さむらい小平次のしっくりこない話

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象徴天皇の務めが常に途切れることなく,安定的に続いていくこと Part③学術論の虚しさ

2019-06-02 | 天皇・皇室



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『これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり,相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう,そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく,安定的に続いていくことをひとえに念じ,ここに私の気持ちをお話しいたしました』

このおことばは、平成28年8月8日、上皇さまが天皇として私たち国民に向けておっしゃったおことばです

『象徴天皇の務めが常に途切れることなく,安定的に続いていくこと』

を願われながら、そのことについて、天皇陛下や皇室のみなさまが、そのお立場上想いを述べることもかなわないのであれば、私たち国民が真剣にこのことを考えなければならないと考えます

『象徴天皇の務めが常に途切れることなく,安定的に続いていくこと』

に関連した記事として、このたびのPart③を最後に、巷の学術論に関する議論について、著名人のご主張などを交えながら私の想いを述べてみたいと思います

『皇統は万世一系、神武天皇より男系で受け継がれてきた』

とよく言われておりまして、およそ学術的には定説として多くの人が信奉しているわけです

他国においては、外国や他民族の侵略、国内のクーデター、革命などによって王朝が滅び途絶えているのがほとんどであることを考えれば、日本の皇統は非常に稀有な例であり、貴いことであるのは間違いないでしょう

もちろん、これに対する反論もあり、特に武烈天皇から継体天皇への継承は『王朝交代』であるとの説はある程度の説得力があります

王朝の交代はなかったとしても、かなりの『世代』を遡っており、これを現代に当てはめ、一般人にまで広げるのであれば、それこそ皇位を継承できる方が際限なく広がってしまう可能性があります

さて、結論を申しますと、私は現代の皇位継承、また、国民の天皇と皇室のみなさまに対する敬愛、崇敬の念を思うとき、このような議論は全くもって些末な議論であり、無意味であると感じております

このたびのご譲位からご即位、一般参賀まで、多くの国民が皇居前に集まったわけです

日本人の天皇と皇室への想いのあらわれだろうと思います

しかし、このとき皇居前に集まった方々の中に、どれほど『神武天皇より一貫して…』ということを理解している人がいるのでしょうか

恐らく大半の人は皇統の系図すら見たこともない、そういう人が大半なのではないでしょうか

まったく関係のない血筋の人が天皇に即位することには抵抗はあっても、女系からでも神武天皇、いや天照大神さままで辿れることが漠然とでもわかっていれば十分、そういう人が大半であるように思います

ですから、世論調査などで、愛子さまが天皇としてご即位になられることについて80%近くの人が賛成する、というような結果が出ているのではないでしょうか

そういう意味で、どれだけ学者や専門家が『皇統は万世一系、神武天皇より男系で受け継がれてきた』と声高に叫んでもあまり意味のないことであろう、と感じるのです(歴史研究としては意味のあることと思いますが)

また、『神武天皇より…』と、しきりに言われますが、そもそもその神武天皇の実在を証明できる確たる論証は今のところありません

私は神武天皇のご即位は西暦250年、確実に実在されたと確信しておりますが、皇紀は今2679年、科学的にも無理があります

つまりはその実在は神話に拠り所を求めていることになります

神話に拠り所を求めるのであれば、神武天皇よりも前、遡り天照大神さまが女性である(男神であるとの説もあり)という事実はどう受けとめたらよいのでしょう

『アマテラスはイザナギ(男神)の左目から生まれているのだから男系である』

と主張する方もいらっしゃいますが、ここまで来るとより些末な議論にしか思えないわけです




『倉山満さん』(憲政史家)、という方がいらっしゃいます

https://ironna.jp/article/6756

倉山さんは学術的にはとても丁寧にこれまでの男系継承について述べられており、勉強にもなります

しかし、上記サイトにて、女性宮家の創設から皇位継承の流れを否定する一つの理由として『道鏡』を引合いに出し、例えば女性宮家を創設した場合、良からぬ輩が何とか眞子さまや佳子さまを口説き落とし、皇室に入り込む危険性があるとして、女性宮家を創設し、一般人を迎え入れるのは論外、とおっしゃっていますが、実に馬鹿げています

そのような危惧は、悠仁さまにも当てはまってしまうではないですか

そんなことを言ってしまえば、皇室乗っ取りを企む良からぬ女性が悠仁さまに近づき口説こうとする危険性も同じようにあるではないですか

こんな理由は女性宮家の創設から皇位継承を否定する理由にはなりえないでしょう(倉山さんのいう『先例がない』という理由のみの方がよほど説得力がある)

また、倉山さんは下記サイトにて

https://office-kurayama.co.jp/?p=660

『適齢期の旧皇族の男性と内親王の方にご結婚していただければ、何も問題が無いのではないのだろうか』

とおっしゃっています

この案は、他の専門家や一般ブロガーの方も結構おっしゃっているのですが、眞子さまや佳子さま、また愛子さまのお気持ちなどは全く無視しております

ご結婚相手まで国民が決めようというのか…




また『平沼赳夫さん』、私としては以前はわりと支持していた政治家さんだったのですが、過日、NHKスペシャルにて、男系男子の継承は難しいのではないか、との意図する質問に対し

『悠仁さまに将来男の子が沢山お生まれになることが望ましい』

と答え、さらに、もし男子が生まれなかったら、という質問に

『信じて待つしかない』

と、答えたのです


さて、どうなんでしょう

私自身はこう考えます

本当に天皇と皇室のみなさまに感謝し、敬愛し、崇敬申し上げる一国民として

そのお気持ちを無視した

『適齢期の旧皇族の男性と内親王の方にご結婚していただければ、何も問題が無いのではないのだろうか』

というような考えは大変傲慢で利己的であると感じますし

『悠仁さまに将来男の子が沢山お生まれになることが望ましい』それを『信じて待つしかない』 

と、将来ご即位されるであろう悠仁さまに、そのご家族に

『男子を生み続けなくてはならない』

という大変な重圧をかけ続けることが、正しい民のあり方であろうか

そのように感じております


様々な考えがあろうかと思いますが、決して罵り合うのではなく、男系であろうと女系であろうと

『和を以て貴しと為す』

日本国民として最善を考えてまいれればと思います

全ては私たち国民、一人一人のありようだと思います


※男系男子の皇位継承以外認めないとする立場の急先鋒であった八木秀次さんが『万策尽きた場合は女性宮家の創設、女系天皇について考えなければならない』とおっしゃったのは特筆すべきことと思います

















コメント (6)
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