チビクロの美術さんぽ

ぬいぐるみの黒猫チビクロがお出かけしますにゃ。休みの日に美術館へ行って、絵を見るのが
楽しみなのですにゃ。

「生物から見た世界」ユクスキュル/クリサート

2023-07-14 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「生物から見た世界」
ユクスキュル/クリサート
日高敏隆・羽田節子訳
岩波文庫


以前読んだ哲学の本の中で紹介されていて、気になっていた本ですにゃ。
ある晴れた日に野原を散歩すると、
さんさんと降りそそぐ日光、青い空や
山、木々や草花がたくさんの草花が
咲いていて、とっても気持ちがいいです
にゃ。
でも、このように感じているのわ、
人だけで、みつばちにとってわ、
蜜を吸うことができる、
咲いている開いた花だけしか感知しない
しくみになっていて、
それをミツバチの環世界というらしいですにゃ。
みつばちにわ、空も関係なければ、
色も関係ないし、つぼみの花とか、
蜜の吸えない植物なんて、
存在していないのと同じとわ、
知らなかったですにゃ。

いくつかの例があげられているけど、
大きなカシワの木が存在しているとして、きこりのおじいさんとカシワの関係と、
キツネとカシワの関係、
ありとカシワの関係わ、
それぞれ違うもので、
それぞれの環世界となっているらしいですにゃ。

初め、科学的な説明から始まり、
読んでいくにつれて、
抽象的になっていくような気がして、
不思議で興味深いですにゃ。

自分の見ている世界だけが正解でわないし、見方わ、ひとつでわないということなのかもしれませんにゃ。

1934年に書かれているけど、
まったくもって、古びない、
科学の古典ですにゃ。

図書館からお借りしましたにゃ。
日にちが過ぎてしまっているから
早く返却せねば!

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。






「濱地健三郎の霊(くしび)なる事件簿」有栖川有栖

2023-07-05 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「濱地健三郎の霊(くしび)なる
事件簿」
有栖川有栖 角川書店
2017年刊


霊が見える心霊探偵濱地健三郎氏と
その助手志摩さんが事件を解決する話ですにゃ。現代の怪談という風情ですにゃ。

濱地氏わ、年齢不詳で紳士なお方、
ワインもたしなまれるらしいですにゃ。
事務所に置いてある赤、白、緑のガラスが組み合わさったエミール・ガレ作の
魔法のきのこみたいなランプが
お気に入りですにゃ。

志摩さんわ、霊能力のある上司を
尊敬していて、仕事熱心で、
顧客からきいた情報で似顔絵を描くのが得意ですにゃ。

殺人事件もでてくるけど、
安心して楽しめますにゃ。
ミステリの王道ですにゃ。
表紙の絵のくびなしくまさんが
(・(ェ)・)🐻こわいですにゃ。

なぜ濱地氏が心霊探偵になったかわ、
まだ謎だし、志摩さんが上司の影響を
受けて、視えるようになってきたし、
続編が楽しみですにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。

「世界が赫に染まる日に」櫛木理宇 

2023-06-30 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

※暴力描写が多くあり、苦手な方わ、
スルーしてくださいですにゃ。
「世界が赫(あか)に染まる日に」
櫛木理宇 光文社
2016年刊


少年×いじめ×復讐の話ですにゃ。

復讐の過程で櫂と文稀の間に生まれた
関係性わ、間違いなくポジティブなもので、ひとつの友情だと思ったですにゃ。
それわ、死ぬのを決めていた文稀にわ、
きっとまぶしすぎる光だったかも
ですにゃ。
光に照らされたのわ、
自分の暗闇ですにゃ。
絶望わ、さらに深くなったのでわ…
暴力描写わ、表現方法の1つで、
この作品わ、
友情の物語だと思うですにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。

「少年籠城」櫛木理宇 

2023-06-27 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

※この本わ、暴力的描写があるので
苦手な方わ、スルーしてくださいにゃ。
「少年籠城」櫛木理宇 集英社
2023.5月刊行


〈猟奇殺人事件×子供食堂たてこもり
殺人容疑をかけられた少年は、
無実を訴え、拳銃を手にした。
緊迫のサスペンスミステリ
集英社サイトより引用。

ネグレクト、虐待、貧困などの社会問題をエンタメで読ませるとわ、
にゃかにゃかですにゃ。

少年たちのたてこもり事件と並行して
描かれる警察組織の闇がより、
緊迫度を高めていますにゃ。

作者の、永遠のテーマ?
シリアルキラーなどの猟奇殺人とか、
プロファイリング捜査も出てきますにゃ。オリヴァー・サックスの本読んでた人わ、なるほどと思う要素もありますにゃ。

裏テーマわ、親子の愛だと思うですにゃ。歪んだ形でも。

読みやすく、伏線もきちんと回収、
さらりと読ませるところがわざありですにゃ。

危機に直面して
理想と現実に悩みながらも自分の信じるとこをつらぬこうとする、主人公司の
まっとうさがきわだち、共感できるですにゃ。

目をそむけたくなるテーマかもだけど、
ネグレクトわ、こじんの問題でわなく、
しゃかいの問題としてきょうゆう
できたらいいのにと思いましたにゃ。

図書館でやっと順番がきたですにゃ。

読み始めたら止まらないのわ、わかっていたから、お休みの前の日に読みましたにゃ。
こういう題材でおもしろいというのわ、
はばかられるですかにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。

「ブラックライダー」&「罪の終わり」  東山彰良

2023-06-09 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「ブラックライダー」
「罪の終わり」 東山彰良 新潮社
2016年刊




隕石衝突による地球規模災害による
食料不足×食人×食人した人々を救済する
黒騎士神話×罪とわ?×贖罪とわ?と
いった作品ですにゃ。

チビクロが読むからだけど、
なかなか読みづらいから、てこずった
ですにゃ。1度わ、あきらめたけど、
前日譚として「罪の終わり」があるのを
知ってもう一度読んでみようと思ったですにゃ。

読書体験をイメージ化するならば、
荒れ果てた砂漠を通り、厳しい岩山を
乗り越え、道に迷い、あきらめたその先に、美しい一輪の花、またわ、
美しい水晶のかけらを見つける、みたいなそういう作品ですにゃ。
それわ、カールハインツという犬であったり、翡翠色の髪留めであったり
するですにゃ。

図書本で1度返却してまた借りて、
読みましたにゃ。

チビクロわ、いつかまたこの本を読むかもしれない、読みたいと思っていますが、
この作家の別の本を読むかわ、
まだわからないですにゃ。

2016年刊でいろいろ賞をとっている
作家さんだけど、アンテナに今まで全く
入ってこなかったのわ、不思議。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。