こんにちは
小野派一刀流免許皆伝小平次です
実はこの小平次、ボートレースが大好きなんです
ボートレース、ま、競艇です
競艇と言うと、あまりなじみのない人は、公営ギャンブルのイメージしかないかもしれません
確かにギャンブルでもあることに間違いなく、競馬と違って市民権を得たようなものでもなく、まだまだマイナー競技ですので、あまりいいイメージを持っていない人も多いかもしれません
小平次の場合、ほとんどお金はかけません
たまにレース場に行ったときに100円単位くらいで遊ぶ程度です
普段は、ネットやローカルTVの中継をお金をかけずに見ています
お金をかけなくても、競技として十分に見ていて面白いのです
競艇の魅力、それを語り出すととても一回の記事では語りつくせませんし、今回の記事の趣旨とも離れてしまいますので、それはまた別の機会で
競艇の魅力の一つ、大きな特徴、それは男女混合でレースをする、というものがあります
およそ、世の全ての運動競技は男女別で行われております
それは、差別とかとは次元の違う話で、男女の体力差が明らかだからです
どんな運動競技でも、その記録は男性の方が上回っております
体の造りが違うのですから仕方がありません
競艇は、その運動の原動力が、『モーター(エンジン)』ですから、それを操作するのに男女の区別が必要ない、と思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません
競艇は、一周600メートルのコースを3周、1800メートル走る競技です
他のレース競技と違い、コーナーをカーブ状に周るのではなく、ターンマークと呼ばれるブイを360度旋回して周ります
このターンが競艇の勝負の大きなキモとなります
この画像は『モンキーターン』と呼ばれる最速ターンです
ターンマーク(紅白のブイ)手前でボート上で立ち上がり、激しく揺れる水面でバランスを保ちながらボートを制御します
さらに選手によっては、ターン終了間際に、ハンドルを引きバウ(艇首)を持ち上げ、水面でウイリー走法をすることで水の抵抗を減らし高スピードで走る人もいます
これらの一連の動作は、やはり体力、腕力勝負になり、女性は圧倒的に不利なのです
ですので、男女混合レースが基本でも、別途、女子だけで走る女子リーグも行われているのです
競艇における最高峰のレースは『SG(スペシャルグレード)』と呼ばれ、年間8(9)レース行われております
ボートレーサーを夢見て、難関を乗り越え、養成学校に入り、プロレーサーとなった一握りの選手たち、さらにそのボートレーサーの大半は、引退するまで一度も出場する事すら叶わない、そんな最高峰のレースがSGなのです
女子選手でも強い人はこれまでもいましたが、残念ながらこのSGレースで優勝した女子選手は一人もいなかったのです
優勝戦までコマを進めたのも、昨年まででたったの二人
寺田千恵さんと横西奏恵さん、横西さんは2度優勝戦まで行きましたが、残念ながら優勝はできませんでした
横西奏恵さん(引退)
小平次はこの横西さんの大ファンでした
SGレースでは開催初日、特設ステージなどで出場選手が一人ずつ挨拶や意気込みを語る催しがあるのですが、平和島でSG開催、横西さんの挨拶の時に、小平次はステージ下から花束を贈り、握手してもらったんです!!!!♡
横西さんは現役時代、女子リーグではほぼ敵なし、混合レースでも自分以外全部SGウイナーというメンバーのドリーム戦(大レース初日の選抜レース)で、男子の最高峰の選手相手に豪快に4号艇4コースからまくり差しを決め勝利する、そんなこともやってのける人でした
ホームプールが鳴門だったので、『渦潮姫』との異名もありましたね
『女子初のSG優勝に最も近い女子レーサー』
と誰もが認めるスーパースターでした
その横西さんをしてなお、女子選手のSG優勝はかなわなかったのです
しかし!!!!!
ついに今年、女子レーサーの遠藤エミさんが大村競艇、ボートレースクラシック(旧総理大臣杯)でやってのけたのです!!
コーナーのあるレース競技は当然のことながら最内、インコースを走るのが有利です
競艇も同じです
競艇の場合、競馬などと同じように『枠』で分けられていますが、原則としてピットと呼ばれる待機所を出てからスタートまでの間に、何処の枠であろうとインコースを奪っても構わないのです
ただ、それでもピットからスタートコースへの進入は1号艇が一番近いので、最も有利なわけです
通常、1開催のレースは予選が行われ、その成績順で準優勝戦、優勝戦に1号艇が割り当てられます
優勝戦1号艇、まさにポールポジションです
遠藤さん、今回、予選トップ通過、準優勝戦も勝利、見事ポールポジションゲットです
競艇では1号艇の勝率が圧倒的に高いのです
また、開催の大村競艇場は、1マークのターンからバックストレッチ、向正面のコースが広く、最内のボートが高速でターンすることができますので、さらに有利です
平和島など、向正面が狭いコースでは、インコースはターン前で減速しないと、ボートが流されバックストレッチの壁に当たってしまいますので、外コースの勝率が、他のレース場よりは高いのです
小平次は女房殿と、歴史的瞬間を見ようと、東京MXテレビの中継を見ておりました
MXの競艇中継は、いつも男女の司会者2人と、競艇界のレジェンド、植木通彦さんのソフトでスマート、紳士的で分かり易い解説、それに芸能人や有名スポーツ選手などのゲスト、という構成で行われています
SGの優勝戦ですから、当然スタジオも盛り上がります
しかも、今回は女子初のSG優勝、という大偉業がかかっているのですから、当然いつも以上に盛り上がる… かと思いきや、なんかちょっと、うーん… 違和感
もちろん、SGの優勝戦、それなりに盛り上がってはいるんですが、『女子初』というキーワードが全くと言っていいほど取り上げられないのです
歴史的な瞬間が今訪れようとしている…、そんなことには一切触れないのです
いつものSG優勝戦と変わらない番組構成…
うーーーーん……
SGの優勝戦ともなれば、普段とは全く違う緊張感、これまで1号艇をゲットしながら1マークで外艇に敗れた選手も数多います
勝って当然、というプレッシャー、多くの人がお金を1号艇中心にかけています
相当なプレッシャーでしょう
それでも、遠藤さん、強いメンタル、1号艇のアドバンテージをしっかりとものにし、見事優勝!
地元滋賀県知事に表彰される遠藤さん
ついにやってくれました!
あの横西さんや寺田さん、その他多くの『強い女子』が夢を見て挑みながら果たせなかった夢、おめでとう!!!!
なのに…、
レース後も『女子初の快挙』に触れられることもなく、いつも通りの優勝インタビュー
なんかおかしいな…
これは、あれかな?
もしかしたら『女子初』というワードが、男女を区別する、ということで局側が自主規制しているのかな
だって、植木通彦さんなんか、どれだけ女子がSG勝つのが大変か、良くわかっていらっしゃると思いますし、思い切り祝福してあげたい、そんな想いだったはずですよ
そういえば最近、テレビのトーク番組などでも、例えば『俳優の綾瀬はるかさん』とかって言い方をしてるのをよく見かけます
俳優といえば男性、女性は『女優』、この区別がダメってことなんでしょうね
『女流棋士』『女流作家』
こういうのもダメって聞いたことがあります
もちろん、今回の遠藤さんの偉業を『女子初』として報道している新聞やネットニュースもあるんですが…、MXは『自主規制』したのかなぁ…
しかしなぁ…
この歴史的快挙、偉業、遠藤さんをもっと祝福して欲しかったなぁ…
残念です
御免!