昨日は台風の雨が一日中降り続きました。
でも言うほどじゃなくてよかったです。
朝は雲が多めだったけどだんだん青空が広がってきました。
梅雨明け宣言ももう間も無く出るでしょう。
昨日は梅雨の最後の雨の日。
久しぶりにじぶんの物置部屋にこもって裁縫仕事をしました。
彼はめちゃくちゃ物持ちの良い人でなんでも長く使います。
そのせいで繕い物が多くなるのもしかたありません。
昨日はお気に入りのシャツの修理。
ボロになった袖口をなんとかするのがミッションです。
考えて刺繍糸でかがる事にしました。
こんなにボロになってまで着なくてもいいともおもうのですが、
この着心地の良さはなかなか見つからない、というのです。
彼にとっては素材が何より。
神経質でデリケートな彼の肌を刺激するようなゴワゴワしたものは着たくない、と
徹底しています。
修理の依頼があったので仕方がありませんよね。
一度気にいるとそればかり着るから
袖のフチだけでなく裏側も擦り切れています。
裏側は擦り切れた穴から別布を差し入れその上からステッチして繕いました。
表地に針目が出ないよう布をすくいながらのステッチです。
この時も私の気持ちは裏側だから見えないし
適当でいいや、という気持ちがありました。
実際そう思いながら手を動かしていたのです。
恥ずかし〜けど、そういう性格なのです。テヘ
袖口はバイヤス布で包もうかと思ったけれど
今回は刺繍糸三本どりでかがることにしました。
シャツの色に合いそうな糸を探すといきなりボタンホールステッチを始めました。
素材は細いコーディュロイなので秋冬のものなので、
刺繍糸の縁かがりもおしゃれじゃないかしら。
でもボタンホールは裁縫仕事の中でも一番苦手。
針目を揃えるってとても難しいのです。
その難しい作業を選んでみました。
難しい、できないっていうのも思い込みでしょう。
それで昨日思いきって取り組んでみましたの。
案の定針目を揃えるのが難しく
最初はすぐにくじけそうになりました。
布地の裏から針を刺し、
自分がここと思うところに針の頭を出すその事が
とてもむずかしいのです。小さな小さな針の先の問題ですが、
それがとても難しく自分の無力を感じてしまいます。
はっきり言って面白くない仕事。
ところが仕事を始めてしばらくした時、
ふと思いつき、布をひっくり返して裏をました。
裏側の縫い目がガタガタでした。
性格的に裏は見えない、という考えで針が動いておりますから
必然縫い目はガタガタです。
気持ちが行って無いって事でもありました。
でもそこに着目した私は裏側の縫い目を
ちゃんと見て丁寧に針を刺してみたのです。
エライでしょ、くじけている場合じゃないからね。
そしたらなんとその方が
思った通りの場所に針を出せるんです。
裏は見えない、ゆえに針目は揃ってなくても構わない、と
裏側の事をほとんど気にかけずに針を動かしていました。
けれども実際は、
裏側をこそ綺麗に仕上げようという意識で手を動かせば
自ずと表の針目も揃うものだったのです。
今まで苦手としてきたボタンホール。
裏側にこそ気を使うべきでした。
それを知らずにずっとここまで来てしまいました。
なんと愚かだったことでしょう。
そうとわかるとだんだん針目が揃って来て
縁かがりの仕事がちょっと面白くなってきました。
今まで綺麗に出来なかったから避けて通ってきたのです。
でもコツをつかめば向き合う姿勢が全然違ってきますね。
新しいシャツを買ってしまえばこんな発見もなかったかと思うと、
めんどくさいことを多々言ってくる相手がいるからこそ
学べる事象もあるのだと、
一人、合点しています。
今日からは晴れて暑い日が続きそうです。
外仕事が忙しくなるとせっかく始めた裁縫も
ちょっとお預けになるかもしれません。
いいんですよ、どっちみち秋のシャツだからまだ時間はあります。
蝉の声がうるさいくらいに聞こえ入道雲が湧き立ちやっと日本の夏が
やって来ました。
山里の夏は普段でも短いのに今夏はもう雨ばかりのうちに一月過ぎてしまいました。
残り少ない夏を楽しく過ごしたいものです。
今年最後の山百合が開花中。