田切通信

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河口湖自動車博物館見学 その5(最終回)

2024-08-30 07:09:34 | その他

 自動車博物館は、クラシックカーがメインの展示でした。車種も多く見応えがありました。そんな中から幾つか紹介しましょう。

 

 自転車用補助エンジンと説明文があった古い自転車です。こちら側からだと何だか良く分からないです。

 

 反対側を見ると後輪の上部にこのように補助エンジンが取り付けてありました。後輪のリムの内側にゴム製の台車を押し当てて駆動する仕組みです。戦後のバイク不足を補うために普及したそうです。

 

 ウイリスMBジープ。軍用車の愛好家には人気が高く、今でも路上でたまに見ます。

 

 コンパネの一番左についているスイッチは、一般車にはついていないものです。日本では管制スイッチと呼ばれるものでヘッドライトやらウインカー等の灯火の点き方を切り替えるものです。戦場でライトをビカビカ点ける訳にいかないので、普通に点く状態から無灯火まで4段階に切り替えます。この手の車種が市販される場合は、制限灯火の方にレバーが回らないようにボルトなどを打ち込んで固定します。

 

 スカイライン2000GT-R、いわゆるハコスカです。これはレプリカではなくレースに出た実車だそうです。

 

 同じくレースマシンのタイレルP34。「ティレル」と発音するのが正しいでしょうか。これがレースに登場した時は衝撃でした。現在のF-1レースのレギュレーションでは、このような6輪車は禁止されています。

 

 ポルシェ356Aです。「ポルシェ」と名乗った最初の車種だそうです。

 

 展示の後半は俗に言う「スーパーカー」が並んでいました。フェラーリ365GTB/4です。

 

 そしてフェラーリと言えばまず思い浮かぶ車種がこれ。フェラーリ512BB。12気筒水平対向エンジン搭載で、スーパーカーブームの時には子供に大人気でした。

 

 そしてスーパーカーブームでのもう一方の人気車がこのランボルギーニカウンタックでした。もっともこの展示車はLP500Sで、当時子供たちが見ていたのはマイナーチェンジ前のLP400でした。

 

 展示されていた一部を紹介しました。1年の内で8月しか開館しないマニアックな博物館です。


河口湖自動車博物館見学 その4

2024-08-29 06:36:56 | その他

 河口湖自動車博物館の飛行館で飛行機を見学した後は、自動車館もついでに見学することにしました。自動車博物館なのでその名の通りに自動車がメインです。自動車館の方はコンクリート造の立派な建物で全館空調でした。入館料は1,000円。飛行館が1,500円なので、メインの方が安いと言う事になります。

 

 飛行館の入り口付近にあるボンネットバス。何でこんな所にあるのかと言うと、倉庫建ての飛行館にはトイレがないので、屋外に簡易トイレが設置してあります。そこに行くための通路を作るために置いてあるのでした。

 

 駐車場を少し歩き、別棟になっているこちらが自動車館。入口上にはF-104戦闘機が乗っています。恐らくこの自動車館がメインの見学物で、自動車好きの人が多数訪れているのだろうと思います。なぜなら駐車場にそれなりにカスタムされた車や、ちょっとレアな車が多数停まっていたからです。

 

 入館前に見た駐車場に停めてあったこの車、マニアの物かと思ったら、どうやら売り物のようです。いすずのベレット(左)と117クーペ初期型(右)です。現在いすずは乗用車の製造をやめているので貴重なクラシックカーになるでしょうか。特に右の117クーペは今見てもカッコいいデザインです。

 

 同じく古いクラウンです。特に目立つような表示はありませんが、価格要応談とあるので売る気はあるのでしょう。

 

 さて、入り口にある窓口で入館料1,000円を払って見学開始します。

 入口付近に展示してあったこれ、こちら側が前で、前が2輪、後ろが1輪の3輪車です。前面の搭乗ドアが開いてるので全体の形状が分かりづらいです。この手の小型クラシックカーはメッサーシュミット製が定番ですが、よく見たらハインケル製でした。

 

 こちらが前っぽいですが後ろ。2人乗りです。

 

 はいからさんが乗っていた前輪が凄く大きな自転車(左)と、大八車(右)です。大八車は道路標識でごくたまに見ますが、現物を見ることはほとんどありません。これが実物です。

 

 ハーレーダビッドソンを国産化した大型バイク「陸王」です。

 

 陸王と言う名前が誇らしげで恰好いいです。

 

 グロッサー・メルセデスのコンパーチブル。昭和天皇の御料車としても有名な車種です。

 

 で、紹介文の写真はこの方。

 

 自動車館の方は、クラシックバイクやクラシックカーからスポーツカーまで、貴重な実車が多数展示されています。

もう少し続く。

 


河口湖自動車博物館見学 その3

2024-08-28 07:25:30 | その他

 飛行館展示物の紹介を続けます。

 

 入口すぐの天井に吊り下げて展示されていた機体は、ライト兄弟が作ったライトフライヤーの複製品です。人類最初の動力飛行機として飛行機の歴史上外せない機体です。

 

 飛行館の横庭に野外展示されている機体が数機ありました。主翼の無い黄色い機体はT-6テキサン練習機。アメリカ製の練習機ですが、戦後は日本でも使われました。このずんぐりした飛行機は昔の戦争映画(トラ・トラ・トラなど)では緑色に塗られてゼロ戦として登場しました。そもそも飛行できるゼロ戦がほぼ残っていないのだから仕方ないとしても、スタイル違いすぎです。

 

 F-86Fセイバー戦闘機のブルーインパルス塗装機体です。こちらは主翼がちゃんとついています。

 

 T-33Aシューティングスター。こちらの自衛隊でも使っていたジェット練習機です。左わきにセイバーの尻が写り込んでいますが、それほどひしめき合った展示になっているのです。

 

 H-19ヘリコプター(左)とS-2F対潜哨戒機(右)の頭部分。ここまで荒れてしまうと博物館の展示物として如何なものかという気になります。

 

 再び館内に戻り、壁際に横たわっていたのはこのジェットエンジン。F-104戦闘機のエンジンでした。左下に扇風機が写り込んでいますが、飛行館は倉庫建てですから全館空調が恐らくありません。そこで各所に扇風機が置かれていましたが、こうして展示物の真ん前にあるのはちょっと・・・ね。

 

 館内でひときわ目を引くのはこの一番大きな機体。一式陸上攻撃機、通称「一式陸攻」です。こうして文字に起こすとあまり略していないように感じます。全長が20mにもなる大型機ですがもちろん主翼はありません。定説では装甲が貧弱で銃撃されるとすぐ火を噴くので「ワンショット・ライター」と呼ばれたとされていますが、最近では装甲も必要充分にあり、すぐに火を噴くというのは誤りだというアメリカ側の分析記録が出ています。

 

 後ろ側から見るとこんな感じです。主翼が付いていたら相当でかいでしょう。

 

 実はこの大きな機体の前半分は復元されたものです。それでも現存しているのはこの機体のみです。

 

 これは特攻機の桜花です。ロケットエンジン付きの1.2トン爆弾。一式陸攻の下部に吊り下げられて敵艦に接近し、切り離されて突入しました。現在ならドローンがこうした攻撃を担っていますが、そんな制御技術の無い時代には人間が乗って操縦して体当たりしていました。

 

 さて、今回(今季)の展示の目玉がこれ、艦上偵察機「彩雲」です。ミクロネシアのジャングルで発見された残骸をここまで復元したものです。例によって実機はこれ一機のみ。来年8月にはもう少し復元が進んだ姿を見ることが出来るのか?

 飛行館の紹介はこれで終わりです。世界でここにしかない実物が多数展示されていて、見学する価値は高いと思います。さて、せっかくここまで足を延ばしたのだし、8月しか見られないので、自動車館も見学することにします。


河口湖自動車博物館見学 その2

2024-08-27 10:49:31 | その他

 引き続き飛行館の展示物を紹介します。

 

 天井から吊り下げられている複葉機は、九三式中間練習機。海軍の練習機で尾翼が赤く塗られているので「赤とんぼ」と呼ばれました。

 

 この骨組みは零式艦上戦闘機の外販を剥がした状態の展示機。軽量化の為に極限まで薄く細くした骨材で組み上げてあります。思っていたよりも細かく骨が入っているのに驚きました。

 

 こちらは零式艦上戦闘機52型(ご・に型と発音します)でゼロ戦の最終型です。エンジンを出力向上型「栄31」に積み替えたのでエンジンカウリングの形状が21型と違っています。エンジンがよく見えるようにカウリングの一部を外して展示しています。

 

 飛行機そのもの以外にも関連した展示物がありました。

 三菱十字号自転車。戦後に飛行機の製造が禁止されたため、大量に余った飛行機用のジェラルミンを使って製造された自転車で、板材をリベットで固定する航空機製造技術が応用されています。

 

 今見てもなんか格好いいです。僕は知らなかったけど、自転車関係の漫画に出ているらしいですね。

 

 この機関銃みたいなものは動画撮影用のカメラです。六櫻社(現コニカミノルタ社)製です。

 

 銘板のアップです。

 

 使用するフィルム。

この他に古いポスターなどが壁に展示されていました。まだまだ続きます。

 


河口湖自動車博物館見学 その1

2024-08-24 06:48:48 | その他

 8月22日(木)山梨県河口湖近傍にある自動車博物館見学に行って来ました。名称は自動車博物館ですが、飛行館も併設されていて、ここでしか見られない戦闘機があります。しかも、開館(一般公開)は1年の内で8月だけで、残りの11か月は閉館します。この8月で見逃したら次は来年の夏。そんな訳で予定を調整して行ってきました。

 

 

 早めの昼食を済ませて12時少し前に博物館に到着、そこそこ広い駐車場はほぼ満車でした。こちらが倉庫建ての飛行館です。主翼の無いセイバーがゴロンと置かれている。入館料は1,500円です。

 

 見ての通り主翼が付け根から外されています。雨ざらしなので程度はあまりよくない。右のでかいプロペラは何だろう?解説がないので分かりません。左端にちょっと写り込んでいる車、これだけでも見る人が見れば車種が分かりますね。

 

 事前に博物館のHPで確認していたので知っていましたが、携帯電話(スマホ)のみ撮影可能と言う決まりがあります。張り紙で小型カメラは撮影可能と告知してありました。何でだろうといろいろ考えましたが、大型カメラの長いレンズだと、貴重な展示物を傷つける懸念があるからではないかと思いました。もちろん銀箱(金属製カメラケース)の肩掛けなんてNGでしょう。あと、貴重な展示物の盗難防止と言う狙いもあると思います。

 建物の入口を入るとすぐに受付があり、そこで入館料1,500円を支払います。持って行ったコンデジを見せて「これは使ってよいですか」と確認しました。笑顔で大丈夫ですと答えてくれました。

 建屋は倉庫で柱が無く広いスペースだし天井も高いですが、展示されている飛行機がそもそもでかいので、ぎゅうぎゅう詰めの印象です。

 

 受付を過ぎてまず目につくのはこいつ。日本陸軍の戦闘機「隼」の1型(上の緑色)と2型(下の銀色)です。隼の実機が見られるのはこの博物館だけ。敗戦国の兵器は終戦後にことごとく破壊されてしまったので、完全な実物は残りません。これらの展示機は南の島などで発見された残骸を、時間をかけてレストアしたものです。この博物館が11か月も休館するのは、レストア作業を行うためです。

 

 現在のジェット戦闘機に比べると小さいですが、やはり実物を近くで見るとでかいです。

 

 陸軍1式戦隼のすぐ横には海軍零式戦闘機21型(にじゅういち型ではなく、に・いち型と発音します)通称ゼロ戦ですね。旧軍の戦闘機と言えばこれを思い浮かべる人が多いでしょう。こうした組み立てられた実機の他に、壁際には航空機用エンジンが多種展示されています。

 その2に続く。