田切通信

旅行に写真に究極超人あ~るに飯田線田切駅

田切駅冬掃除の旅6

2016-01-31 18:54:00 | 飯田線の旅
 天竜峡を出て次の目的地は中部天竜駅。昨日来た時と同じで長時間停車になるのだ。


 テーブルが大きく快適な373系から211系に乗り換えたら当然テーブルがない。最近のJR車両の多くはこのようにテーブルがない。観光路線でもある飯田線でテーブルがないのは大変不便だ。このように窓枠のわずかな隙間に飲み物などが並ぶことになる。
 天竜峡~中部天竜間は飯田線のハイライト秘境駅銀座だが、降りている暇はない。というか降りたら乗り継ぐ便がない。だからそれら秘境駅を車窓から眺めるだけでパスをする。


 そして中部天竜に着いた。ここでまたも長停なので、下車観光をする。南に下るちょうどいい便は僕らの乗ってきたこの乗り継ぎしかないと思うんだけど、ほとんど他に客は居ない。
 

 改札を抜けて外に出た。ここはレールパークがあった場所。それと知らなければ草が伸びた空き地だ。レールパーク閉館後ここまで何も活用されなくて荒れ果てるとは想像できなかった。


 中央に写っている三角屋根の建物はお土産物屋だったが、当然のように閉店している。


 その少し奥にあるカメラ(写真館?)屋兼喫茶店もどうやらやっていない。少なくても喫茶はやっていない。その昔、僕はここで食事をした事があった。


 天竜川にかかる赤いアーチ鉄橋。駅の名前の元になった「中部」(読み方は「なかっぺ」又は「なかべ」)の町に続いている。車が行き違う橋としては多少狭いのだが、それもそのはずで、佐久間ダム建設の際には資材運搬の鉄道用の鉄橋だったのだ。道路中央部にそう当時の線路の痕跡を今でも見ることが出来る。


 もう少し橋に近づいてみる。レールの後のひび割れが2本続いている。昔はレールの上面そのものがもっと見えていたように記憶している。

 もう他に見るものもないので駅の方に戻る。昨日気になった飛竜軒を見に行った。今日も暖簾が出ていないので、店の入り口から中を覗く。昨日そうしなかったのは、覗いた時に無愛想な店のおばさんと目があったら怖いと思ったからだ。恐る恐る中を見ると、テーブルや椅子が綺麗に片付き壁のお品書きなどもなくなっていた。どうも閉店してしまったようだ。
 そういえばこの飛竜軒の並びにもう1軒定食屋があったのだが、そちらは建物ごと根こそぎなくなっていた。


 駅に戻った。豊橋方面から特急伊那路号が入線してくる。当然だが汽笛の歓迎はない。
 

 飯田方面からも反対方向の伊那路がきて特急並びとなった。これに乗れば快適かつ早く豊橋に着けるが、もちろん青春18切符では乗れない。


 特急の交換を見送り、僕らの乗る普通列車が入ってきた。これで一気に南に下る。

田切駅冬掃除の旅5

2016-01-30 08:01:00 | 飯田線の旅
 長時間停車した伊那大島を出て終点天竜峡駅に着いた。快適な各停特急列車の旅も2時間で終了だ。2時間もあったから朝ごはんも余裕で食べ終わった。


 昨日も長停だった天竜峡に帰ってきた。373系はここで飯田に向かって折り返す。飯田からは本来の特急「伊那路」として再び南下してくるのだ。
 ここでも長停なのでホームに下りたり駅を出たりして周辺観光をするが・・・観光するといっては見たものの、正月明けだし、朝早いしで、駅周囲は閑散としている。


 ます、折り返しの373系で北に帰る亀さんを見送る。見送られる方の亀さんがドアのところで万歳している。天竜峡は飯田線のちょうど真ん中あたりだけど、ここから南に抜けて豊橋から東海道本線で東京方面に行くより、北に戻って岡谷から中央線に乗って東京方面に行く方がはるかに時間がかからないのだ。


 駅のホームから天竜川方向を見る。ここには2件の大きなホテルがあった。そのうち1件は僕らが飯田線に来始めた頃にはすでに廃業していたが、踏み切りすぐ脇のホテルは結構近年まで営業していて、温泉のお風呂に立ち寄り入浴が出来た。確か500円だった。どちらも取り壊されて、今では更地の駐車場になっている。


 駅のあった大きな看板。「飯田線 秘境駅号発着駅 名勝 天竜峡」とあり、天竜川に沿った遊歩道の景勝が紹介されている。今では売りは「秘境駅号」だけになってしまったのだ。でも、秘境駅を一度に観光できる特別列車をこのまま走らせ続けたら、おそらくその駅は「秘境駅」ではなくなってしまうだろう。


 改札を通って駅前に出た。写真左の地面にある跡にかつてはキヨスクと駅蕎麦があった。どちらも今はない。中央部のタクシーの真後ろのビルには蕎麦屋があったがだいぶ前から廃業している。その右のお土産物屋もやっていないが、時間が早いからか、あるいは営業そのものをしていないのか判断できなかった。この店はかつてはお土産物とベーカリーを併設していて、手作りサンドイッチが名物だったが、看板を見る限りパンはやめてしまったようだ。その右の路地を挟んで隣もお土産物屋だったが、こちらは明らかに廃業している。さらに、路地の奥に「平和軒」という食事屋があって、ローめんが食べられたが、そこもやっていないようだ。このように駅前はことごとく廃業・閉店で何もない。


 唯一やっていたのが1つ前の写真のタクシーのフロントの後ろにある緑のテントの店、スーパーキクヤだけだ。昨日も開いてはいたが店番のおやじが不在で買えなかった店だ。今日はおやじもちゃんと店にいたので買い物が出来た。写真は店の前にある缶ジュースの保温庫。暖かいコーヒー100円もうれしいが、見てのとおり足部分は空き缶で高さを調整している。したがって、下にあるアイスクリームケースの蓋は開かないから、当然アイスは売っていない。


 天竜川の方に歩いていくと路が整備されて定食屋が少し移転していた。移転前のこの店で何回か食事をしたことがある。


 天竜川にかかる目立つアーチ鉄橋が天竜峡のシンボル「姑射橋」(こやばし)だ。橋を渡った先にあるこの建物は食堂やお土産物屋だったが、やはりやっていないようだ。


 姑射橋から天竜川下流方向を見る。この川の両岸に遊歩道が整備されていて1周40分ほどで回れる。左河岸奥に写っている白い建物はホテル「龍峡停」ここはまだ営業しているが、1泊が基本18,000円からと高くて僕ら庶民には泊まれない。


 最後にこの石碑は昭和36年に起こった大水害、通称「三六水害」の時の最高水位を記録したもの。ホテル解体時になくなったと思っていたが、このように残っていた。大雨でここの上流部が増水した際、天竜峡の岩盤で川幅が狭くなっている箇所がボトルネック、つまり天然のダムと化して水を堰き止めた結果、水位が異常に上がって付近一帯が水没した。当然飯田線も天竜峡のひとつ前の川路駅などが水没した。位置関係で遠近法が働いているので解りにくいが、後方に写っている姑射橋の橋面の少し下まで水位が上がったと、たしか平和軒のおばさんが言っていた。

 すっかり寂しくなった天竜峡での小休止も終わり、再び飯田線に乗り込んで南に向かう。

田切駅冬掃除の旅4

2016-01-23 07:21:00 | 飯田線の旅
 田切駅の大掃除が無事に終わり、飯田線で駒ヶ根に移動する。今回の宿は駒ヶ根のグリーンホテルで、宿を伊那市ではなく駒ヶ根に定めた理由は後ほど。

 今夜は新年会もやる。参加者は夏の轟天号を開催している伊那市のサイクルクラブあ~るの皆様と僕ら光画部、つまり田切ネットワークの合同新年会だ。駅前にある「水車」で和やかに賑やかに楽しい飲み会だったが、例によって写真はない。だって酔っ払ってカメラ忘れたら困るから・・・写真を撮った人データください。


 いきなり朝の写真ですが、早朝なのでまだあたりが暗いです。06:12天竜峡発の天竜峡行き。これに乗るために駒ヶ根に泊まったのでした。駒ヶ根駅2番線に入線した普通列車天竜峡行き、373系の特急用の車両。特急伊那路で使用している車両ですが、普通列車として青春18切符だけで乗れる。これは夜間停泊していた駒ヶ根から朝一に普通列車として天竜峡まで行って、普通列車として天竜峡から飯田まで引き返し、その後飯田から豊橋までを特急伊那路として使われています。


 さすがに朝6時、駒ヶ根のホームに僕ら以外の乗客はいません。


 特急用車両なので通勤用の普通列車と違い車両の前後2箇所に扉があり、車内はこのように快適なクロスシート。誰もいないので車内の写真撮り放題ですね。


 373系の特徴になっているのがこのセミコンパートメント。扉のところが仕切りのない半開放のデッキになっていて、車両連結部側の8席が4席×2のセミコンパートメントになっている。


 車内から見るとこんな感じ。手前側がデッキで半開放、奥側が隣の車両への通路でこちらは自動扉がある。座席が固定でリクライニングしないのはマイナス点ですが、見ての通り大きなテーブルがある。これはいい!昼間の観光路線にこの大きなテーブルはポイント高いです。僕らは早速昨晩駅前のスーパーで買い込んでおいた朝食を広げる。何しろ朝が早いので、ホテルの朝食は間に合わない。車内で弁当などを広げて旅気分を満喫するのでした。


 だいぶ明るくなりました。終点の天竜峡着は08:12なので乗車時間はぴったり2時間。
途中の伊那大島で長時間停車があり、撮影のために車外に出る。


 停車時間が長いので改札の外にまで出る。伊那大島の駅舎。背景の南アルプスから陽が昇り始めました。


 駅舎にある待合室の壁には飯田線の写真が飾られているけど、どれも少々古い。たぶんJR東海ファンクラブの皆さんのものだと思うんだけど、最近架け替えてないんでしょうね。


 改札外にある「登山者休憩所」の看板かかった東屋。伊那大島は中央アルプスへの登山窓口の駅でもあります。昔はこの横にキヨスクがあったと記憶していますが、どうだったかな?自信がない。
 後方に僕らが乗っている373系が写っています。発車時間が近くなってきたのでホームに戻り乗車。
 特急型車両に青春18切符で乗れるのはうれしい。飯田線内でもっと長く乗れるような運用してくれないかな。


田切駅冬掃除の旅3

2016-01-16 18:52:00 | 飯田線の旅
 中部天竜~天竜峡間は長い飯田線でも最も秘境区間で沿線人口も極端に少なく、したがって列車運行本数も少ない。
 その少ない列車に乗り継いで天竜峡に着いた。かつては駅前に温泉ホテルが何件もあり、大型バスが観光客を乗せてきていたが、今はホテルも廃業し根こそぎ解体されたため、よく言えば風景の見通しが良くなったが、要するに寂れた感が漂っているのだ。


 われわれの列車は3番線に着いた。ここで20分強の待ち時間があって、次の便へ乗り継ぎだ。写真左に天竜峡の駅舎が写っている。観光地の玄関らしくモダンな駅だ。


 天竜峡駅といえば1番線ホームのこの2人。天竜ライン下りを宣伝するもので、僕が飯田線に来始めたころからあるから、そうとう古い事は確かだ。


 駅前にはお土産物屋とか蕎麦屋とか何件もあって食料の買出しも楽に出来たのに、今回の旅で開いていたのはここだけ。列車に乗っていた客の多くがパンやらおにぎりやらの食事を求めて殺到したが・・・店のおやじが居ない。店は開いているのに会計が出来ないから何も買うことが出来ない。


 結局食材の補充もままならぬうちに乗り継ぎ列車が入線してきた。これはさっき僕らが降りた列車そのものだった。つまり、いったん3番線ですべての客を降ろした後、車庫に引き上げて今度は2番線に入ってきたのだ。面倒くさい事をすると思うが、駅構内の構造などによって何かの制約でもあるのだろう。
 これに乗ったら後は田切まで乗り換えなしだ。田切で降りて冬の大掃除をするのだ。


 大掃除が終わった。・・・って、掃除中の写真ないじゃん!だって真剣に掃除してたので写真を撮ってないのだ。写真撮った人、データください。
 今回は暖かくて雪がまったくなかった。おかげで拭き掃除とかがかなり念入りに出来たので、待合の壁やホームの手すりなんかがきれいになった。
 この記念写真は今回参加した半分くらいしか写っていない。残りの半分は下村酒店さんに新年の挨拶に行っているのだ。


 駅の下の様子。雪ないですね。異例の暖かさです。


 今宵の宿は駒ヶ根。岡谷行きの列車で移動する。

 参加者13名、充実した掃除でした。さあ、今夜は新年会だ。

田切駅冬掃除の旅2

2016-01-13 06:24:00 | 飯田線の旅
 今回の行程は、飯田線入りしたら後は乗り継いで田切まで行くだけだ。途中で昼食を取れるあてはないので、構内の売店で食糧を買いだして飯田線ホームに向かう。


 飯田線のホーム。この豊橋と豊川の間は線路も複線で豊川止まりのシャトル便も含めて多数の列車が走っている。正月あけてすぐなので豊川稲荷の参拝客が多いようだ。豊川までのシャトル便が4両編成で運行されている。


 僕らが乗る普通列車の天竜峡行きが2番ホームに入ってきた。これに乗って終点の天竜峡まで行く。


 同じようなアングルだけど、途中駅の中部天竜に着いた。この駅で長時間停車、通称「長停」になるので、乗客の多くがホームに出て背伸びをしたりしている。空が青く澄み渡っている。Y山君と二人で「E-300持ってくれば良かったな~」と話す。僕もY山君もオリンパスのE-300を持っていてるのだ。E-300は古いデジタル一眼カメラだが、コダック製のCCDを搭載していて青色がきれいに写ることで有名だ。こんな晴天の日には最高にきれいな青空が撮れたはずだ。


 ホームに下りて写真を撮る。このような長停でも佐久間レールパークがあったころには退屈しなかったし、それなりに食料の調達も出来たものだが、今となってはそれらも懐かしいだけの思い出だ。


 空が青いですね。この時期にしては異例に暖かく、何もないのどかな時間が流れる。


 結構長い停車で、ホームに出るだけではなく駅舎の外に出る時間もある。
 駅舎の辺りから豊橋方向を見た構図だが、列車接近表示装置の左下の四角いコンクリートの土台に、レールパークがあった頃は鉄製の支柱があって汽笛が付けられていた。特急伊那路などが到着するたびに大きな音を出していたが、レールパークの閉館とともに撤去されたようだ。


 レールパークの入り口だったゲートも、現在は硬く閉ざされたままだ。


 駅舎の外に出る。ジュース類の自動販売機以外何もないが、多くの乗客・・たぶん青春18切符利用者達が散策している。閉館間際のあの喧騒は何だったろうと思えるほど静まり返っている。


 駅の周りで唯一やってそうな必殺中華「飛竜軒」も暖簾が出ていない。どうやら定休のようだと思ったが、そうでないことは帰りに判明する。


 駅舎内の待合スペース。ここには取り外した新幹線の座席が休憩席として置いてあったが、見てのとおり普通の木のベンチに変わっている。


 反対側。切符の自販機がパネルで塞がれて無くなっている。かつては大勢の駅員が配置された駅だったが、現在は業務委託の一人だけだ。

 長停も終わるので列車に戻る。終点の天竜峡駅まではもうすぐだ。