さむらい小平次のしっくりこない話

世の中いつも、頭のいい人たちが正反対の事を言い合っている。
どっちが正しいか。自らの感性で感じてみよう!

二択問題を永遠に間違え続ける日本と都知事選

2024-06-27 | 社会・経済


こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

『失われた30年』

という言葉をよく耳にします

バブル崩壊後の日本経済の低迷が30年程続いていたっていう意味で使われているようですが、ここのところの株価の上昇で失われ続けるのももう終わり、のような論調もちらほら見ますが、大企業を中心とした株価が上昇したからって、実際の国民の生活は困窮する人が増え続けているのが実態のように思います


小泉・竹中時代に言われた『トリクルダウン』などは結局起きず、今も株価の上昇で恩恵を受けているのはごく一部で、物価と税が上がり、実質賃金は下がっている現況、さまざまな経済指標などでだまくらかすメディアや識者もいますが、地域でボランティア活動などしていると、確実に格差と貧困は広がっていると実感します

身の回り、仕事の関係者、特に東京に住んでいたりすると日々何も変わらないように感じている人が多数かもしれませんが、現実は全く違うように思います

たまに妻と浅草に出て食事をしたりするんですが、新仲見世通り(しんなか)なんか歩いていますと、大げさではなく、もはや歩いている人の8割以上が外国人観光客です

外国人ばっかりでどこの店も混んでいる、よく利用していた和食店も待たなければ入れない、じゃあイタリアンにしようって行けばそこも外国人だらけ

これ、一体どうなるんでしょう

もし、何らかの理由で外国人観光客が日本に来られなくなったら、新仲のお店なんか経営が立ち行かなくなってしまうんじゃないの?

だって日本人だけでは店が成り立たないってことになるわけですから

日本人が貧乏になって金使えないなら外国人に使ってもらえ、っていうのが今の日本の現状です

メディアなどでは、日本の平均賃金が〇%上昇した、なんて報道をしていますが、現実は物価(消費税)が上がり、実質賃金は減り、多くの中小企業などではそんな景気のいい話なんてないんです

タクシーやってた時、あるお客が言ってました

『今の日本じゃ子供を一人育てるので精いっぱい』

そうだと思いますよ、現に小平次もそうでしたし

友人に、世帯収入は決して多くもなく、増える見込みもないのに子供を3人も作っちゃった立派な人がいますが、もうほんと困窮していますよ、幸い能天気な人で、奥様も明るいので頑張れていますが、一昔前なら一家心中レベルです

格差と貧困の拡大、止まらない少子化、何でこんなことになっているんでしょう

『財務省が悪い』

最近はよくこういう言葉を聞きます

何が悪いのか

プライマリーバランスを保つ、それだけが財務省役人の使命、そして政府はそれを後押しし続けている

A・緊縮財政により極力支出を抑え、不足分は庶民への増税で賄い、儲かっている企業の法人税は下げる

B・積極財政に転換し、国債発行により市中にお金に回し、儲かっている企業の法人税を上げ、更に庶民は減税、内需を刺激して経済を回す

緊縮財政か、積極財政か、この二択しかないと思うのですが、財務省、経団連とその利権を貪る政治家によってずっとAが選択され続けてきました

プライマリーバランスを保つと言って支出を抑えなければならないことを理由に、郵政や上下水道、公営であったものを民間にゆだねるようになる、外資がそれを食い物にする、多くの日本人が困窮する中、土地も企業も買いたたかれていく、そして日本人の数はどんどん減り、やがて…

明らかに二択の内Aはバッテンだろう、ならばいい加減Bを選択したらどうなのか

小学生だって同じ二択問題を何度も間違えるはずもないのに、大の大人が間違え続けるなんて。。

あり得ないんです、わざと、わかっててやっているんです、なんでわかっててやっているかを書き始めると長くなりますので、まあ、そういうことなんでしょう

現に麻生太郎さんは10年以上前に、政府債務のほぼ100%が円建てである日本の財政破たんなどあり得ない、と発言しています

それがわかっててやっていることの証左です

もちろんそれに対しての反論は多数ありますが、少なくとも同じ二択問題を間違え続けているのですから、いい加減一度くらいもうい一方の選択肢を選んでもいいんじゃないの

その上で、統一教会や裏金問題、それでもまだ政権の座は揺るがない

なんで?

有権者がろくにものを考えていない、低い投票率の中、多数を占める高齢者、定年退職後に年金と退職金で暮らせる人たちとその奥様方

『百合子さん、今日もきれいよー』

と投票する

もちろん、その世代の方々にも危機感を持ってらっしゃる方もたくさんいらっしゃいますが、この状態に危機感を持つもっと若い世代が今後多数を占めるようになれたころ、日本人の人口はどれほど減っているのか、逆に外資、外国人がどれほど増えているのか

こんなにも自公政権はおかしなことをやり続けているのにその牙城は堅固で崩しようもありません

で、都知事選なんですけど、小平次はこのブログで石丸伸二さん一択だ、と言い続けています

そして今も変わりません

しかし、実のところ、普段の自分の主義主張、思想信条で言えば、石丸さんよりもはるかに近いと思うような人が多数出ています

健闘しそうなところでは、例えば田母神さん、以前申し上げましたが、この方に不満があるのは、田母神さんのような人ほど、皇室の未来について議論を深められるようにしてほしい、それが足りていない、と思っている点です

その他の事はほとんどの事で賛同できるし、ぜひ都知事になって欲しい、とも思います

似たようなところでは桜井誠さん、多少言葉が過激に過ぎますが、言っている事の多くに賛同できます

そして内海聡さん、公約だけで言えば小平次にはほぼ完璧に見えます

で、この方たちはとても正直な人たちにも見えます

ですが、正直な故に、揺るがぬ牙城へ正面突破を試みている、とも思えるんです

そして、その正面突破は今は無理だと。。

もちろん、無理を承知で将来のために少しでも主義主張、思想信条を伝えるのも大事だと思いますが、もう時間がないと思っています

このところの自公政権はオウンゴールで大きく支持率を下げていますので、今解散総選挙をすれば、ひょっとすれば野党連合で政権を獲れるかもしれません

しかし、それはまさに烏合の衆です

先の二択問題、Bの選択をしているのは主だったところでは、国民民主党とれいわ新選組くらいです

主導権を握るであろう立憲民主党がそもそも消費税減税に反対しています

何も変わりようがありません

本来、先のお三方のような人たちが都知事になればどれほど良いか、しかし、こういった主張に賛同し、危機感を覚える人たちが多数派になる頃には、もう日本がないかもしれません

あっても、もはや日本とは呼べない国になっているかもしれません

だから時間がないと思っています

時間がないゆえに、小平次が思うのは、毒かもしれませんが石丸伸二一択だと、正面突破ではなく、巧みにかわしながら懐に入り込み日本を変えて行く起爆剤として、劇的な変化をもたらしてくれるのではないか、と期待しているからです


石丸さんが先ごろ、都知事になったら都立高校の生徒会長に100万円ずつ配る、と言って、少しだけ話題になりました

賛否はあるでしょう

でも小平次は面白いと思います

最近の高校生や大学生は、思いの外しっかりとしている子も多いと感じています

自分の高校の生徒会長に100万円が投資されたらどうなるだろう、生徒会選挙で誰を選ぶのがいいだろう、その公約を気にかけ、ものすごく考えるかもしれません

自分ならこうする、と言って考え抜いて生徒会長に立候補する子が出て来るかもしれません

何も考えず使いまくる高校もあるかもしれません

それでも、オリンピックがらみで入札停止中のはずの電通、その100%子会社の電通ライブに意味があるとも思えないプロジェクションマッピングを任せて結局電通を儲けさせ、結果マスコミを抑え込む、そんなことのために数十億かけるよりかはよほどいいと思います

もしかすると、石丸さんを自信を持って支持できるのって、このプロジェクションマッピングを即刻中止してその分未来に投資する、と言ってることくらいかもしれませんw


石丸さんが安芸高田市長の退任挨拶をした日、職員の中には泣いている人もいたそうです

市議会の中継とか見てましたけど、担当課の課長さんや部長さん、実に活き活きと、自信をもって議員の質問に答えていました

退任後も、職員さんからラインなどで石丸さんに感謝の言葉、一緒に仕事ができて良かった、というメッセージが届いたそうです



都庁へ行ってみればわかりますが、こんな活き活きとしてやりがいに満ちた顔してる職員いませんよ

それどころか下記の記事

都庁職員に聞いた「小池都知事と蓮舫議員、どちらがマシ?」 恐怖政治の小池氏、“二面性”の蓮舫氏

百合子は人気取りのため、思いつきで急にお金ばら撒く、とかをやるので、都庁職員の残業が増え、精神的にも疲弊し、昨年3月には都政の中枢の、政策企画局の職員さんが一斉に20人も辞めてしまって衝撃を与え暗い影を落とした、と出ています

石丸さんはグローバリスト側だ、と言う声は当初からありましたし、安芸高田市議会での消費税に対する発言にも、、と思うこともありましたが、文系、音楽系の小平次の拙い直観力は、この職員さんたちの笑顔が全てを物語っている、と思わせるのです

石丸さんだけではありませんが、実際に会って話したことがある訳でもなく、その心の深層は測りかねますが、石丸さんのこれまでの功績は、政治に無関心であった世代に関心を持たせたことだと思います

もしかしたらあっち側だったとしても、都知事になったらまた若い世代を中心に大いにバズるでしょう

小平次がコロナ騒動の頃、ずっと叫んで来たこと、それはとにかくにも若い人たちの今と未来を第一に考える、若者の自由を奪うな、それにつきます

自分の娘を含め、若者の未来を思うと本当に時間がない、と実感します







御免!

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おい! 小池! 

2024-06-18 | 社会・経済



こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

上の画像は、一昔前の指名手配犯のポスターです



ついに今朝、百合子の学歴詐称疑惑について、公職選挙法違反として元側近の小島氏が東京地検に告発をし受理された?そうです

まあ、石丸伸二さん推しの小平次としては、百合子が出馬辞退、とかなってくれればうれしいんですが、まあ無理なんでしょうね

百合子の学歴詐称問題と言うのは、様々な記事や、今回の小島さんの告発内容、過去に出版された「女帝小池百合子」とかいう本の中の記事など見る限り、疑われても仕方ないかな、とは思いますが、当のカイロ大学が『卒業した』と言えば、それがどんな形であれエジプトの国立大学が認めているということは、エジプト政府が認めていることになりますので、実態は中退であっても卒業、ということになってしまうんでしょう

ですので、どれだけ証拠があっても、エジプト政府公認により卒業と言われればそれまでです

さきほど、『とうちゃんのブログ』でもコメントしたのですが、小平次が今回の都知事選で石丸伸二さんを応援するのは、実のところ政策やそのご主張以前の話なんです

いや、安芸高田市議会の中継とかたくさん見ましたが、とにかく真剣であることは伝わります

そんな若い人が、日本の未来を憂い、何とかしたいと立ち上がった、老兵としては、本当にジジイやババアのクソ政治家がこの国をこんなにひどいことにしてしまって、こんな連中を選んでしまってごめんね、若いあなたが立ち上がり、若者がそれを応援するのであれば、少しでも力になりたい、そういう思いです

一部で誤解のあること、石丸伸二さんは上野千鶴子を崇拝している、とか、橋下徹を尊敬しているとか、移民に積極的だとか、竹中平蔵と同じだとか、色々切り抜きで言われていますが、結構ストーカー並みに動画とか過去発言、今の発言を見ていますが、そんな発言はしていません

上野千鶴子さんに対しては、本を読み、実際会って共感できるところもある程度の発言、橋下徹に対しては尊敬できるところもある、程度の発言、移民なんかに関しては、むしろ反対の立場に見え、それよりも日本人の生活、雇用を守ることの方が優先、と言う発言は見つけることができましたけど、あまり取り上げられてはいません

あと、先日見つけた動画では、小中学生の英語教育について問われ

『小中学校での授業として、英語は不要だと思っています、むしろ算数と国語の教育を強化すべき、語学に関しては、英語に限らず、乳幼児の頃から会話とコミュニケーションを重視し、楽しく学べる時間を作るべき』

と仰っていましたが、これも小平次は賛同できます

で、先日、選挙活動ボランティアを公募していましたので、夫婦で申し込みを致しました

万に一つ、石丸伸二さんが当選したら、その後おそらく、支援していた人の多くが、逆に批判する側に回るかもしれません

改革をするというのはそういうことだと思います

石丸伸二さんは、安芸高田市民に対しても、このままでは故郷が消滅するかもしれない、故郷を守るためには、市民一人一人が覚悟を以てそれに向き合わなければならない、と仰っていましたが、本当にこの国を変えたい、と思うとき、痛みを伴うことがあるのかもしれませんが、覚悟を以て自分自身を信じて生きて行くしかないだろう、そう思います

さて、『おい! 小池! 百合子!』



一部では、学歴なんて関係ない、問題は政策だ、とかいう人が結構たくさんいますが、学歴が問題なんじゃなくて、経歴を偽って公職についていたかもしれないことが問題なんです

実際には腹割って話したこともないような人に政治をゆだねるのですから、選挙において、その経歴を参考にする人もいるわけで、だから経歴詐称は違法とされるのです

さらに、百合子の場合、これは推測記事になりますが、以前、学歴詐称疑惑が取りざたされたとき、二Fにすり寄り、エジプトにODAとして300億円も出させた、これが本当に百合子がらみかはわかりませんが、事実その後エジプト側が百合子の卒業を証明する、と声明を出しています

その後も、東京都の教育事業として、数千万円を使い、高校生などをエジプトやトルコを回る研修旅行をさせています

で、今回の元側近の刑事告発の内容、百合子の学歴詐称問題に対し、側近であった小島氏がカイロ大に声明を出してもらうよう百合子に提案、それを自分が手助けした、もしこれが事実であった場合、日本の首都の知事選挙に外国政府を介入させたことにもなります

まあ、今回のコロナ騒動など見ても、多くの人たちには危機感も無く、為政者はそれを知りやりたい放題、今回の告発もどこまで百合子を追い詰められるかはわかりません

で、小平次はもううんざりなんです

年寄りが利権や保身、下らない名誉欲、そんなもので国民を欺き続け、国民の生命も守るどころか奪っている、百合子はコロナ騒動に於いて、都知事として強権を振るい、都民の自由を大いに奪ってきました

もううんざりなんですよ、百合子もキシダもデマ太郎もハギューダも、ついでにレンホーも

以前、小平次が言った小悪党、と今も闘っているのですが、この闘いはまさに日本の縮図、自分さえ良ければ、金さえ儲かれば、そういうクソみたいな連中をどうにかやっつけたい、それがひいてはわずかでも日本のためになるだろう、そう思っています

今回の知事選、石丸伸二さん以外では、田母神さんが比較的小平次の普段の考えと一致するところが多くありますが、皇室のこれからについての議論が、この人自身足りていない、と感じています

それよりなにより、もう75歳、若者の未来は若い政治家に任せたいと思います

近い将来、本当に日本が変われるように、それまで日本を護れるように、新しい波に懸けてみたい、と思っています

リアルの世界ではそうでもありませんが、ネットの世界では、石丸伸二さんが百合子も蓮舫さんも圧倒しています

それはそれで怖い気もしますが、ちっちぇーことだと思っています

また、選対本部には、ドトールコーヒーの鳥羽会長や、鳥羽会長から依頼された選挙のプロと言われる藤川晋之助氏、本部長に小田全宏氏、割とすごい人達の協力が得られることになったようです

これらの人選から、実は自民党寄り?、との声もちらほら聞こえますが、それもまたちっちぇー、ちっちぇーことです



御免!

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タクシードライバー日記⑰ どちらまでですか?『カップルの話 2本立て』

2024-06-11 | タクシードライバー日記


こんにちは、小野派一刀流免許皆伝小平次です

小平次は、今の生業に就く直前、タクシードライバーを4年半ほどやっていたんです
その時のことを、インド放浪記風、日記調、私小説っぽい感じで記事にしていきます

本日は

『逃がした魚は大きかった』
乗車地 新富町
降車地 新栃木?

『げすな男』
乗車地 新橋付近
降車地 墨田区緑付近

のカップルがらみの2本立て

*********************************************************

『逃がした魚は大きかった』

 ある日の深夜、丁度日付が変わったあたりの時間、おれは新大橋通りを水天宮方面へ向けて車を走らせていた。まだ銀座は乗禁時間帯、乗り場に並べば乗せられる確率も高い、それともこのまま水天宮の交差点まで行き、路地に付けて見るか、そんなことを考えていると、新富町の交差点で若いカップル、男の方が手を上げた。

『お待ちどおさまでした』

とドアを開ける、二人はすぐには乗り込んで来ず、男の方が顔だけ車内に入れておれに問いかけて来た。

『あの、ちょっと遠いんですけどいいですか? 栃木県の方なんですけど。。』

 おれの体内に一気にアドレナリンが噴き出す。あまりタクシードライバーの仕組みがわかっていない人は、遠くまで行かせるのは悪いと思っているようだが、全く逆である。この頃、都内のタクシー、一日の平均運収が4万円ちょっとくらい、一日5万平均やれば手取りで30万程度を稼ぐことができる、遠方高額案件、横浜辺りまで行っても、この時間殆ど高速を使い往復で1時間半程度で1万円以上稼ぐことができる、とても効率が良いのだ、それが栃木ともなれば…

『大丈夫ですよ』

 興奮して目がぎらついたりしないよう、努めて冷静に答える。

『新栃木駅のあたりなんですけど、50,000円で足りますか?』

 5万!!

『少しお待ちください、今、ナビで距離を見てみますので』

 おれは今にも震え出しそうな指先で行先を入力した。108キロ…

 40キロで深夜ならば2万前後、そのくらいまでは予測できるが、それ以上は未知の世界だった。だが、以前先輩ドライバーから「100キロで大体4万くらいだ」と聞いていた。おれは答えた

『5万あれば足りると思います、もし、それ以上になりそうでしたらそこでメーター止めて走りますよ』

 客を乗せて回送表示にするのは違反である、だがこれは、何気ないポイントにルアー投げて巻いていたら、いきなりメーターオーバーのランカースズキがヒットしたようなものだ、おれは絶対に逃したくなかったのだ。

 男がドアから離れ、女の方へ振り返り、財布から50,000円出して女に渡している。

『50,000円で足りるって、もうこんな時間だから、本当に気をつけて帰ってね』

『うん、ありがとう。。』

 女が乗り込んでくる、愛し合う二人が名残惜しそうにいているところ、おれは「ドアを閉めてよろしいですか」と確認し走り出した。

『この先、箱崎から高速に乗ります』

 おれのドライバー生活における最大の大物だ。箱崎インターはすぐそこ、高鳴る鼓動、おれは顔がにやけそうになるのを必死に抑えた。と、その時、女が思いもよらぬことを言った。

『あの…、ここから上野駅までってどれくらいの時間で行けますか?』

『えっ!』

『今から行けば、もしかしたら最終電車に間に合うかもしれないんです…』

(えっ! えっ! 何言ってんだこの女。。最終電車って、なにそれ?)

 おれは女の言葉に呆然としながらも、ウソを言うわけにも行かず、

『深夜ですので、秋葉原周辺や、上野駅付近が混んでいると思いますけど。。』

 女に考え直してもらえないかと、いかにも時間がかかりそうな物言いをしたが、結局、

『そうですね、20分くらい見て頂ければ…』

『あ、それなら間に合います、上野駅に向かってください!』

『……か し こ ま り ま し た……』

 上野駅にはすぐについた、料金は2,000円と少し…、4万越えのBig Oneが20分の1になってしまった…。この後は完全に脱力し、仕事にはならなかった。それにしてもあの女、タクシーで帰ったことにして電車賃の残りをポッケに入れてしまったのだろう、だって男は時間も遅くて電車で帰らすのは心配だったから5万も出してタクシーに乗せたのだろうに…。せめて「電車で帰れたよ!」と言って残りのお金を返していることを願うばかりだ。



『げすな男』

 ある日の深夜、おれは虎ノ門方面から新橋駅の方へ向かって流していた。新橋駅のガード付近で若い男女が手を上げる。

『どちらまでですか?』

『新大橋通りから蛎殻町の方へ、そこで一人降ります、その後両国の方に向かってください…』

『かしこまりました』

 行先を告げた男は、どこか覇気のない口調だった。そんな男に女の方が話しかける。

『ねえ、なんかさっきから元気ないけど大丈夫? 具合悪いの?』

『いや、ちょっと飲みすぎちゃったかな…』

『顔色もあんまり良くないよ、あのさ、別に変な意味じゃなく、ウチによって少し休んでいけば? 別に泊ってもいいよ』

『いや、そんなわけにはいかないから…』

『でも、ほんと具合悪そうだよ、私なら気にしないから、ウチによって休んでいきなよ』

(…… 変な意味、私なら気にしないから…、ああ、カップルじゃないんだな…)

 人通りも少なくなり、道路を走っている車はタクシーばかりがやたらと目立つ時間帯、築地4丁目の交差点を過ぎ、ほどなくして蛎殻町付近に差し掛かる。

『次の信号で停めて下さい…』

 男が相変わらず覇気のない声で言う。

『ねえ、やっぱり具合悪そうだよ、心配だから、ウチによって行きなよ』

 女はどうにか自分の家に男を引き入れたいようだ。指示された信号に到着、車を停め、ドアを開ける、左に乗っていた女が降りる、降りてからも女は車内に首を突っ込み男に言う。

『ホント、大丈夫? それじゃ、私帰るからね、気をつけてね…』

 すると男が突然、開けていたドアから滑るようにして外へ出る、外に出た男はいきなり女を抱きしめる、ミラー越しに全ては見えないが、男は抱きしめるや否や女にキスをしたようだ、そして女もそれを受入れているようだ。

『ご、ごめん…、なんか、おれ…、ごめん、ありがとう、今日はこのまま帰るよ…』

『う、うん…、き、気をつけてね』

 男が再び車内に戻る。

『お客様、車を出してもよろしいですか?』

『あ、はい、お願いします』

 男は窓越しに、どこかポーっとしているような女と見つめ合う、おれはゆっくりと車を出し両国方面へ向かった。

(セイシュンだなあ!!)

 新大橋を渡り、左折、両国駅付近で京葉道路に出る。緑3丁目の交差点の少し手前で、男から路地を左に曲がるよう指示がある、指示通りに路地を左折、少し走ったところで車を停める。

 料金の精算を済まし、男が外へ出る、すると停まったところの右手の路地から若い女、いかにも部屋着のような恰好の女が男の方に歩いてくる、男もその女の方に向かう、そして… ハグ&キス。。。♡

(あー、あー、あー!)

『遅かったじゃない!』

『ごめん、ごめん、先輩に付きあってて、少し飲み過ぎちゃって』

 男が覇気の戻った声で女に答える、そして手をつなぎ、路地の中ほどにあるマンションへと入って行った。

(… … おーい、げすだなお前!)

 まあ、おれも若い時分には似たような経験が無かったわけでもない、思わず苦笑いをしながら車を銀座方面へ向け走らせた。


つづく

**************************************************************

>>おれも若い時分には似たような経験が無かったわけでもない…

もちろん今は妻一筋ですw








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二重国籍疑惑VS学歴詐称

2024-06-06 | 社会・経済


こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

引き続き都知事選のお話

都知事選に限らずなんですが、国政、地方問わず、小平次や小平次の家族が投票する人ってこれまであまり当選していないんですよね

まともなことを言っているのに…、やっぱり知名度とかの問題もあるのか、例えばれいわ新選組なんてその名前聞いただけで山本さんがどんな主張をしているのかも良くわからず、リベラルやら左翼のレッテルを貼っちゃう。。。

メディアもこの国の未来とかどうでもよくて、面白ければ、それで記事が売れれば、自分では関心を持っているつもりでもそんなメディアに踊らされちゃう人が大多数だ、というのはコロナ騒動でつくづく再認識させられました

さて、今回の都知事選では、小平次は石丸伸二一択だとここまで言ってきたわけですが、N国党が医師で弁護士の『石丸幸人』さんと言う方を支援すると表明しました

N国党は参院選なんかでも『山本太郎』という候補者を立て、それなりに得票した過去があります

まったく迷惑な話ですが、立候補は自由なので仕方ありません

どうせなら『小池百合江』とかの名前の人を候補に出せばいいのに


で、今回の都知事選も、現時点では相変わらずメディアの報道は偏っていて、蓮舫VS百合子の図式で盛り上がっています

どちらが勝っても、引き続き日本の弱体化は避けられないと思うのですが、そんなことはどうでもいい人が大多数、標題の通り『二重国籍疑惑VS学歴詐称』『女の対決』で盛り上がっちゃってて、そんな状況に辟易としてしまいます

辟易としてしまうんですが、『二重国籍疑惑VS学歴詐称』について、SNS界隈ではどっちもどっち的な意見が多いのですが、コメントなどを見ていると、この決定的な違いを多くの人がわかっていません

蓮舫さんの場合、以前二重国籍疑惑が持ち上がり、実際台湾と日本の国籍の両方を持っていたことが事実として判明したわけですが、二重国籍者なんか実のところ日本にはたくさんいるんです

たくさんいるからいいってわけではもちろんありませんが、国籍法の第十四条を見てみます

国籍法
第十四条 外国の国籍を有する日本国民は、外国及び日本の国籍を有することとなつた時が二十歳に達する以前であるときは二十二歳に達するまでに、その時が二十歳に達した後であるときはその時から二年以内に、いずれかの国籍を選択しなければならない


蓮舫さんの場合、これを放置していて、然るべき期間内にいずれかの国籍の選択をしていなかったんです

違法行為まっただ中で国会議員になるのは問題がありますが、この第十四条に対する罰則規定はなく、蓮舫さんが日本国籍を選択し、違法状態が解消されれば、道義的、な問題はともかく、法治国家ニッポンとしては何の問題も現時点ではないのです

一方、百合子の『学歴詐称』は、事実であれば経歴を偽って立候補することとなり、公職選挙法違反になり、法治国家ニッポンとしては、見過ごすわけには行かない事案となるわけです

で、百合子の元側近さんが、今回『カイロ大学卒業』という経歴を謳って立候補したら刑事告訴する、と言っていますので百合子も慎重にならざるを得なくなっているようです

もし、当選して、その後裁判で『カイロ大学卒業』が嘘であることが判明したら、公職選挙法違反で辞任となってしまいますし、経歴に『カイロ大学中退』などと書けばこれまで公職選挙法違反状態で都知事をしていたことになり、どっちにしても厳しい立場です

インドを旅した小平次からすれば、百合子がチラッと見せたカイロ大学の卒業証書、エジプトあたりだとお金で買えるらしいって話には信憑性があるように思います

まあ、小平次は百合子だったら蓮舫さんの方がまだ、人の話を聞く耳をもっているように見える分マシかな、とは思ったりしますが、この状態でそもそも百合子、立候補するかどうかも不透明になって来ました

百合子にしても蓮舫さんにしても、大きな組織票があるでしょうから、得票数は多くなるでしょうけど、石丸さん、もちろん伸二さんの方ですが、頑張ってほしいと思います




御免!



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