読みかけの本をおいといて、
以前のブログで紹介した小松先生の本を読み始める。
久しぶりに勉強になる本。
医師の視点から、社会科学的な分野も含めて書かれた本は
、この本以外に、そんなに多くない気がする。(調べてはみますが)
途中までですが、特に『リスクマネジメント』に関する部分で、
現在の関心からすると『ヒューマンファクター工学』が紹介されていて、
その理念からすると、『患者中心の医療』では、ダメで、『人間中心の医療』
でなければならないとあって、深く納得した。医療を構成しているのは、
患者と、医療従事者であって、『相互作用』しあうものであり、
その両者の関係性は、『環境』にも作用されるとあった。
あと、この本を読んで思ったのが、医療の外部にいる警察、マスコミ
、法律家(法律)も、医療や、医療従事者と『相互作用』しあうことになるが、
相互作用の影響分析は、ほとんど出来てないのではないか?と
思う。
あと、自分の問題意識が整理されたのは、医療は、確率論的な思考様式があって、
同じ症状の患者さんで、同じ診療行為であっても、結果が『同じ』にならない場合もあるということ。
そのほかにも、刑法をはじめとする法律は、過去の条文に縛られすぎるところがあって、
医療のように、『医療水準』という言葉があるように、医療水準が時代とともに変化し、
常に発展途上だとすれば、刑法の『過去に縛られること』と、医療水準の『変化』は、
相反するのではないか?というのは、かなり刺激的に感じた。
そのほかにも、病院内部の立場の異なる『相互作用』の影響についても
考えないといけない。