Team埼玉 ブログ

自閉症教育と授業改善についての学習会

「わかる」→「おぼえる」→「できる」

2016年05月08日 18時42分59秒 | 日記

 新しいことを身につけるときには、何をどうすればよいのかがわかり(理解)、所作や動作をおぼえて(スキル)、一人でできるようになることが求められます。自分はこの「わかる」→「おぼえる」→「できる」をキーワードとして考えながら指導にあたっています。

 子どもたちにとって初めてのこと、知らないことを「わかる」ようにするためには、どのように伝えればよいのか?当然、一人一人の理解の仕方は異なるので、言葉だけで理解を促せるのか(耳で聞いてわかる、または得意)、視覚的な教材を用意して示した方が理解を促せるのか(目で見てわかる、または得意)、手を取り一緒にすることがよいのか(体験をなぞってわかる)など、子どもたちが「ああ、わかった!そうするのか、そういうことか~」と実感できるよう個に応じた伝え方の工夫が必要になってきます。

 次に、理解したことを行動で示すには、やり方をおぼえる必要があります。わかっただけですぐにできるようになる訳ではなく、既に習得している行動レパートリーに無い場合には、スキル形成が必要になってきます。おぼえ方にも一人一人の得意不得意がありますので、繰り返した方がおぼえやすいのか、手順表や補助具などの支援ツールが必要なのかなど、やはり個に応じた工夫が必要になってきます。

 そして、おぼえるためには何よりも本人の努力が重要です。この努力のエネルギー源となるのが、本人の「できるようになりたい!」という意欲なのだと思います。この意欲は上手にできたときに褒められたり、自分自身で達成感や満足感を得たりすることでも喚起されます。意欲を持って取り組み、達成したことや習得したことが自信につながっていき、そしてその自信は「次もがんばろう!」という気持ちへつながっていくのだと思います。

 日々、子どもたちから教わることでいっぱいです。褒められてがんばることで、一つでも多くのことを身につけていってほしいなぁと思っています。そのためには「わかる」→「おぼえる」→「できる」を頭に入れながら個に応じた配慮や工夫を大切にしていきたいと思っています。

 目の前の子どもにとって、どのように伝えればわかりやすいのか、伝わるのかを知るためには、アセスメントが有用です。今回の学習会の午前の部ではMEPA-RやPEP-3、NCプログラム等についての実践を通した報告があります(ツールの紹介・解説ではなく、どのように活用して、子ども理解の一助としたかについて)。午前中は無料の会ですので、気軽に立ち寄っていただければと思います。

 参加申し込みにつきましては、お手数をおかけしてすみませんが、チーム埼玉ホームページよりお願いします。資料印刷の関係がありますので、今週13日の金曜日の夜までにしていただけると助かります。もちろん、参加申し込みをしなくても、当日の飛び込み参加はできますが、飛び込み参加の人数が申し込み人数を上回るようなことがあると用意した資料が足りなくなってしまうので・・・。ご理解とご協力のほど、宜しくお願いします。

 畠山


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