昨日までの雨がようやく上がった。とは言うものの、もわーっとした空とかなりの蒸し暑さ。無理だろうとは思いながらもカメラを持ってみかんの丘に上がる。何となく広がる薄い青空にわずかな期待を掛けて竹取庵の三角妻を開いてみた。観測デッキを駆け抜けるさわやかな海風が心地良い。ただ、いつも通り島の輪郭は見えるものの海も丘もベールを掛けたようだ。
その景色を眺めていて改めて気付いた。みかんの木が確かに大きくなっている。おじさんを失って衰えていた丘が息を吹き返そうとしている。そこにはおじさんの跡を継いだ人たちの努力に加えて、ほんのわずか、僕の思いがあると思いたかった。そのみかんの丘で竹取庵の歴史はまもなく11年を数えようとしている。そう、この土地を使えとおじさんに案内されたのは、今日と同じ梅雨の晴れ間が広がった1999年6月21日の事だった。
その景色を眺めていて改めて気付いた。みかんの木が確かに大きくなっている。おじさんを失って衰えていた丘が息を吹き返そうとしている。そこにはおじさんの跡を継いだ人たちの努力に加えて、ほんのわずか、僕の思いがあると思いたかった。そのみかんの丘で竹取庵の歴史はまもなく11年を数えようとしている。そう、この土地を使えとおじさんに案内されたのは、今日と同じ梅雨の晴れ間が広がった1999年6月21日の事だった。