。

 

過去、あれだけ売れまくって、

利益を稼ぎまくっていたやり方が全く通用しなくなり、

どうあがいても全くお客様が来なくなったり、

購入していただける確率が下がったり・・・。

 

新しいテクノロジーであったり、

異業種からの参入であったり、

超大手の資本だったり、

天災や戦争であったり、

いろんな要素が絡み合って、

これまで通用していたものが通用しなくなり、

これまで稼がせてもらっていた事業で収益が出なくなる。

 

こういうことが起こる可能性がある、

という前提で経営をしなくてはならないのです。

 

先日、ニュースで取り上げられていましたが、

信越化学工業の会長だった金川千尋さんが

お亡くなりになりました。

 

信越化学を世界に通用するメーカーに押し上げた、

名経営者でしたので、そのニュースを知り、

すぐに金川氏の著書を購入し、読んでおりますが、

災害リスクや地政学的なリスクを考え、

世界に拠点をバランスよく設けることで、

東日本大震災などの危機も乗り越えた、

と書かれてありました。

 

住宅会社の場合を考えてみますと、

例えば仕入れ先が1社しかないとか、

設計や現場管理が1名しか存在しないとか

新築しかやっていないとかが、

かなり大きなリスクとなります。

 

仕入れ先さんが大きな事故を起こし、

担当者が長期入院となった場合、

代わりの業者さんをその時点から探すのは、

かなり大変な作業となるでしょう。

 

そして例えば優秀な現場監督1人に頼って

それなりの棟数を回している場合も

その監督に何かあった際に業務が止まることとなります。

 

このように、企業経営において、

リスクを減らす取り組みは欠かせないですし、

何より最悪なことを想定し、それでも事業が回るようにしないと、

お客様への責任を果たせませんし、

何よりスタッフさんやそのご家族を守れません。

 

先人の名経営者がどんなことを考えて、

経営に取り組んでいたのか、ということを

定期的に学ぶことは大切だなぁ、と改めて思いました。

 

皆さんの会社は、最悪な事態を想定して

経営が出来ているでしょうか?

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