長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

自休自足

2008-07-11 06:37:30 | Weblog
昨日青山ブックセンターをブラブラしていたらそんな雑誌
を見つけた。
「古き良き街に暮らす」という特集で、最初に福岡県うきは市吉井町
が紹介されている。ぼくの大好きな土地。久留米と日田を結ぶ街道の
途中にあって、筑後川のゆるやかな流れとまわりの山の青々とした風景の
中に、白い塀の古い商家が点在する不思議な街だ。
この街に「四月の魚」という古道具屋がある。元医院だった古色蒼然とした
建物の中で、いつも静かに笑いながらたたずんでいる。
そして、ここで紹介されたカフェ・・とある病院の女子寮を借りて
自分でお花を飾り、ていねいにドリップをいれてくれた青年・「K太郎」
君との不思議な出会いがあった。彼が昨年、不思議な縁で天真庵のドアを
開き、今も時々コーヒーを飲みにくる。
この特集で最初に紹介された山下カバンび山下カオリさんも、そんな流れで
知り合いになり、そこで買った不思議なヤカンが天真庵のオープンエアーな
場所に飾ってある。(昨日つかった写真にも写っている)

その本を買って、日本橋に向かった。「日本橋二丁目ダイニング」
天真庵の「黒豆」とか「四穀米」とかを入れてくれる友達が始めた
素敵なお店。
板橋のイタリアン「オルト」の野菜も、ここが源流になっている。
オルトや日本橋二丁目ダイニングで食事をすると、「土を喰らう」
という感じが五感でわかる。
野菜は、「野生の菜」なのだ。

花火・あさがお・蚊取りせんこう

2008-07-09 11:02:21 | Weblog
天真庵のオープンスペースに朝顔が元気に成長している。
元気もこのスペースが大好きなので、蚊取りせんこうを
つけてあげる日々。
昨年の夏に気がついたのですが、ここから隅田川の花火が見える。
昨年は、お店がごったがえして自分は、花火が見えなかった。
「自分が楽しまないと、人を楽しませられない」をモットーに
しているので、今年の花火大会は、「もにじん」さんのライブを
夕方にやって、7時に閉店して、みんなでビールとピーナッツを
かかえて、十間橋あたりで、楽しもう、と企画中。


おでん・熱燗・昔の女

2008-07-08 07:31:22 | Weblog
昨日、そんなフレーズがよく似合う友だちが遊びにきた。
たぶん、人生で一番いっしょに飲んだ酒友・・
ここ三年は、肝臓が悪くて、ほとんど禁酒させられていた。
寄る年波には勝てず、最近は全盛期の3割(本人の弁)くらいしか
飲めなくなったとのこと。

お水が出る前に「ビール以外だったら、なんでもよかですけん、酒ば
ください」と、いつものようにせっかちに注文するので、
「梅酒」をロックにして出したら、一揆に飲み干した。
「なんか、焼酎はないとですか?」ときたので、「ない」
と答え、夏にピッタリの「副小町」の甘口を出すと、
「これ、うまかですね」といって、グビグビと飲んだ。
「なんでもよかけん、ほかの日本酒ばください」
というので、広島の「雨後の月」を出したら、
「うまかですね。ちょっとペースがはやいでど、
さきほどチラッと見えたにごりばください」
というので、「会津娘」のにごりを出した。
この3合の日本酒を飲み干すのに要した時間はわずか10分くらい。

少し強い酒をださないと、グビグビいって、そばがきもそばも食べず
におわってしまいそうなので、「もう少しゆっくり飲まないと、
蕎麦喰えんようになるよ」というと、
「あんまりみんなうまい酒ばっかりやけん、飲みすぎです。
ちょっとまずい酒はなかですか?」
というので、少し強い原酒の「羽根屋の原酒」を出すと、
「これまでいろいろ飲んできた酒で、この酒が一番うまかです」
といって、たてつずけに3合飲んだ。

結局、お連れと二人で15本を開けて帰った。
こんな大酒飲みといっしょに飲んでいたと思うと、ゾッとした。
でもやはり友だちは最高の財産。

勘違い

2008-07-07 06:18:44 | Weblog
昨日のブログに書いた「山岡鉄舟遺墨展」は、来週だった。
あれから、蕎麦を打って、8時過ぎに半蔵門線と南北線に
乗り換えて本郷三丁目にいった。「ひさしぶりに通勤電車にのる」
覚悟をしていたけど、途中で「ああ、今日は日曜日だ」と気が付いた。
そして、会場についたら、何もやっていない。
ハガキを見たら、12(土)、13(日)になっている。

だいたい、油断して朝の仕込みをノロノロしていたり、焙煎の時間
がギリギリになったりした時は、めちゃくちゃお店が混雑することが
多い。例外ではなく、昨日はめちゃくちゃ混んだ。2時過ぎに蕎麦は
完売するし、その後もガレットの嵐だった。

来週末は「カキ氷」をやる予定。

トラ、トーラ、オオトラ!

2008-07-06 06:53:22 | Weblog
朝からなんだけど、昔からお座敷遊びで、そんなんがある。
大酒飲みのことを、「オオトラ」という。
諸説ある。酒飲みが、お調子をもって、相手にすすめるのに
「ささ、飲みなさい」なんてやる。その「ささ」、つまり竹、
昔から虎の絵には竹が描かれている。そんな説がある。

今天真庵の二階には、木庵の書いた「虎」の書がかかっている。
京都の黄檗山万福寺は、いんげん和尚が開祖の禅寺。
そこの二代目の管長が木庵。

禅といえば、山岡鉄舟。彼の個展が今日まで本郷でやている。
高橋泥舟、勝海舟とともに、江戸の三舟と呼ばれた人。
それの案内に、彼の書いた「虎」が書いてある。

そういえば、昨日は「オオトラ」があまたきた。
「雨後の月」「福小町」「羽根屋」「花」「会津娘」
などをグビグビ飲んでいかれた。


大阪弁

2008-07-05 07:24:37 | Weblog
昨日の夕方、きれいな大阪弁で電話。
「今、トウマ橋なんやけど、これからいっていいですか?」
「トウマ橋・・・?」

「ジュウにアイダと書いてます」
「それ、ジュッケン橋(十間橋)いいますねん。(大阪弁がうつる)
正確にはジッケン橋でんねん」

ま、そんなやりとりがあって、若い「大阪で生まれた女(の子)」が
きた。ブログを見て、わざわざ天真庵にきてくれたらしい。

メニューを見て「レスカってなんですか?」と聞かれた。
最近では関西でも「レスカ」とはいわないらしい。
アイスコーヒーを「レーコー」というのも、今は昔の話。



へちかんだグラス

2008-07-04 06:34:54 | Weblog
昨日は目白の千草画廊にいく。
安土さんのガラスの個展が1日から始まった。
天真庵では、レスカとかみかんジュースなどは、
彼のグラスでだすようにしている。

家では、彼の「へちかんだグラス」を使っている。
風呂あがりに飲む「はだか麦の麦茶」も、泡のでる麦も
みんなへちかんだグラス。
すこし、いがんで(京都風?)、かいらしいところがいい。

夕方は、表参道にお煎茶のお稽古にいく。
玉露の清風手前というのをやった。煎茶では「清風」
という言葉がよくでてくる。
へちかんだグラスもそうだけど、暑い夏に、清らかな風
がふいてくると、えもいわれぬ幸せな気持ちになる。

昨今、そばほど、新、がさわがれないけど、「新茶」はとても
うまい。今天真庵にある宇治の煎茶の新茶は、人にだしたくないくらい、
うまい!ふふふふ・・

芸者はよばれてこそ・・

2008-07-02 07:32:22 | Weblog
今日は「かっぽれ」だ。
メニューの「レスカ」と、「かっぽれ」は、よく「それなんですか?」
と聞かれる。どちらも、消えいくもの?
かっぽれは、幇間(ほうかん)、つまり簡単にいえば男芸者のゲイ(
ますます、怪しげな表現になる・・)
昔お座敷遊びが盛んだったころ、芸者を待つお客さまを退屈させないように、
男芸者が、つつもたせよろしく、襖芸をしたりかっぽれというユニークな踊り
をして、間をもたせた。
京都のお座敷は、雅(みやび)をよろし、とするため、にぎやかなかっぽれ
なんかは流行らなかったが、江戸には300人むらいはいたらしい。

不況と物価高で、人人の暮らしが、ものすごいスピードで生きずまっている。
仕事のある人は、忙しすぎて、会社にひきこもり、仕事のない人は、自分
の部屋にひきこもる。
でも、やっぱり人間は「呼ばれるうち(人の役にたつ)が花」だと思う。

目白といえば・・・

2008-07-01 06:21:42 | Weblog
目白といえば・・・学習院?
目白といえば、やっぱりヨネクラジム。骨董の坂田、千草画廊。
今日から、その千草画廊で吹きガラスの「安土忠久」さんの個展が
始まる。木曜日にいく予定でいたら、昨日、本人がブラリと天真庵
にやってきた。
「いろいろおもろいもんがあるな」といいながら、楽しそうにしていたけど、
この空間に、安土さんがいるが、一番おもしろかった。

これから暑い夏。天真庵では、「レスカ」を頼むと、彼のガラスの器で供する
ことにしている。家では、ビールを飲むときに、すこし、「いがんだ」形状
のグラスにいれて飲む。「へちかんだグラス」という。
そういえば、天真庵のある界隈の建物も、どことなく「へちかんだグラス」
に似ている。生前、彼のグラスを、かの白州正子はんもこよなく愛した。