風の記憶

the answer is blowin' in the wind

稲刈り、始まる

2009-10-01 | 田んぼ・平野

酒田市(旧平田町)砂越□□

 

庄内地方でもいよいよ稲刈りが始まりました。

庄内は『おいしいお米のふるさと』、と言うことは以前のエントリー(お米のふるさと)でも取り上げましたが、その理由は、現在の日本の美味しいお米のブランド「コシヒカリ」「ササニシキ」「あきたこまち」「ひとめぼれ」「はえぬき」などのルーツをたどると、庄内地方の農民が育成した品種 「亀ノ尾」(阿部亀治氏)や「森多早生」(森屋正助氏)などに行きあたるからなのです。
   詳しくは ここ → 

庄内地方は、明治以降多くの民間育種家を輩出しています。この“民間育種”が庄内の特徴で、これは藩政時代から脈々と受け継がれた農家の米に対する情熱の表れであり、全国のどこの地域にも例をみないものなのだそうです。

庄内の農家は「種(たね)」に対してのこだわりがとても強いのです。今全国では、種は買ってくるのがあたり前になっていますが、昔は農家は種採りが当たり前でした。そしてその種の採り方しだいで美味しさや収量がちがったのです。
米に限らず野菜などもみんな自家採種し、美味しい実をつける種を見つける工夫をしたのだそうで、だから、庄内にはほかの地域にはない美味しい在来野菜が豊富なのだとか、その代表例が今や全国ブランドになった日本一美味しい枝豆 『だだちゃ豆』 ですね。

「・・・・、庄内の農家は、古くから各々で種採りを行い、おやっと思うものには印をつけて残しておき、翌年また植えるということを毎年繰り返してきた。江頭は、このかつては全国的にあった「種を採る文化」が残っていることが庄内特有の文化だと見ている。・・・・・・・・・・・。いずれにしても、庄内には自家採種の文化がいい形で根付いていたのである。そして、それはひとえに、美味しいものを求める庄内人の気質によるところが大きかったのだ・・・。」
   『
庄内パラディーゾ―アル・ケッチァーノと美味なる男たち』 より
             
(→右欄下のMy Recommendation (Books)にも紹介しています)

話をお米に戻します。
その日本の良食味米のルーツ「亀ノ尾」の正統の系譜から、新しいブランド米が山形に誕生します。
山形県立農業試験場庄内支場において10年の交配育成期間を経て誕生する、
山形の新しいお米 『つや姫』 です。 → つや姫HP

特徴は、際立つ「粒の大きさ」、「白い輝き」「旨さ」、「香り」、「粘り」、ごはんそのものがご馳走になる極良食味米、だそうです。
交配育成の中で10万分の1の確率で選抜された山形県オリジナル品種『つや姫(山形97号)』は、一般市場には来年の平成22年秋にデビューしますが、それに先駆けて今年はプレデビューイベントが各地で展開される模様です。この秋に食べる機会があるかもしれません。

ちなみに、山形と東京では↓
 『つや姫プレデビューイベント in YAMAGATA』 →  10/10
 『つや姫プレデビューイベント in TOKYO』 → 10/11

つや姫、早く食べてみたいです。


ごはん、大好き♪ →  庄内米ファンクラブ












酒田市(旧八幡町)青沢















酒田市本楯





どこかの畑の片すみで―在来作物はやまがたの文化財

山形大学出版会

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6 コメント

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稲田 (房州や)
2009-10-02 15:01:07
稲田の黄金色はおいしい米の色なんですね
天日干しあり、コンバイン刈り取りありですね
稲刈りが終わり秋祭りが終わると
冬支度ですね
返信する
Unknown (伊藤)
2009-10-02 21:28:16
房州やさん、こんにちは。(^^)

良い季節になりました。町中に稲刈りの時の藁の薫りがしています。
刈られていない豊熟した稲が秋の風に揺れてシャラシャラと豊かな音を響かせています。
10年ぐらい前は天日干しはほとんど廃れてしまって滅多に見ることが出来なくなっていましたが、最近、天日干しの美味しさが見直されたせいか、そこかしこで復活しています。やはり、庄内は杭掛けの風景が似合います。
稲刈りは来週ぐらいがピークでしょうか。舗装された農道はコンバインが落としていく田んぼの土で泥だらけですが、それぐらいは我慢しなくては。(^^;)
稲刈りが終わると秋の収穫祭、そしてあっという間に冬がやってきます。
そういえば、冬の使者「白鳥」の第一陣は昨日すでに到着したんですよ。例年よりもかなり早いです。
これも温暖化の影響でしょうかね~。ちょっと心配です。
(^^)/
返信する
田んぼで運動会? (七海)
2009-10-03 11:30:35
こんにちは。
やっぱり、ここへの訪問は欠かせません。

ワラ熊たちが、わっさわっさ、一列に並んで待機しているみたいです。
ややっ、そっとみをかがめて、隠れているつもりのやつも・・・。面白いです。

ところで、つや姫とは、また粋な名前ですね。
しゃらしゃら・・・・なんて、伊藤さんの言葉には音楽が感じられてほれぼれします。

冬の使者は、もう到来しましたか?
こちらは半ばあたりでしょうか。
返信する
Unknown (伊藤)
2009-10-03 13:08:33
七海さん、こんにちは。(^^)

>ワラ熊たちが、わっさわっさ、一列に並んで待機しているみたいです。

なるほどっ!それは楽しそうですね♪
しかし、七海さんの視点って面白いよね~。(^o^)

つや姫、このネーミングは個人的には???なのですが、専門家が全国にアンケートして良好だった結果ということなので受け入れられるのでしょうね。七海さんも粋に感じる、と言うことなので良い名前なのでしょう。
ともかく、山形が渾身の力で創り出したお米なので全国の皆さんに受け入れられて末永く日本を代表するお米に育ってほしいものですね。

冬の使者「白鳥」がもうすでに到着しているんですよ。例年に比べて早いですね。
いつもだと鳥海山に初冠雪がある頃にやって来るのですが・・・。
これも温暖化か何かの異常現象なんでしょうかね~・・・。ちょっと不安ですね。
(^^)/
返信する
Unknown (OGULA AZUKI)
2009-10-06 00:08:07
美味しい米や在来野菜にこんな歴史があったなんて知りませんでした。
庄内の農家の皆さんには頭が下がります。

そして、欲しかった「つや姫」情報ありがとうございます。
それにしても庄内で獲れたのに山形市だけ?
食べたかったのになぁ・・・orz...

そしてそして、黄金色の稲穂のアップがとても綺麗ですね~。
黄金色の田んぼを撮ろうと思っても、葉っぱが緑色なのが結構あるので諦めてたんですが、こういう撮り方もいいですね。
返信する
Unknown (伊藤)
2009-10-06 13:39:45
OGULA AZUKIさん、こんにちは。(^^)

そうなんですよ。素晴らしいですよね庄内農業。
だてに「お米の王国」を名乗っていませんよね。
それに、採種の文化が残っていることも素晴らしいことだと思います。今は全国的にF1品種という一代限りの種が跋扈していますが、これは大量生産大量消費に向いている種なのでほとんど発展性がありません。種苗メーカーが儲かるだけです。
種を大切にする、と言うのは農家にとっては生命線のはずです。大変な作業ですが、美味しい在来野菜を絶やしてはいけないと思います。

つや姫の先行試食は、山居倉庫でもやったそうですが情報がありません。地元の方からのPRに力を入れて欲しいですよね。試食した東京の方から、美味しかったね~、と言われても、応えようがありませんものね。(^^;)

早く食べてみたいですね。
(^^)/
返信する

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