理想の音の続きだけど、もうひとつ忘れてはいけないのは、「他の音と混ざった時にどうなるか」
「バンドの中に入った時にどう聞こえるか」なども考慮に入れることだね。
これはでもなかなか難しい。自分の理想の音と他の楽器と混ざった時の聞こえ方の違いが、
なかなかうまい具合にいかないんだよね。
ギターであればそれのみで聞いているときは歪みもドンシャリ感もいい具合なんだけど、バンドで
全員で音を出したら音程感が良くわからないとか、リバーブやディレイもかけ過ぎだったり・・・。
ベースもローが出過ぎで他の人に迷惑をかけたり、何弾いているかわからなかったりね。
ドラムもタムでいけると思ったけど意外と迫力無くてフレーズ変更・・・なんてのもあるだろうし、
ボーカルもそうだよ、歌えると思ったら出だしのキーが低すぎて埋もれちゃったとか、サビで高すぎたとか、
歌えるんだけど高い音が続きすぎてつらかった・・・とか。
実際に合わせてみないと意外と気づかないことって結構あるんだよね。
そこで、なんとかして自分の好みの音や理想を、実際に使える音や演奏になるように摺合せをしていく作業を
続けていくわけだ。
この辺のバランス感覚はなかなか正解があるわけでもないし、実際に(メンバー同士が平等の)バンドと言う
形態である以上、自分の理想(わがまま)をある程度は貫いていいと思う。それが個性になるし、いい方向に
向かえばそれでいい。この辺は常に客観的に判断し続けるしかないよね。いい化学反応が起きればいいよね。
逆に頼まれて人のバックをやる場合などは、あまり個性を出し過ぎるのも好まれない場合もある。
それでも自分をあまりに殺すのも面白くないので、コソっと自分の主張は入れてもいいと思うよ(笑)。