定刻より遅れたとは言え、何とか入線し客や物資を乗せて発車した。
旅の滑り出しとしては、まださほど問題はない。
今回我々4人の一行で、確保できた寝台は、B寝台個室2人用のデュエットが1室。これに僕と息子が入り、あとの二人は通常の2段式B寝台が2床だった。本題は個室のデュエットを2室確保したかったのだが、指定券発売開始当日の10時、つまり窓口が開いてすぐに買いに行っても取れないのだった。これほど寝台に人気があるとは思わなかった我々の誤算もあるのだが、旅行会社がツアー向けにごそっと押さえてしまい、売れ残った分を発車日直前に吐き出すシステムがそもそもだめなのだ。一般的な旅行者がツアーを使わないで北斗星に乗るのを邪魔しているわけで、結果として顧客を締め出していることに気が付かないのだろうか?
B寝台デュエットで寛ぐ息子。個室は車体の上半分を使う上段と下を使う下段になっていて、これは上段の部屋。見ての通り天井部分が車体の屋根の通りカーブしている。 小さなテーブルと狭い通路を挟んでベッドが2台、それと荷物を置くスペースがある。
この日、もう一つ予約が取れなかったのが食堂車でのディナーだ。食堂車も日本の鉄道における絶滅危惧種であり、これも無くならない内に使っておこうというのが我々一行の目的である。
食堂車「グランシャリオ」のドアにはクリスマスのリースが飾られていた。
さて、ディナーの予約が取れなくてもあわてる事はない。多少食事の時間が遅くなるがディナーの後に予約の要らないパブタイムがあるのだ。それで遅めの夕食をとる計画なのだ。ったが・・・。発車が遅れてディナータイム開始が遅れたので、本日はパブタイムを中止しますだって??おいおいそりゃないぜ、僕らの夕食はどうしてくれるんだ。
やらないものは仕方がない。みやした君が食堂車まで行って交渉したところ、食堂車は営業しないが部屋まで軽食を届けてくれると言う。これで夕食は心配しなくて済んだ。メニューはカレーライスでデリバリー付きで800円だった。
一夜明けると列車は定刻より2時間遅れていた。気を取り直して朝食を取りに食堂車の開店直後を狙う。これは成功した。
食堂車の内部は見ての通り4人掛けのテーブルと2人掛けのテーブルが狭い通路を挟んで並んでいる。みやした君と局長が座っているテーブルが一番厨房よりの端だから、後ろにあと4台テーブルがあるわけだ。揺れは少なくテーブル上のコップの水がこぼれる事はない。
朝食は和食と洋食のプレートの2種類だけで、どちらも1600円だった。
食堂車の隣の車両には狭いラウンジ。何しろ車体の半分は寝台の個室。残りの半分の更に半分はシャワーブースが2基あり、つまり1/4だけがこのようなソファーのラウンジ。昨晩は年長の鉄道ファンのグループが深夜まで占領して酒盛りをしていた。
やっと青森に着いた。上野発の夜行列車を降りたら青森駅は雪の中だった。ここで列車の進行方向が反対向きになるので、現在先頭にある機関車を外して、これから先頭になる最後尾に別の機関車を着ける。一晩お疲れ様でした。
外れました。
既に予定の行程から2時間以上遅れている。