田切通信

旅行に写真に究極超人あ~るに飯田線田切駅

伊那谷の食9

2005-12-26 22:08:02 | 飯田線の旅
 今夜もお菓子の話。
諸兄は「椎茸ヨーグルト」と言うものをご存じであろうか?昔の漫画「県立地球防衛軍」にでてきた福岡名物の架空のヨーグルトだ。漫画の絵によるとヨーグルトの中に、丸のままの椎茸がごろごろ入っている。それ以来、椎茸ヨーグルトを夢見ておみやげ物をあさってきたが、ついに椎茸○○を発見!!したのだ。その名も「椎茸羊羹」いやぁ、見つけた時は笑った、笑った。パッケージを手に取り、思わず想像したのは、「椎茸ヨーグルト」のように、丸のままの椎茸がごろごろ・・・どうだろう想像してみてほしい。笑えるでしょ?期待に胸を弾ませてパッケージを開けると・・・何か色の薄い羊羹。どう言ったら分かりやすいだろうか、普通の羊羹は真っ黒なものだが、これは薄い茶色というのか、濃いだし汁を固めたような少し透き通った茶色だ。その中に転々と黒く細かいかけらのような物が入っている。どうやらそれが椎茸の粉末らしい。・・・期待はずれだ。ごろごろと丸の椎茸が入っていない。これは悲しい。せめて味の方は、椎茸風味の出汁味で・・・・これも違う。基本的に甘い羊羹味だ。言われなければ椎茸が入っていると気が付く人はまずあるまい。
 ウド味がしっかり残っている、駒ヶ根の山ウドロ羊羹とは大違いだ。

 これを製造販売していたのは、例の小和田雅饅頭の小松屋製菓。そう水窪の小松屋製菓だ。羊羹そのものは水窪駅のキヨスクの店先で見つけた様に覚えている。それからしばらくは、わざわざ小松屋製菓まで足を伸ばして購入していた。最近になって懐かしくなって椎茸羊羹を探しに行ったが、あったのは「茸羊羹」だった。どうも気にはなったが買いはしなかった。これがかの椎茸羊羹のパッケージがリニューアルされた物かどうか、確認されていない。

伊那谷の食8

2005-12-25 21:08:13 | 飯田線の旅
 饅頭の話が出たので、引き続きお菓子の話にしよう。
駒ヶ根の駅前のお菓子屋・・名前忘れた・・で、駒ヶ根の名物として売っているウドシリーズのお菓子はインパクトが強い。僕が買って食べたのは饅頭・羊羹・クッキーの3種類だが、事によったら増殖しているかも知れない。饅頭はあんこに、羊羹は羊羹そのものに、クッキーは生地にそれぞれ細かく刻んだ山ウドが混入されている。駒ヶ根地区では山ウドを方言で「山ウドロ」と言うのだそうで(饅頭のパッケージにそう書いてあったから間違いあるまい)商品名はそれぞれ「山ウドロ○○」とある。
 ウドって言うのは、元々春先の山菜で、スーパーなどの野菜売り場で売っている全体に白いのは、光の入らない暗がりで軟化栽培したもの。これに対し天然山ウドは根っこ近くの部分以外は、よく日の光に当たって緑色になっている。独特の香りと少しの苦みが特徴で、酢みそであえたり、若い芽の部分を天ぷらにしたり、全体を細長く刻んできんぴらにしたりするとすこぶる旨い。僕も春にはよく山に入りウドを取って天ぷらにして食べる。路地で軟化栽培しないウドも、山ウドとして売られたりしている。
で、一概に言えるのは、ウドは苦みを生かした「肴」方面の食材だと言うことだ。これをお菓子に取り入れようと考えた、職人さんは大した挑戦者といえよう。
 味の方は、これは好みがあるので意見もいろいろあると思うが、ウドそのものを食べられない人は、多分食べられないか美味しいとは感じないと思う。それほどウドの風味がきちんと残っている。唯一クッキーだけは高温で焼きが入っているせいか、あるいは水分が少ないせいか、ウドの風味が他のものより格段に少ない。僕は面白い味だと思う。お土産にしたらやはり笑いが取れそうだ。僕がお土産を選定する基準の骨幹はこの「笑いが取れるか?」「面白いか?」と言った点だ。その意味ではこれは合格だ。

伊那谷の食7

2005-12-24 20:44:44 | 飯田線の旅
 今夜は一応クリスマスイブらしいんだが、キリスト教徒でもユダヤ教徒でもない僕にとってはどうでもいいことなのだ。
 昨日ちょっと駅弁の話が出たので、今夜はそこを掘り下げてみたいと思う。飯田線は南北に細長く、そこに入り込んでいる弁当屋は2社。中部天竜あたりを境に南の壷屋と北部の伊那谷駅弁だ。どちらも弁当以外に駅そば屋も経営しているので、駅そば屋の暖簾あたりを見ると社名が書いてあるから分かりやすい。南の方は豊川稲荷があるので、いなり寿司の弁当がけっこう主流のようで、北部の伊那谷駅弁はごく普通の幕の内と昨日出た釜飯を商っている。他に駒ヶ根あたりでは「かつ弁」の名でソースカツ丼の弁当を売っているが、数が少ないのか人気があってすぐに売りきれるのだかは知らないが、なかなかお目にかかれない幻の弁当だったりする。
 僕はどの弁当が好きかと聞かれると、ダントツ一押しで「かつ弁」なのだ。だって安くて旨い。どこの会社や団体もスポンサーについてもらってる訳じゃないから、気をつかわずになんだって言える。
伊那谷駅弁の幕の内は実にありきたりの駅弁で面白みがないし、かつ弁に比べるとだいぶ高い。あれを喰うくらいなら駅そば屋でそばを喰う方が格段にましだ。
 そうそう、南部のいなり寿司は旨い。出来れば駅そば屋のきしめんと一緒に食べたい。
 飯田線はあれだけの長さがあり、駅も多いのに意外と駅弁の種類と売っている場所が少ない。旅の楽しみも半減だ。仕方なく豊橋や飯田のコンビニでおにぎりなんかを買いだめたりするが、それも考えてみればつまらない話だと思う。何とかなんないんだろうか?

伊那谷の食6

2005-12-23 22:44:57 | 飯田線の旅
 まんじゅうと言えば高遠と言われている。が、伊那市駅前の饅頭屋、確か・・富貴屋・・だったかな。で売っている伊那谷饅頭はけっこう凄いっす。なにしろでかい。大きさ自体はご予算に応じて何種類かあるが、3000円を超える奴は、箱いっぱいに饅頭が1個だけ入っているから笑える。お土産にしたら相当受けると思う。
 僕も2番目くらいに大きいのを買ったことがある。でかいので丸かじりする訳にもいかず、包丁でケーキのように扇形にカットする。そうなると見た目には何かのチョコレート系ケーキのようだ。餡の部分(と言うか餡そのものだけど)が普通ではなく、言うなれば黒砂糖風味の蒸し羊羹の様だった。この伊那谷饅頭は伊那市駅のキヨスクでも売っているが、それは普通サイズの饅頭の詰め合わせだからつまらない。やはりどうせなら大物の饅頭を購入して笑いを取りたい。
 もう一つ、饅頭と言って思い出されるのが、かの小和田駅が繁盛していた頃に売り出された、「小和田雅(みやび)饅頭」だろう。1箱に少し大降りの紅白饅頭が2個入りで、確か1000円くらいとかなり高級品だった。なぜにして雅か?と言うと、小和田に因み、十二単をもして何色かの色つきの皮で餡を包んであって、割ってみると確かに十二単のように綺麗だ。作るのに手間もかかるだろうから、まあ、高いのもうなずける。こいつは3回くらい買って食べた。小和田駅は無人だから、饅頭自体はお隣の有人駅の水窪で降りて、改札を出て川っぺりの階段を下り、橋を渡った先を更に進んで、町のメインストリートを右に折れて少し歩いた先にある「小松屋製菓」まで行って買った。
 さて、小和田が全く忘れ去られた今、このような手間のかかる饅頭がまだ製造されているだろうか???

伊那谷の食5

2005-12-21 22:42:33 | 飯田線の旅
 旅行と食は密接なつながりがある。と、僕は密かに確信している。特に飯田線のように細長くて時間がかかる旅行の場合、何処で食事を取るか?と言うのは大問題である。なぜなら列車運行の時間的に昼は天竜峡~飯田あたりになってしまうからだ。駒ヶ根ならソースカツ丼、伊那市ならロー麺と定番食事物があるが、飯田にはない。あるいは僕が知らないだけかも知れないが、少なくても飯田で昼食タイムになると、何を食べようか迷ったあげく、駅のそば屋で天ぷらそばをすするのが関の山だ。
 では飯田には何もないのか?と言うとそうでもなく、和菓子はやたらある。それも結構旨い和菓子屋が多数あり、お土産には困らない。しかし、成人男性としては、お菓子を腹一杯食べて、それで昼食終わり!と言う訳にはいかないのだ。
 飯田は観光の町でもあると思うが、この現状をどう考えているのだろうか?やはり、何か「飯田ではこれを喰うぞ!」といった名物が欲しい。と思うこの頃なのだ。
 じゃ、仮に、何がいいだろう?と問題提起してみよう。お読みの諸氏はどうお考えだろう。
 カレーと焼きそば、それに肉じゃがはすでに他でやっているので、必然的にパスだ。加えて餃子も他に大手があるので駄目。ソースカツ丼とロー麺は言うに及ばずパス。意外と選択範囲が狭いとは思いませんか?

 と言う訳で、「飯田に名物の昼食を作ろう!」キャンペーンをこそこそと開催。意見気長に待ちます。何しろ自分が飯田で美味しい昼食を取りたいから、そこそこ真剣です。