北風が冷たくなったある週末、竹取庵の鍵を開けると中でバタバタと羽音がする。見ればオスのジョウビタキが逃げようと窓ガラスに突撃していた。竹取庵の床には、まだ鳥が出入りできるくらいの穴が開いてる。ジョウビタキはそこから入ったのだ。気を付けろよ、と戸を開けて出してやった。
ところが次の週行ってみるとまた入っている。その翌日もいる。そこでようやく気が付いた。こいつ、他のオス達から逃れて、僕の天文台を巣箱にしているのだ。その頃には僕にすっかり慣れて、近くで丸鋸を使っても金槌を使っても平気。挙句の果てには僕が飲んでいる紅茶のポットに留まって中に糞までする始末だ。
すっかり仲良くなったこの鳥も、出会って3週間目に行ってみると、周りの仲間達とともに次の野営地に旅立っていた。
来年もまた会えるといいな。そう思いながら鳥が旅立っただろう南の空を眺めた。
ところが次の週行ってみるとまた入っている。その翌日もいる。そこでようやく気が付いた。こいつ、他のオス達から逃れて、僕の天文台を巣箱にしているのだ。その頃には僕にすっかり慣れて、近くで丸鋸を使っても金槌を使っても平気。挙句の果てには僕が飲んでいる紅茶のポットに留まって中に糞までする始末だ。
すっかり仲良くなったこの鳥も、出会って3週間目に行ってみると、周りの仲間達とともに次の野営地に旅立っていた。
来年もまた会えるといいな。そう思いながら鳥が旅立っただろう南の空を眺めた。