さむらい小平次のしっくりこない話

世の中いつも、頭のいい人たちが正反対の事を言い合っている。
どっちが正しいか。自らの感性で感じてみよう!

インド珍道中 2度目のインド④ カルカッタ再び

2024-09-25 | 2度目のインド
(インドのホームレスや物乞いへの対応について語る/youtubeリュウサイ / Ryusaiさんの動画より)



こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

以前連載した『インド放浪・本能の空腹』、あの時のインド訪問から6年後、私は再びインドを訪れました。

会社勤めをしておりましたので、2週間ほどの短い期間でしたが、まあまあ、色々な出来事がありましたので、その時の様子をまた日記風につづって行きたいと思います

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 一泊二日のバンコクトランジット、バンコクはとてもいい街で名残惜しい気持ちを持ちながらも、おれと前橋はホテルを出てタクシーで空港に向かった。ここからカルカッタまではインディアンエアラインでの2時間半ほどのフライトだ。

 飛行機に乗ると、おれと前橋はカルカッタに着いてからの「計画」の確認をした。

『昨日話した通り、カルカッタの市街に入って行く衝撃は、まず一人で味わうってことで、お前が先にタクシーでサダルストリートまで行く、それでどうにかインド博物館の入り口前まで行き、そこでおれを待つ、おれは2、30分してから後を追うから』

『お、おお…』

『で、サダルストリートのどこら辺にタクシーが停まるかはわからないからさ、降りたら左右をよく見て、大通りの方へ向かう、片側3車線くらいの大通りだから、間違って反対の通りに行ったら、人混みはすごいけど、狭い通りだからすぐに引き返して反対の方に向かう、その大通りとサダルストリートのT字の交差点の左側にインド博物館があるから』

『お、おお…』

『で、もしインド博物館の入口で、おれを待っている間、どうしてもポン引きや物乞いを交わし切れない、と思ったら目の前の地下鉄の入口を降りて、下でおれを待っている、OKか?』

『お、おお…、でも、大丈夫かな…』

『まあ、昼間だし、大丈夫だと思うけど、おれが初めて来たときは夜だったしな、いきなりタクシー囲まれて、降りたらものすごいポン引きと物乞いの攻勢をくらって、もう右も左も分からなくなって、ダッカで知り合った日本人のK君と待ち合わせするはずだったホテル、タクシー降りたところから目と鼻の先だったんだけど、その時はもう何が何だか…、でポン引きや物乞いを交わす内に完全に自分がどこにいるのかも分からなくなって、それで詐欺師に引っかかってそいつの紹介するホテルまで行っちゃうことになって、まあ、ビビりまくってたからな』

『おれ、やっぱり不安だよ…』

『最悪、初めての時のおれのようになって、もう何が何だかわからなくなったら、リクシャでもタクシーでもつかまえて、このホテルに行って待っててよ、10ルピーも出したら行ってくれるから』

 と、おれは地球の歩き方に出ていた一軒のホテルに印をつけ前橋に渡した。

 そうこうする内、無事にカルカッタダムダム空港に飛行機は着陸した。6年前の夕暮れ時、当初のインドへの情熱などは失っていた中、空港は大きかったが、ビルは煤け、屋上のネオンのCALCUTTAの真ん中のの文字が消えているのを見て、『おれはなんでインドなんかに来たんだろう。。』とすでに後悔し始めていたことを思いだす。

 入国手続きを終え、ロビーに出ると、6年前と同じように大勢のタクシーのポン引きが、柵の向こうで大声で喚き散らし、おれたちを自分のタクシーに乗せようとしている。前橋はすでに圧倒されているようだ。おれたちはそのまま両替カウンターへ向かい、インドルピーへの両替を済ます。

『さ、いよいよだな』

『お、おお…』

 前橋の顔は引きつっている。タクシーブッキングのカウンターへ向かい、前橋にサダルストリートまでの予約を促す。

『60ルピー』

 6年前と金額は変わっていないようだ。カウンターの男から、プイっと顎を横に振られ、予約票のようなものを出される、すぐさまその予約票を若い男が受け取り、前橋の荷物を担ぐ。

『え、えっ、えっ?』

 すでに前橋は慣れない旅人をジェットコースターのように振り回すカルカッタの激流に巻き込まれている。

『いいからさ、もう始まってるから、あの男の後について行けばタクシーに乗れるから』

『え、えっ、えっ?』

 前橋は、おれと、荷物を持って歩き出している男を交互に見ながら、あわてて男を追った。

『荷物持ちにチップ払えよー!』

 もう前橋には聞こえていないようだ。

 空港の外に出て、速足で前橋の荷物を持った男が群がるタクシーの一台を目指し歩いて行く、その後を、まるで競歩の選手のように、膝をピンと伸ばしたまま緊張感丸出しの前橋がついて行く、その光景が妙に可笑しくて、大笑いしながらおれはガラス窓越しにタクシーに乗り込む前橋を見送った。

『行った、行った、まあ、やっぱりあの衝撃は一人で味合わなくちゃ、夜でないのが残念だ』

 おれは近くのベンチに腰掛け、6年前にここに来た時のことを思いだしていた。タクシーが市街に近づくにつれて日も暮れて、徐々に凄まじい喧騒が車窓の外に広がって行く。

人、車、バイク、リクシャ、犬、牛
人、車、バイク、リクシャ、犬、牛
人、車、バイク、リクシャ、犬、牛
人、車、バイク、リクシャ、犬、牛

 すごい光景だ。そこに大音量のインド音楽があちこちで響き交わって行く、そこかしこで座り込み、何かを煮炊きしている路上生活者、大都会でありながら信号なども無く、車線を無視して、けたたましいクラクションを鳴らしながら車やバイクがせめぎ合う、おれはあの時、もはや完全に戦意喪失状態になり、心の中で叫ぶ。

『ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!もう二度とインドに行きたいなどと言いません、だから日本に帰らせて下さい』

 ガイドブックには、初めてのインド旅行でカルカッタから入り、一歩も外へ出られなくなる日本人も多いと書かれていた。

『都市文明化の失敗作の街』
 
とも謳われていた街、カルカッタ、世界で一番汚い街、カルカッタ、実際に来てみれば、カルチャーショックだとか、おれにとってはそんな言葉の全てが生ぬるいと感じた。

 夜のサダルストリートに到着するや否や、おれのタクシーは大勢のポン引きに囲まれた。おれの車の周りで男たちがわめいている、タクシードライバーが後ろを振り返り、少しドスを利かせて『Chips』と、金を要求してくる、外の男たちも『金を払え』と騒いでいる、空港で支払い済みだ、と言うと、外の男の一人がドアを開けてくれた。

 すると今度はその男たちが喚きながら『おれの紹介するホテルへ来い』というようなポン引きを始める、それを無視して歩き始めると、路上にへたり込むように座っていた物乞いたちが一斉におれに向かって『Money』と手を出す、ビビりまくったおれはもう自分がどこにいるのかもわからず、うっかり細い路地を曲がる、今度はその路地にいた物乞いが『Money』と次々と手を出してくる。

 前方から、両足を付け根から失ったジイサンが、手製のスケートボードのようなものに乗り、杖を使い、舟をこぐようにおれに近寄り『Money』。

 悲鳴を上げそうになったおれの背後から『Money』とまた手が出て来る、その手の指は、全てが蝋のように溶け無くなっていた。。。。

 あれから6年、おれは再びここへやって来た。

『前橋、大丈夫かな、まあ、昼間だし、大丈夫だろ!』

 前橋が出発してから30分程が経過した。

『そろそろ行くか。。』

 おれは、酷く傷ついた心を引きずりながらも人生をやり直す、そのための儀式に向かってゆっくりと立ち上がった。

つづく

************************************
親友の前橋には本当に人生において言い尽くせない程世話になり、大変申し訳無いのですが、あの緊張感丸出しで硬直したように速足で歩く前橋の姿は、今も鮮明に覚えています。

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河野太郎 『名古屋市長を代えて下さい』 ボンボンが何言っとるぎゃぁ  と、ついでに『Kostaybe』の話

2024-09-20 | 社会・経済


こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

『市長を代えて下さい!』

河野デジタルダイジンが、総裁選の演説で名古屋を訪れ、名古屋市ではマイナンバーカードを使ってコンビニエンスストアで住民票を入手できないというメールをもらうことが多いと紹介した上で、

『そういう方には短く返事をしている。市長を代えて下さい』

と発言し、マイナンバーカードの導入に批判的な河村市長が

『良い御家系のボンボン、ボンボンが、何いっとるぎゃぁ!』

みたいなことを記者会見で言ったそうです

参考動画
  

【総裁選】河野太郎が総裁選演説中に河村市長を変えてください発言


ちなみに河村市長はマイナンバーカードの導入について

『リスクとして一番でかいのは、管理に服従する人間をつくってしまうこと。民主主義というのは民が主ですから、それに逆行する。カードの利権化も問題。同じように納税していても、カードをつくれば最大2万円分のポイントをくれるというのもどうなのか』

と批判していますが、コンビニで住民票がとれない件については、総務省と交渉の上、マイナンバーカード無しでもとれるようにするそうです

「僕はカードを持たんでもコンビニ交付できる仕組みを国はやらんと思っとったの。でも(マイナカード機能を搭載したスマホでの交付が可能に)なった。だで(なので)、不本意だけど名古屋もそうしようかと」

それにしても、一大臣が『市長を代えろ』とは民主的な選挙を行い選ばれた市長に対しても、この発言をした演説を聞いていたであろう名古屋市民に対しても、なんと傲慢な人間なんでしょう

このなりふりかまわなさ、河野太郎に限らずですけど、コスタイベだとか、もうほんとになりふりかまわず、隠すこともせず、強引にものごとが進んでます

話は変わってコスタイベ

『Kostaybe』

これをフィンランド語として翻訳すると、『復讐』という日本語になる、とちょっとびっくりするようなが情報がそこそこ拡散しています

いやいや、そんな露骨な話はないだろ、でもちょっと面白いなって自分でも確かめてみました

最初グーグルの翻訳で『Kostaybe』(フィンランド語)で翻訳すると、日本語は『コスタイベ』

日本語とフィンランド語を逆にして『復讐』➡『kosto』

やっぱりデマか、と思い、別の翻訳サイトを使ってみますと



同様の結果

悪質なデマだなあ、皆さんにもお知らせしよう、そう思ってこの記事書きながら、画像を貼るためにもう一度google翻訳で翻訳してみたら。。。。

ちょっと自分のPCだとスクリーンショットで画像が鮮明に貼れないので、別のところからお借りしたんですけど、今度はなんと





ってマジで出たんですよ。。。最初は違ったのに。。。こええ…

フィンランド語の出来る人の話では、『復讐』➡『kosto』で正しく、『Kostaybe』という単語はないそうです

『復讐』➡『kosto』日本語からフィンランド語だと何度やっても同じ結果です

まあ、これはgoogle翻訳の精度の問題なんでしょうけど、それにしてもあまりにもド直球すぎて笑えません

以前書いた『三島由紀夫とレインボーマン』という記事で

『この世から日本人が消えてほしい、消してしまえ、と考えている連中がいるかの如く、』

『帝国主義時代、アジアに広大な植民地を持っていた金持ちたち、日本軍によって追い出され、その後独立運動によって植民地を失った。。』

『日本人だけは許さない! 黄色いサルめ!』

google翻訳の精度の問題で、たまたまこういう現象が起きている、それとも

『日本人だけは許さない! 黄色いサルめ!』

と思っている連中に弄ばれているのか

ここのところのありとあらゆる事象、コロナ、ワクチン、『Kostaybe』、米騒動、なぜ日本が外資のものをその国よりも、どの国よりも先行して始めるのか、他の先進国とは逆行した政策が次々と行われるのか

最後に前回記事でご紹介した竹村健一さんの言葉をもう一度

『マスコミが芸能ネタなりスキャンダル事件を連日連夜執拗に報道をしているときは注意しなさい
国民に知られたくないことが必ず裏で起きている
そういう時こそ、新聞の隅から隅まで目を凝らし小さな小さな記事の中から真実を探り出しなさい。By竹村健一』



御免!








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斎藤知事に『逆張り』?

2024-09-18 | 社会・経済


こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

『マスコミが芸能ネタなりスキャンダル事件を連日連夜執拗に報道をしているときは注意しなさい
国民に知られたくないことが必ず裏で起きている
そういう時こそ、新聞の隅から隅まで目を凝らし小さな小さな記事の中から真実を探り出しなさい。By竹村健一』


これはいつ頃の発言なのかは知りませんが、あの竹村健一さんが言った言葉だそうです

さすがだなぁ、と思いますね

今は加えて、マスコミが同じ内容、同じ方向性の報道を執拗に、ですかね、で、『より注意しなさい』ですね

今、竹村さんの言葉から注意しなきゃいけない報道ってなんでしょうかね?

やっぱり兵庫県知事の斎藤さんですかね、連日連夜執拗に報道、と言うより叩かれています

で、ここのところ、ちょっと叩き方が異常だなぁ、と思い、少し調べて見ました

それを調べているうちに、上の竹村さんの言葉も見つけたんです

『逆張り』

以前、コロナの記事を書いた時、ある方と議論になりまして、その方が小平次に対し『逆張りかと思い、失礼しました』と仰っていたのですが、『逆張り』というのは、世間の大半と逆の主張をして注目を浴びようとする行為を指すようです

小平次は別に注目を浴びたいがために世間と反対の事を言っているのでは決してなく、不自然だと思い調べていたらいつの間にか『逆張り』ばかりになってしまうんですw

まず『パワハラ』について

報道の通りだとしたら、とんでもないパワハラ知事です

小平次も当初は維新の傲慢な政治家、くらいに思っていたんですが、小平次自身、実際に『パワハラ』が捏造されたり隠蔽されたりする様を間近で見て来て、力のある側がかなり恣意的に『パワハラ認定』するってことを良く知っています

そもそも『パワハラ事案』は、恣意的に認定したり隠蔽したり、ということが無ければ、認定そのものの判断は非常に難しい事案です

兵庫と言うとダウンタウンが尼崎の出身でしたかね

関東人の小平次からすると、あの口調だけでパワハラされてる感が満載です

小平次の妻も、東京下町育ちで、結構口調はきつく『何で怒ってるんだよ?』『怒ってないよ』と、慣れるまでは少し時間がかかりました

さて、先日、百条委員会が開かれ、調査が進んでいくことと思いますが、百条委員会後の記者会見において、パワハラをされた側の県職員6人の証人尋問が行われ、その中に知事からパワハラを受けたと証言した人は何人いたのか、という記者の質問に対し、奥谷委員長は『明確に知事から強い叱責を受けたと証言した人はいなかった』と答えています

続けて奥谷委員長は『中には、それがパワハラに当たるのかがわからずそう回答した人もいるかもしれない』とも言っていますが、確実に言えるのは、知事のパワハラは証言もなく、現段階では『疑わしい』事案、とまでしか言えないということです

さらに、良く騒がれている『おねだり』や、横暴な『わがまま』について

例えば日高神鍋スキー場での視察時、観光協会にスキーウエアを『おねだり』した、ということも大きく話題になっていますが、これについて観光協会がそのようなことはなかった、と発表をしており、『デマ』を流した某議員からも謝罪を受けた、と報告をしているようです(こちらはXを確認したところ、タイトルはあるんですが、中身は削除されているようですので真相は不明です)

他にも同様の報告が幾つかあるようです

また、ゆかた祭りのさい、ゆかたの着替え場所が公民館だったことに激怒し、地元の老舗呉服屋を一時営業中断させ着付けをさせた、などというのも多数報道されておりましたが、これについても当日知事を案内した地元の写真家さんがこんな証言をしています

(すみません、Xって投稿記事を見ることはあっても自分ではやらないので、実際の投稿は見つけたのですが、この投稿だけ貼るやり方がわからず、取り敢えず画像で貼っています)

ちょっと画像が見づらいんですが、まあ、そんな事実は無かった、と言っています

つまりですね、今後事実関係が明らかになり、斎藤知事がどうなるのかは知りませんが、現時点では、報道されている幾つかの『事実』は、デマ、もしくはデマかもしれないものが混ざっている、ということになります

『デマがあったとしても、実際にパワハラをやった事実が見つかったじゃないか』

今後の調査次第でこんなことを言う人が出て来るかもしれません

ふざけんな、って話です

悪行を暴くためならデマがまかり通っていいのか、デマが発覚せず、それによって、県民の付託を受け選ばれた知事が辞職する、それはまさに『私刑』執行です

以前、南京事件についてネット上で議論をしていたんです

その時にも言ったんですが、悪名高きアイリス・チャンの著書『レイプオブ南京』でこんな写真が使われていました



この写真は日本軍が女性たちを強制連行しているところ、として世界に出回り、その後様々な媒体で使用されましたが、実は日本軍が地元住民と野良仕事を終え、一緒に帰っている時の写真であることがわかりました

実際、笑顔の女性もいます

国を護るために戦った先人たちの名誉がデマによって傷つけられているのです

この写真は後に『誤報』として処理されたようですが、そもそも真実を明るみに出すのに、なぜ『捏造』までする必要があるのか

『証拠が無いのであれば作っちまえ』

なんでそこまでするんですかね

今回の斎藤さんの件がそうだとは言い切れません

ですが、現時点ですでに『デマ』もしくは『デマらしきもの』が出回っています

反面、斎藤さんの新県庁舎の建設見送りについては、それにより職員の就業場所が無くなり、リモートワークを強要され、職員から非効率となり不満が出ているといったネガティブ面だけを強調する記事が多いのですが、実際は、当初前知事時代の予算700億円が、資材の高騰により1,000億円まで跳ね上がり、『県民の理解が得られない』として見送られたというポジティブな面はあまり報道されていません

もう一つ、今回斎藤知事が叩かれるきっかけになったのでは?
とされる港湾利権に対してメスを入れた件

これは、姫路港でしたかね

この港の使用権は県が持っているらしいのですが、ひょうご埠頭(株)という中間業者がおり、年間7億円でこのひょうご埠頭が港湾利用者から使用料を受け取り、県に3億円収めているそうです

これが、不当に使用料を中抜き?もしくは県の徴収すべき使用料が不当に低く設定されている?、ということで斎藤知事のもとで監査が行われた

普通に考えれば、7億円の売り上げに対し、権利の所有者である県に3億って、たしかにおかしいと言えばおかしいので、監査するのはむしろいいことだと思うんですが、これについての報道はほとんど見かけません

元々港湾労働は重労働で、屈強な男でなければつとまらず、人材の確保から派遣を、昔はヤ〇ザが仕切っていた

で、現在は表面には出て来ず、別会社の形式で実はヤ〇ザの重要なシマなのでは?

ということを妄想している人もいます

『今時、高倉健の時代じゃあるまいし、県の外郭団体にヤ〇ザなんてあり得ない』

という人もいますが、そうですかね?

じゃあ、大組織である一部の大手ヤ〇ザさんたちは、どうやって組織を維持しているんですかね

借金の取り立てやみかじめ料? そんなもんだけで暴対法の厳しい中大組織を運営しながら維持できるとは思えないんですけど…


つまり、斎藤さんはその闇にメスを入れてしまった、と妄想する人もいるようです

違う見方として、港湾労働者の人材確保は、労働者派遣法とは別の立て付けになっていて、派遣が禁止されている業務の一つです

労働者派遣法を作らせ、人材派遣でボロ儲けをしている悪党がいるそうですが、実は港湾利権を奪うためにその悪党からの指示で監査をやらされたのでは?

まあ、実際斎藤さんは維新の人ですので、そんな妄想をする人もいるようです

港湾利権についてはあくまでも妄想ですが、先に述べたパワハラ、おねだり等幾つかのことは、現時点で事実として証明されたものは無く、むしろデマが発覚した中で斎藤さんはここまで叩かれています

『マスコミが芸能ネタなりスキャンダル事件を連日連夜執拗に報道をしているときは注意しなさい
国民に知られたくないことが必ず裏で起きている
そういう時こそ、新聞の隅から隅まで目を凝らし小さな小さな記事の中から真実を探り出しなさい。By竹村健一』


斎藤さんのことを調べていて、ふと、静岡の川勝さんのことを思いだしました

そもそもリニアなんかいらない、って小平次は思っていますが、川勝さんの主張の内容はともかく、まあ、ここまで進んじゃってからごねても無理だよな、くらいに思っていたのですが、川勝さんを検索してみると、まあ、出るわ出るわ批判記事ばかりが

少しくらい擁護している記事はないのかなってわざわざ『川勝知事がんばれ』で検索しても大半が批判記事

これも異様だなぁ、と思いましたよ

『マスコミが芸能ネタなりスキャンダル事件を連日連夜執拗に報道をしているときは注意しなさい
国民に知られたくないことが必ず裏で起きている
そういう時こそ、新聞の隅から隅まで目を凝らし小さな小さな記事の中から真実を探り出しなさい。By竹村健一』


斎藤さんは、実務面では県の財政を随分と上向かせているとか、どこかの公約達成ゼロ知事に比べるまでもなく、その達成率は高いそうです

まあ、仕事ができてもパワハラ体質の人もいるでしょうからわかりませんが、少なくとも現時点で明るみになっている事実だけで、ここまで叩かれる理由は無いように思います

実際2人も亡くなっていますので、本当の本当の本当の真相解明を期待したいのですが、まあ無理なんでしょうね




御免!

PS斎藤さんの関係で一番問題になりそうなのは、公益通報者保護法違反ですが、今回はそこまで触れられませんでした
また機会があれば改めて記事にしたいと思います






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インド珍道中 2度目のインド③ 『バンコク』

2024-09-10 | 2度目のインド
(2024年2月撮影・バンコク)

こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

以前連載した『インド放浪・本能の空腹』、あの時のインド訪問から6年後、私は再びインドを訪れました。

会社勤めをしておりましたので、2週間ほどの短い期間でしたが、まあまあ、色々な出来事がありましたので、その時の様子をまた日記風につづって行きたいと思います

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 どうしても一緒に連れて行ってくれ、と前橋に懇願され、想定外の事となったが、出発の日、おれと前橋は成田空港で待ち合わせをし、無事にタイエアー、バンコク行きのチェックインを済ませた。

 機内はとても快適だった。おれはこの後何度かタイエアーを利用しているが、好きな航空会社の一つだ。バンコクは世界のハブ空港としても名高く、世界中に飛んでいる。そして機内食も美味い。

 機内食が配られ、美味いタイ料理に舌鼓を打っていると、突然大きく高度が下がった。いや、下がったと言うよりは『落下した』と言った方が良いような落ち方だった。おれたちの目の前の機内食の器が一瞬宙に浮いたくらいで、おれたちも思わず声を出してしまったし、機内も少しの間騒然となった。

 まあ、この程度の出来事はわざわざ公開の日記に記すようなことでもないのだが、後にインドに到着後の、前橋が時折見せた奇怪な行動を説明するためには、どうしても記しておかなくてはならないのだ。
 
 そんなことがありながらも、飛行機は無事にバンコクに到着した。真冬の日本を出て来たおれたちは、30度を超える機外の温度に南国にやって来たことを十分に実感した。
 
 手荷物検査や入国手続きを終え、ロビーに出た。たくさん並んでいる観光案内の店のカウンターに行き、こちらでは比較的高めの一泊4,000円のホテルの予約をとった。前回来た時のように、無理してバックパッカーを気取り安宿に泊まる必要は無いし、おれはとにかくユースホステルのような大勢が同じ部屋で寝たりとか、共同シャワーだとかが嫌いだった。前回も、安宿でどれだけ部屋が狭くとも、個室でシャワー付きだけは譲らなかった。

 タクシーで市街に向かう、高速を走っているとバンコクが大都会であることを改めて実感する、あちこちに見える有名日本企業の看板、時折ビルの谷間に除く金ぴかの寺院の屋根などが無ければ、日本の大都市の光景と言ってもうっかり信じてしまうだろう。

 ほどなくしてホテルに到着、車寄せにタクシーが停まると、すぐにポーターの男が出て来て、笑顔でおれたちに歓迎の言葉を言う。それからトランクの荷物を台車のようなものに積み、フロントまで案内してくれた。日本で同じ金額でこんなホテルには決して泊まることはできないだろう、おれたちには随分と高級なホテルに思えた。

 8階の部屋の窓から下を見下ろすと、ホテルの敷地にはプールまであった。テレビをつけると、複数のチャンネルがあり、NHKまで放送していた。

『タイ語でこんにちは、ってなんて言うのかな?』

 前橋が尋ねて来た。一泊二日のトランジットだからおれもあまり気にしていなかった。

『後でメシ食いに行くとき、フロントで教えてもらおう』

 しばし休息し、夕方になってからおれたちは、フロントで『サワッディー』という言葉を教えてもらい外に出た。街を散策しながら、路地などで椅子に腰かけ休んでいる人や、反対側から歩いてくる人に『サワッディー』と声を掛けてみると、みんなが同じように笑顔で『サワッディー』と返してくれた。

『なんか、バンコクっていいな、人が温かく感じる、やっぱ気候が温暖だからかな』

 おれたちはそんなことを話しながら大通りに出た。おれが『タイ料理らしい辛い料理を食って、汗をかきながらビールが飲みたい』というと『いいね!』前橋は二つ返事で答えた。

 それっぽい屋台を見つけ、ベンチに腰掛け、店頭に並ぶ幾つかの料理と、今作っているチャーハンのような料理を注文、もちろんビールも。

 料理はその見た目通りとても辛かった、そして美味かった、そこへビールを喉へと流し込む

『ううめえええーーー!』

 おれたちは汗を流しながら料理を貪るように食い、そしてビールを飲んだ。

『今まで旅をした街で、バンコクが一番いいかも』

 おれは本当にそう思った。いつか改めて、トランジットではなくバンコクを目的地として来てみたい、そんなことを思いながら、しばらく街を散策してホテルへ帰った。

 ホテルに帰ると、おれは前橋が一緒にインドに行くことになってから、ずっと考えていたことを前橋に告げた。

『前橋さぁ、おれずっと思ってることがあるんだよ』

『何を?』

『前にも話したけど、カルカッタって、そりゃあすげえ街なんだよ、今見て来たバンコクの街並みなんて、カルカッタ行った自分からすれば、日本とそう変わらない、いや、街行く人たちののんびりした感じと温かさは、むしろ日本より居心地良さそうなくらいでさ』

『そうだなあ、確かに』

『でさ、カルカッタの市街地に入った時の衝撃、ってほんと凄くて、まさにタマげるって言うか、度肝抜かれるっていうか、よく言うカルチャーショックなんて言葉も、ほんと生易しいと思っちゃうくらいでさ』

『そうなんだ。。』

 やっぱりこいつは他人事のように聞いている、おれと一緒に行くから大丈夫、くらいに思っているのだろう。

『でさ、あの最初の衝撃は、絶対一人で味わった方がいいと思うんだよね』

『ああ、なるほど。。。、ん? えっ!? えええええええええええ!!! い、いや、それは。。えっ!? どういうこと?』

『お前もそこそこ海外行ってるじゃん?ヨーロッパやアメリカ、あと韓国だっけ?もちろんロンドン辺りにも物乞いはいたけどさ、実際、そんなレベルじゃないから。。、腕や足の無い人、指が溶けちゃってる人、顔とかが変形しちゃってる人、なんなら四本足の人とか、そういう人たちからゆっくり手を出されて、うつろな目で「マネー」って手を出されるって、最初はすごくショック受けるから』

『…………。』

『それをさ、おれと一緒にカルカッタの市街に入ったら、多分衝撃も半減しちゃうと思うんだよ、せっかくインドに来たのに、あの衝撃が半減しちゃうって、もったいないじゃん』

『い、いや、でも。。』

『もうこれは決まりな、ちょっと地球の歩き方出せよ』

 前橋は観念したように地球の歩き方を出した。おれはカルカッタのページを開き前橋に説明を始めた。

『まず、空港に着いたら先にお前がタクシーに乗って、ここにあるサダルストリートまで行く、サダルストリートは広くも長くもない通りだけど、安宿が密集していて世界中からバックパッカーのような旅行者がこの通りに集まってきている、で、物乞いやポン引きもそれを狙ってこのサダルストリートに集結している、お前が出た後、2、30分してからおれもサダルストリートに向かう、で、ここ、ここにインド博物館があるだろ?サダルストリートを大通りに向かって左に折れるとこのインド博物館の入口があるから、そこでおれを待っていてくれ』

『いや、やっぱり、おれ、できるかな……。』

『できるできる、できなかったら、この街を一人で歩けなかったら、インドに行ったとか言えないから』

『うーーん……。』

『もし、ポン引きや物乞いを交わし切れない、インド博物館の前に立っているのも無理、って思ったら、博物館の真ん前に地下鉄の入口があるから、何でかは知らないけど、地下鉄の構内には物乞いもポン引きもいないから、そこに下りて待っててよ』

『うーーん……。』

『大丈夫、大丈夫、サダルストリートを数百メートルだけでも歩けたら、十分に衝撃を受けられるから、そこまで体験して無理だと思ったら地下鉄な!』

『うーーん……。わ、わかったよ…。』

 おれは、出発前から考えていたこの『計画』を前橋に話し、それを明日実行できることを想像し、ワクワクが止まらなくなってきた。がんばれ! 前橋!!



*************************************
カルカッタに着いてから、計画通り前橋を先に行かせましたが、まあ、面白かったですよww 

 
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娘にコクった

2024-09-03 | 日記・思い出・愚痴・雑感の備忘録



こんにちは
小野派一刀流免許皆伝小平次です

実は小平次、いわゆるバツイチなんです

前妻との間には娘もおりました

離婚て、結婚よりパワーがいる、とよく言われますが、本当にそう思います

決して前妻のことが憎かったわけでもなく、当時の諸事情が、結婚生活を無理なものにさせていました

前妻からの離婚条件に、当時3歳の娘には会わせない、というものがあり、小平次は断固拒否、その条件は呑めないと、もめておりました

離婚協議書を作成する際、公証人が『離婚した同居していない片親との面談は、子供の権利なので、親が会わせないなどと協議書に盛り込むことはできない』と言ってくれたのですが、前妻は何が何でも会わせないの一点張り、離婚協議がなかなか前に進まない状況の中、キリスト教との決別、アイデンティティの否定、かわいい盛りの娘に会うことができなくなる、小平次の心は病んでいったのです

それが、先頃書き始めた二度目のインド日記の冒頭でお話した、心の病の大きな原因でした

前妻が会わせない、と言っているところへ無理やり会いに行けば、それこそ揉めごとが大きくなり、幼い娘のためにもならない、そう自分に言い聞かせ、もう一度前を向いて進もう、そう決断したのでした

その後、今の妻に出会い、娘も授かり、人生大変なことも多々ありながらも平和に暮らしております

それでも、前妻との間の娘のことを忘れることなどできるはずもなく、時折インターネットで前妻との娘の名前を検索したりしておりました

離婚してから15年後、つい会えない娘の名前、前妻の苗字をつけて検索しておりますと、いつも出て来る同姓同名のある芸術家さんがヒットします

そうそうインターネットで検索して、名前が出て来るって、ましてやまだ二十歳前、ヒットするはずもありません

ところが、某大学の図書館主催の書評コンテストの入賞者に別れた娘の名前がヒット、年齢もドンピシャです

『これは…もしかして…』

さらに調べていると、前妻の実家近くの中学校の書道コンテストにも同じ名前が…、年齢もぴったり…

さらに、その某大学の書評コンテストの表彰式が、その大学の図書館で近く行われることを突き止めました

苦しみながら別れて15年後のことです

当時タクシードライバーをしていた小平次は、仕事明け、一睡もせずに帽子を深々と被り、サングラスをかけ、コロナでもマスクをしないような人間がしっかりとマスクを装着、表彰式の行われる某大学の図書館へ向かいました

表彰式会場になる図書館の内部には入れないものの、入口のロビーまでは進入成功、胸を高鳴らせながら、別れた娘に15年ぶりに会えるかもしれない、怪しいカッコのまま緊張してその時を待ちます

『今、顔見て娘だとわかるかな…』

多少の不安もあります、そもそもコンテスト入賞者が確実に娘であるとも限りません

そんな時、入り口付近をウロウロしていると、前方から前妻とその兄とばったりと出くわします

変装? していたのでこちらは気づかれませんでしたが、小平次は慌てて図書館の外にある路地に隠れます

すぐに後を追うと、前妻と兄の後ろを若い女の子が一緒に歩いているのに気づきます

『あれは、もしかして…』

後姿しか確認できないまま、3人は、関係者しか入れない図書館の内部へと入って行きました

その後小平次はロビーで3人が出て来るのを待ちます

待つこと1時間、エレベーターから前妻と兄が出てきます、娘はいないようです

前妻と兄はそのまま出口に向かい図書館を出ます、小平次は今どうすべきか、頭を巡らせます

『多分、今受賞者だけで記念撮影とか、軽い懇親会みたいなことをしているのかもしれない、それで2人は先に出て…、このまま先に帰るのか、いや、今は昼時、どこかで待ち合わせ、昼食でもとるのかもしれない…』

小平次は2人の後を追います

片側3車線の2つの国道が交わる大きな交差点、二人はそこを渡ると、斜向かいにあった西洋料理の店へと入って行きます

『予想通りだ、恐らくあの店で待ち合わせるのだろう』

急いで図書館へ戻ります、そして数分後、エレベーターの扉が開き、花束を持った数名の学生と関係者がゾロゾロと降りてきます

その中の女の子の一人に目が向きます

『娘だ!!』

小平次の記憶にある幼かったころとは随分顔つきも変わってはいましたが、一目で娘と確信します

『娘』は、小平次の近くにあったソファ腰かけ、スマホを取り出し何かを打ち始めます

それをじっと見つめる小平次、不意に『娘』が顔をあげ、小平次と一瞬だけ目が合います

『娘』はスマホをしまうと、図書館を出て、前妻と兄が待っているであろう西洋料理店の方へ向かって歩き始めました

当然後を追います、予想通り、前妻と兄の入った店へと入ります

この時点で、やはりあの子は娘であった、と確信します

その大交差点で小平次は1時間ほど待ちます

前妻と兄、そして娘が出てきます、小平次はしばらく道路を挟んだ反対側の歩道を歩きながら娘を追います

しかし、追ったところでどうにもできません

それでも娘に会えた、小平次は大通りの人ごみの中、電柱に腕をつけ声を出して泣きました

その日、帰宅すると、今の妻との娘(中1)が昼寝から起きて来ておかしなことを言います

『ねえパパ、なんかおかしな夢を見たよ、なんかさ、自分にお姉ちゃんがいる夢なんだ』

『えっ!!』

不思議なことがあるものです

今の妻とは、いずれ娘が大学を卒業するような歳になった時、『姉』がいることは話さないといけない、とは一人っ子であることも考え、そう話していました

そして先日、娘は大学を卒業し、教員免許を取得、その免状をもらう申請を東京都に出します

けっこう社会問題などにも関心を持ち、仲間とも色々議論をしたりもしているようですが、生活面での常識、社会保険とか、所得税だとか、そういったことにはまるで疎いところがあります

そんな娘が言います

『あのさぁ、教員免状もらうのに戸籍謄本が必要なんだけど、どこで取れるの?うちの近くの出張所で取れるの?』

『ウチの本籍は古い時代のまんまで、新宿区にあるから、基本新宿区役所でとることになるな、でも郵送の手続きとかすればとれるよ』

『めんどくさいから新宿なら行って来る』

その日、小平次は妻に言います

『ついにこの日が来てしまった、戸籍をとれば、あいつ自分に姉がいることを知ることになる』

『そんときはそんとき、戸籍をとって来たらちゃんと話してやろう』

で、その数日後、娘が新宿役所で戸籍謄本をとってきました

小平次が帰宅すると、娘は、いつもそんなことはしないのに、部屋を暗くしたまま妻のベッドにうつ伏せになっていました

小平次は妻に聞きます

『あいつ、様子どう?』

『帰って来てからずっとあのまんま…』

そう言って妻がそっと様子を見ます、そして両手を目にあて、シクシク、とポーズをとります

『えっ!泣いてる? それじゃあ、ちゃんと話そう』

妻が娘を呼びます

『これからパパが大事な話をするからちょっとこっちへ来て』

娘はいかにも寝起きの顔で、めんどくさそうに小平次の前に座ります、顔を見る限り、泣いていた様子はありません

『あのさ、今日戸籍とってきたんだろ? そしたら気づいたよな』

『何が…?』

『いや、戸籍とって来て、中身見たんだろ、そしたら気づくだろ?』

『だから、何が?』

ここまで来たら後戻りはできません

『実はパパ、一度離婚をしているんだ、で、前の人との間には娘がいるんだ』

『ふっ』

なぜか娘が鼻で笑います

『戸籍見たらわかるだろ?』

『ああ、そう言えば、知らない人の名前があるな、とは思った』

『そう、その人はお前の姉だ』

『…、ふーん、そうなんだ』

『もし、会いたい、とか思うんなら住所はわかる』

『会いになんか行かねーよ』

小平次と妻は顔を見合わせます

小学生の頃にこんな話を聞かせたら、相手の事情なんかもお構いなしに突っ走って会いに行くような子でしたが、大人になったからなのか、音楽とかやっているからなのか、予想外にクールな反応です、でも、一言だけ娘が言います

『そうかぁ、自分、次女だったんだ…、良かった、次女だったんだ、そう言えば役所の人があなたは次女ですって言うからおかしいなと思ったんだよね、最後は長女だって言い直してたけど…。』

一人っ子の長女、思いのほかそのことにプレッシャーがあったようです

娘の反応は予想外でしたが、基本的には情熱的なところもあるので、いずれ『姉』を訪ねる日が来るかもしれません


御免!


コメント (8)
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