鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第5190回】 住宅会社の売却が一気に増えていく

2025年03月16日 | 住宅コンサルタントとして
あるエリアのクライアント様で、
順調に推移している住宅会社があります。

ゼロから住宅事業を立ち上げ、
着実に成長されていて、
いよいよ県内のトップ10になれるか、という感じなのですが、
おそらくこの先、この住宅会社がライバルになるだろう、
と思っていた会社が昨年、全株を売却しました。

またこのクライアント様とエリアが同じで、
結構な頻度で競合しているのにも関わらず、
ほぼ全勝できてしまう、
棟数だけ地域一番店なのですが、
決算内容も悪く、自己資本比率が非常に低い、
地場大手の会社がありましたが、
その会社も2月に全株を売却しました。

県内トップクラスの住宅会社でも、
現経営陣が株を売却し、経営を譲ってしまう。

いろんなところから入ってくる情報を集約すると、
おそらくは、ひと昔前と比較して
努力しても棟数が伸びず、更には先行きも見えず、
もうこの辺りが潮時だと判断したのではないか?

更には後継者を育成できなかった、
ということも要因かもしれません。

でも、会社を売却してハッピーになるのは、
正直、経営者しかいないのですね。

社員さんも、過去自社で家を建てて下さった施主様も
誰もハッピーにはならないのです。


おそらくこの先、
ますますいろんな住宅会社の経営者が
自社を売却する、ということが増えていくでしょう。

努力してもなかなか成果が出ず、
しかも人の問題や法規制も目まぐるしく変わる中、
経営のモチベーションを維持することは、
難しくなっていると思います。

だからこそ、経営者は
良き師や切磋琢磨できる友をつくり、
たくさん学ばせていただく中で
会社の目指すべきビジョンや進むべき戦略を決定し、
結果を出していかなくてはなりません。

更に自身の後継者をつくっていかなくてはならないのです。

そして業界内で働く人たちが知っておくべきことは、
いろんなヘッドハンターから連絡が来るでしょうが、
待遇だけで転職先を決めてはいけないということ。

待遇がどれだけ良くても、経営者に軸が無く、
経営者がちゃんと人材育成をやっていない会社は、
必ず衰退し、売却するでしょう。

売られたら、自身の評価や待遇は変わるのです。

地に足がついた経営ができている住宅会社が
地域に1社でも多く増えていくために、
私自身、仕事をしていきたいと思っています。

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