腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



昨年12月8日にとあるお問い合わせメールをいただきました。

お住まいは不明ですが、N様からのご依頼。

ここで、その全文をご紹介させていただきます。


店主様、はじめまして。
たまたまブログで映画で使われている時計の紹介を目にしました。
自分で調べても全くわからないので、駄目元でお伺いさせてください。
アルパチーノ主演映画フェイク。
この作品でアルパチーノが着けていた腕時計わかりませんか?
宜しくお願い致します


来た!

来ました。

毎日書いている本人でさえ完全に忘れていた企画。

そう、“映画と腕時計”。

もう何年やってないんだ?(4年ぶりです)


え~っと、アル・パチーノ主演の『フェイク』はDVDを持ってましたが、昨年10月の断捨離で買い取りに出してしまいました。(買い取り時の驚愕の顛末は昨年10月9日のブログをご覧くださいませ)

で、新たにアマゾンでポチッとして取り寄せましたよ!(ワンコイン500円以下でしたのでご安心ください(笑))

もう一度観直しました。

こちら↓

『フェイク』(原題:DONNIE BRASCO)1997年公開。

誰もが知るベテラン大御所俳優アル・パチーノと今やハリウッドを代表する俳優だが、当時は中堅クラスでそろそろ脂が乗ってきかけのジョニー・デップのW主演。

FBIの潜入捜査官とマフィアの攻防を描いた実話を映画化。
原題のドニー・ブラスコとは潜入時の偽名です。

<あらすじ>
FBI特別捜査官ジョー・ピストーネ(ジョニー・デップ)は、ドニー・ブラスコという名で単身、街に潜伏する。
マフィア組織の構成員であるレフティ(アル・パチーノ)という男に出会い、彼に息子のように可愛がられるようになった彼は、クールな知能を発揮し、着実にマフィアの中枢へと上り詰めてゆく。
一方、盛りを過ぎたレフティは、ドニーの出現に夢を見、再び人生を賭けるのだが...

マフィアのグループ内での抗争、妻や子供との確執、潜入捜査官という真実とマフィアという偽りの狭間で苦悩する様子が描かれています。


さて、ご依頼にあったアル・パチーノ(レフティ)の着けている腕時計ですが、劇中の所々で何度かチラチラと写り込みます。


1時間44分41秒の警察署の留置場に入れられた時のシーン。

これがその腕時計↓


何だ?
特徴のある角型ケース(オクタゴンか?)でコンビ。

そして最後のシーンで自宅から出掛ける際、身に付けているものを全て外して引き出しに仕舞う時に時計が大写しになります。

これ↓

2時間20分49秒。

これが限界。

お気付きになられただろうか?

1枚目の写真とブレス形状が違います。

このブレスはエバータイプ(伸び縮みするやつ)です。

違う時計なのか?

何だろ?

このケース形状、デザインの時計に見覚えはないなぁ。

安物っぽく見えるし。

有名なブランドの物ではないのかもしれない...


N様、大変申し訳ない。

分かりません。

ネットでも色々検索してみたが分からず。

申し訳ない。

力不足。


ドニーの時計はカルティエ(タンク)だと一瞬で分かったんですけどねぇ。

すんません。


優秀な探偵を求む。


また、定期的に“映画と腕時計”をしなければいけないな、と改めて思った腕時計修理専門店トゥールビヨン店主
ということで、明日は定休日で、明後日は臨時休業させていただきます。
修行に出ます。

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