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田切通信

旅行に写真に究極超人あ~るに飯田線田切駅

冬の大掃除12

2010-03-15 23:14:00 | 飯田線の旅
 三の門をくぐり、券売所で「散策券300円」を買って入園する。この券は懐古園と、付随する動物園に入れる券で、幾つかある博物館・資料館等には入れないが、それらを全部見て歩くほどには時間がないのでこれで十分だ。
 城跡だけあって立派な石垣が多数残っている。石垣に写る影は副部長息子&副部長&局長の3人。


 結構広い園内は桜の大木が多く、春は花見の名所らしい。だが、この時期は特に目立つ花もなく、観光客もまばらで(3組くらいしかいない)閑散としている。大きなケヤキに鳥の巣のような固まりがいくつも見える。これは巣ではなく寄生木(やどりぎ)だ。


 敷地の先端にある展望台。現在は左に写っている手すりの左にある傾斜路で通って東屋に向かうが、かつては右下に写っている石造りの階段で登っていたようだ。危険との理由で通路が付け替えられたのだが、大きな石で出来ていて、それ程痛んでいるように見えない。実は石階段の右の手すりのすぐ外は、まったく余地がない断崖絶壁で、高さも相当ある。落ちたら確実に死にます。


 東屋からの眺め。写真では分かりにくいけど、もの凄い絶壁の遙か下に川が蛇行している。この方向から城に攻め込むのは無理だ。


 少し離れた場所にもう一つ展望台があって、こちらも東屋があるが、望遠鏡が備え付けられていた。望遠鏡好きの息子が覗いている。天気が良ければ富士山の先っちょが見えるのではなかろうか。この日は空気が今ひとつ澄んでいなくて遠くの山並みは見えなかった。


 城趾の敷地内に小諸市動物園がある。広いと言っても所詮城跡だから空堀とかがあって、広い平面の敷地がない。こんな所にどんな動物園が?と思ったがこれがなかなか・・
 

 なるほど、県下最古、開園大正15年である。これは凄いぞ。


 これは動物園の敷地から見えた遊園地エリア。全く人気がなくがらんとしている。ちょっと見で絶叫券の大型遊具はなく、子供向けほのぼの系の遊園地らしい。 


 次回、なかなか面白かった最古の動物園を紹介します。

能登&北陸ラスト

2010-03-13 11:49:00 | その他
 春のJRダイヤ改正が昨日3/12金曜日にあって、今日13日土からはダイヤが切り替わった。金曜日夜発の夜行列車が最終便になったが、夜行なので当然一夜明けて到着する。金沢発の夜行列車2種類、能登と北陸が今日の早朝に上野駅に着くので、それを見に行くことにした。但し、最寄り駅を始発で出発しても上野到着には間に合わないし、当然終着駅はもの凄い葬式騒ぎになっているだろうから敬遠する。時間的にも適当な途中駅で撮影しようと思ったが、やはり高崎や大宮などの駅のホームは人があふれていると予想されるので、駅を少し離れて線路沿いで撮影することにした。

 大宮で降りて鉄道博物館方向に少し歩いた線路沿いに、何人かの撮り鉄がいる場所があった。あまり見通しはきかないが、ここだけ柵が少し低くて撮影が出来るようだ。大宮駅より少し北寄りなので、通過時間も早く辺りはまだ暗い。この状況では「鉄道写真」としては満足行くものにならないのは目に見えているが、ホームで罵倒合戦に巻き込まれるよりは遙かにましだ。

 暗がりの中、まず能登が現れる。辺りが暗いのは仕方ないとして、ヘッドライトに露出が引っ張られてアンダーになった。ISO400で撮影したが1600くらいまで上げても良かったようだ。300ミリでF2.8くらいのレンズがあれば、この薄暗い状況でももっと綺麗に撮れるだろう。


 辛うじて能登のヘッドマークが見える。


 通り過ぎたあと、レンズを振って追い掛ける。最大望遠付近で撮影したので手ぶれが出ている。何しろ手ぶれ補正レンズですらないのだ。
 このすぐあとに、汽笛(警笛?)が鳴り響いた。大宮駅のホームが近いのだが、多分危険なほどにホームの端にはみ出した撮影者がいたのだろう。


 能登の通過したすぐあとにこれが来た。臨時と表示があったが何だろう?


 最後に北陸。能登の通過時よりは明るくなったが、やはり暗いレンズでは辛い。


 写真としては春まだ浅いこの時期、日の出が遅いので良い状態ではなかった。でも、「最後を見届けに行く」のが目的だったので、これで良いのだ。つい1ヶ月ほど前に乗った列車が、今朝最後になる。それに立ち会えたのだから良い思い出になった。

 早起きして始発で出かけ、撮影が終わったら眠いのですぐに帰った。帰ってからニュースを見たら、上野駅に到着する様子が紹介されていた。流石にホーム上は凄い人出だった。

冬の大掃除11

2010-03-11 20:51:00 | 飯田線の旅
 小諸というのは僕にとっては思いで深い街だ。今から20年以上も前、まだJRが国鉄だったし、新幹線が無く信越線が直江津まで直通していた時代だった。僕は上越で仕事をしていて、信越線をよく利用した。浅間に乗って小諸を通過すると、車窓に何やら城の門のような大きな門が、半分地面に埋まったような感じで見えた。そこには「懐古園」と看板が出ていて、何やら公園らしい。それは、少し薄暗い何とも不思議な光景で、いつか正体を確かめたいと思い続けていた。その内に国鉄がJRになり、信越線が廃止され第3セクターのしなの鉄道になった。僕も転勤で新潟を離れてしまい、ついに懐古園の謎に接する機会を失っていた。それが今になって遂に叶うのだった。懐古園が小諸城趾だと知ったのはかなり後年になってからだった。

 小諸駅に降りる。駅に隣接するホテルが閉業している。駅前の商店もどこか色が抜けてセピア調の景色になっている。新幹線に見捨てられた駅の悲哀が漂う。冬で寒く、小諸としては観光時期ではないのだろうが、観光客をほとんど見かけない。


 駅を出て左に折れて、まず向かったのがこの堂々たる古い民家調の観光案内所。前に来たときはここで絵はがきを入手した。懐古園の情報を入手するために立ち寄って、カウンターにいたおばちゃんに尋ねると、地図を広げて熱心に解説してくれた。僕らは単に懐古園に行きたいのだが、まず城の正門に当たる大手門を見てから懐古園に回るのがよいと力説する。大手門はこの観光案内所からは懐古園と反対側になる。かなり寒いのであまり戸外を歩き回るのもためらわれたが、おばちゃんの熱心さに負けて、大手門に向かう。


 小諸城の正門に当たる大手門。これがちょっと前まで個人所有だったという。現在は公園として公開されている。正門をくぐり、懐古園に向かう。


 先ほどの観光案内所の脇を通り過ぎ、この地下道を降りる。これでしなの鉄道の線路の下をくぐると懐古園入り口だ。


 懐古園入り口の門。工事中でシートにくるまれて何も見えない・・あ~20数年の夢が・・この門は城の三の門に当たる。二の門は残ってないようだ。工事中のせいで分かりにくいが、地面に半分めり込んだような造りになっている。小諸城は非常に珍しい穴熊式の城で、街より低い位置に作られていたのだ。


 案内の看板によると、城跡以外に幾つかの資料館と動物園と遊園地があるようだ。


 小諸なる古城のほとり・・・島崎藤村の小説の有名な一部だと言う。僕はちゃんと読んだことはないが。しばし、古城を見学するのだ。

冬の大掃除10

2010-03-03 21:33:00 | 飯田線の旅
 篠ノ井線に乗り込み篠ノ井駅に着いた(当たり前だけど)ここでしなの鉄道にスイッチする。かつての信越線の長野新幹線開業で廃止された横川以北の生き残り部分を第3セクター化したものだ。肝心の横川~軽井沢間は鉄道そのものが廃止されてしまったので、中途半端に長さがある盲腸線になってしまった。途中小諸でJR小海線との接続はあるが、実際に使いにくい路線だ。またJRではないので青春18切符が使えなくて別料金となる上に、料金そのものも割高だ。JR時代はよく利用したのだが、3セク化以降ほとんど乗ったことはない。今回はこの乗りつぶしも兼ねているので、渋々高い別料金を払って乗るのだ。

 篠ノ井駅では同じホームから、しなの鉄道とJRが発着する。かつてはこの線路をJRの特急あさまが走っていたのだ。


 ホームから線路を見ると、この看板が何カ所か並んで出ている。ただ「すてないでください」とだけ書いてあって、「何を」捨てないで欲しいのか書いてない。何でだろう?何を捨てないで欲しいのか・・謎は深まる。


 車両が入ってきたこれに乗って小諸まで行く。車両そのものはJR時代から使っていたのを塗り替えたものだ。去年はJRカラーに塗り直したリバイバルトレインを1編成だけイベントで走らせていたのだが、もう無くなったようだ。


 小諸駅に着いた。ホームで見かけたこれ。「デスコン棒」??ジスコン棒では?信州なまりかな。或いは別物だったりして。


 小諸駅のホーム。ここもまた寂れつつある観光地の駅なのだ。


冬の大掃除9

2010-03-01 20:59:00 | 飯田線の旅
 もう何回も書いているが、かつて田切の掃除からの帰りには、選択できる列車が何本もあり、何種類ものコースを組めた。掃除している最中にも何本も快速や貨物列車が通過したものだ。しかし、本数が極端に減った今では帰るための列車を上り下りとも1本だけしか選べない。掃除が早く終われば駒ヶ根止まりの列車がもう1本選択可能だが、そうなると肝心の田切滞在時間が短くなってしまう。でも、今では撮影できる列車が有るではなし、それもまたやむを得ないと言ったところだろうか。
 今回僕らはここでみやした君と別れ、その駒ヶ根止まりで早めに田切を離れる。みやした君は南回りで豊川稲荷に初詣をして、新幹線で帰る計画だ。

 列車に乗って気がついた。これは何かというと、ドアの上辺りにある横に長い広告スペースだ。通常は路線図がある場所で、飯田線では佐久間の民話なんかが入れてあった。ここに車窓から見える中央アルプスの写真が入れられている。晴れていればこれと同じ山の風景が見られるのだ。反対側にはちゃんと南アルプスの写真が入っていた。


 すぐに駒ヶ根に着いた。ここで岡谷行きに乗り換える。そう言えば最近駒ヶ根で下りてないな。次回春の大掃除(3月最終の週末を予定)では、久しぶりに駒ヶ根で宿を取る計画だ。


 帰りの旅は始まったばかり。今回はただ東京に帰るだけではないので楽しみだ。


 岡谷に着いた。ホームから見るこの風景。何度同じような写真を撮ったろうか。前はイトーヨウカ堂だった。その頃は1階にいろいろな店舗が入っていて、ファーストフードで列車の待ち時間に軽食を取ったものだ。この駅前の超一等地の大型ビルが、今ではがらがらの幽霊店舗だ。現在岡谷で食事を取る場合は、駅に駅ソバ屋が無くなったし、この写真のビルには店がないので・・小さな食事屋が2件だったか残ってはいるのだが・・更に街を10分ほど歩いた先にある、新しい商業ビル街に行くのがよい。


 篠ノ井線の普通列車に乗り換えてさらに北上、篠ノ井を目指す。これとよく似た写真が局長のブログにも出てたが、並んで撮影してるんだから当たり前なのだった。


 いつもなら昼食を取るか温泉に入るだけで一路東京に帰るだけなのだが、それでは味気ないので、篠ノ井まで行きしなの鉄道に乗る。