田切通信

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伊那谷の食8

2005-12-25 21:08:13 | 飯田線の旅
 饅頭の話が出たので、引き続きお菓子の話にしよう。
駒ヶ根の駅前のお菓子屋・・名前忘れた・・で、駒ヶ根の名物として売っているウドシリーズのお菓子はインパクトが強い。僕が買って食べたのは饅頭・羊羹・クッキーの3種類だが、事によったら増殖しているかも知れない。饅頭はあんこに、羊羹は羊羹そのものに、クッキーは生地にそれぞれ細かく刻んだ山ウドが混入されている。駒ヶ根地区では山ウドを方言で「山ウドロ」と言うのだそうで(饅頭のパッケージにそう書いてあったから間違いあるまい)商品名はそれぞれ「山ウドロ○○」とある。
 ウドって言うのは、元々春先の山菜で、スーパーなどの野菜売り場で売っている全体に白いのは、光の入らない暗がりで軟化栽培したもの。これに対し天然山ウドは根っこ近くの部分以外は、よく日の光に当たって緑色になっている。独特の香りと少しの苦みが特徴で、酢みそであえたり、若い芽の部分を天ぷらにしたり、全体を細長く刻んできんぴらにしたりするとすこぶる旨い。僕も春にはよく山に入りウドを取って天ぷらにして食べる。路地で軟化栽培しないウドも、山ウドとして売られたりしている。
で、一概に言えるのは、ウドは苦みを生かした「肴」方面の食材だと言うことだ。これをお菓子に取り入れようと考えた、職人さんは大した挑戦者といえよう。
 味の方は、これは好みがあるので意見もいろいろあると思うが、ウドそのものを食べられない人は、多分食べられないか美味しいとは感じないと思う。それほどウドの風味がきちんと残っている。唯一クッキーだけは高温で焼きが入っているせいか、あるいは水分が少ないせいか、ウドの風味が他のものより格段に少ない。僕は面白い味だと思う。お土産にしたらやはり笑いが取れそうだ。僕がお土産を選定する基準の骨幹はこの「笑いが取れるか?」「面白いか?」と言った点だ。その意味ではこれは合格だ。