今年は3年振りに、あの「暑い夏の1日」が帰ってきた。
毎年7月最後の土曜日は、愛知から長野を結ぶJR東海の長距離ローカル線である飯田線の田切駅前から伊那市駅前までを1時間で走り抜ける自転車愛好家の走行会、つまり早さを競い合う競技会ではなくて走りを楽しむ会が行われていた。その名も「轟天号を追いかけて」
その昔、少年漫画誌に連載されていた「究極超人あ~る」という学園ギャグマンガの主人公「あ~る」の愛車である自転車の名前が「轟天号」だ。
連載が終了して随分と時間が経った頃に何故か急にOVAがリリースされて、その話の最終盤で田切駅から伊那市駅まで自転車の轟天号で走る抜けるシーンがあり、そこはそれギャグマンガだからまったく同じコースと辿るのは無理としても、実際に何種類かコースがある一般道路を、自転車で走り抜けようという趣旨のイベントだ。
つまり轟天号の幻影と言うか記憶を追いかけて、それを実体験しようと言うのだ。
1回だけの予定で開催したが、走行会参加者やお見送り参加等々、各方面に思いの外に好評で、1回だけでは止めさせてもらえなかった。こうして回を重ねること第8回が終わり、さあ第9回目をと思った矢先にコロナウイルス事案が発生し、2年間開催されなかった。そして今年、感染者数が激減し各種の行動規制が解除されたのを受けて3年振りの開催決定となった。開催を決めてから再び感染者が増加に転じたのは想定外だったが、開催規模を縮小した上で充分に感染対策を講じて当日を迎えた。
9回目のサブタイトルは「9極超人あんどろいど009」となった。毎回主催者が凝ったサブタイトルを考える。
僕ら(田切ネットワーク)は協力団体として裏方で毎回参加している。会場の設営やネタふり等々・・参加者が楽しめるように毎回無い知恵を絞っている。
昼前に誰よりも早く現地入りし、会場の設営をやる。
必要な荷物を降ろす。これでも全部ではない。田切駅付近の標高700メートルあるが、晴天の下で大変暑い。
田切の駅下、聖徳寺様の駐車場に作られた受付、休憩所(日除け)のタープ。左端のタープが受付だ。
こんな物も準備した。記念撮影用の小道具。左から、光画部の命「粉砕バット」、土木研究会春風組のヘルメット、最初期の駅ノートのコピー3冊、OVAのおまけについてきたミニアルバム、あ~るの扇子、登坂が部室攻防戦で使ったエアガン。
そして光画部と言えばマージャン卓。因みにここ田切はマージャンアニメ「咲」の聖地でもあります。
僕は学生時分からよくマージャンを打ったが、最近は打てない人が多いようだ
中編に続く。