腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



数日前にお客様からお問い合わせメールが届きました。

お客様「コピー品のROLEXデイトナですが、電池交換をお願いしたいのですが、可能ですか?」

デイトナのコピー品。

なるほど。

クォーツ(電池式)ならコピーでも電池交換はできるが、デイトナのクォーツってあまり見かけない。

...本当にクォーツなんだろうか?


お客様へ返信しました。

店主「コピーのデイトナですね。
機械式(自動巻き)の修理はできませんが、電池交換は可能です。
1100円(税込み)いただいております。
即日(10分程度)仕上がります。
往復の送料、振込手数料(代引きの場合は代引き手数料)はお客様負担となります。
よろしければお送りくださいませ。
お待ちしております」


3日後、お客様から時計が届いた。

こちら↓


確かにコピーのデイトナです。

が...

自動巻きですやん(><)

動いてますやん!

一応念のために裏蓋を開けました。





間違いなく自動巻きですやん!

正体不明の自動巻きムーブメントが入ってますやん!


お客様に上の写真を添付したメールを送りました。

店主「先ほど無事に時計が届きました。
この時計はクォーツ(電池式)ではございません。
電池は入っておらず、振ったら動く自動巻きです。
着払いになりますが、本日ご返送させていただきます。
また他にも腕時計の修理や電池交換等がございましたら、お気軽にお申し付けくださいませ。」

折角お送りいただいたのに往復の送料損しちゃいましたね。


クォーツなのか機械式(自動巻きや手巻き)なのか分からないって方、時々いらっしゃいます。

まず、動いている状態であれば秒針の動きをご確認ください。

1秒ずつコチッコチッコチッと刻まれて動いていればクォーツです。

チチチチチチチと滑るように動いていれば機械式。

極々一部のクォーツ時計でも秒針が滑るように運針するモデルもありますが。

秒針が付いていない場合はリュウズ(時刻や日付を合わせるツマミ)を前後に回してみてください。

ジージージーとゼンマイを巻く手ごたえがあれば機械式。

スルスルならクォーツ。

ゼンマイが切れていたらスルスルの場合もありますが(笑)


最後に、一番簡単な見分け方。

文字盤にQUARTZと書いてあればクォーツでAUTOMATICと書いてあれば自動巻き。

書いて無ければ...

持ってきてもらうか送ってくださいませ(笑)


では、修理品のご紹介。
こちら↓

オメガ デ・ヴィル クォーツ

愛媛県四国中央市在住のK様所有。
巻き真交換、電池交換、パッキン交換、防水検査(日常)を行いました。

オメガの婦人用ドレスウォッチ、デ・ヴィルの電池式モデルです。
リュウズの軸が折れたということで交換となりました。
ゴールドの文字盤にローマ数字のインデックスがお洒落。
K様大事にお使いくださいませ。


腕時計に限らず、コピー品全般はできることなら買わないでもらいたいと切に願う腕時計修理専門店トゥールビヨン店主
極悪組織の資金源です。
ということで、明日は定休日です。

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