蕃神義雄 部族民通信

レヴィストロース著作悲しき熱帯、神話学4部作を紹介している。

今日投稿しないと意味がない

2023年10月02日 | 小説
本日は10月2日(2023年)。昨日までの高温多湿の気候が秋の爽やか空気に交代した。
朝から気持ちよい温度湿度に快適感を一人、静かに味合う。快適なのは人間だけではない、道端のキンモクセイが一気に開花し甘い香りを漂わせている。


匂いの甘さを文は運べない。喩えると若いりんご、初採りのメロン、上質のポルト、サンドマンを思わせる。鼻を開いて、一本開けて想像してください。
ヒトの嗅覚のデフォルトは「腐臭」を感じるところにある。なぜって甘い香りを嗅がなくてもヒトは生きてる。腐臭に気づかず腐肉を食ったらヒトは死ぬ。鼻を患ったヒトが最初に鼻にするのは「嫌な」臭い。
レヴィストロースに言わしめれば甘い匂いが文化、腐った匂いは自然なのだろうか。メロンとクサヤの対立は宇宙的に大きい。

昨日、草むしりを頑張ったが背中に大汗を流した。それでも夏は昨日で終わった。7月10日から猛暑、高湿度のつらい日々が南の海に消えていく。すると、なんとなく寂しい気持ちが頭をもたげる。ヒトの先祖はアファレンシスなる類猿人と聞いた。今も、300万年前もその地オルドバイは暑かった。ある生物学者が人類の気候のデフォルトは夏だと言った。
暑さの中で生まれて、必死に生きていたご先祖の労苦を偲ぶから、心の底ではやはり、今のサピエンスも暑い夏が恋しいのだろうか。


これが秋になった証拠(ネット配信ウェザーニュース)のスクショ。

今宵はぬる燗で奴かな(渡来部)。
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十六夜月樹間いざよい

2023年10月01日 | 小説
十六夜月樹間いざよい
昨日(2023年9月30日)は中秋の名月の一夜暮れての十六夜。宵のうち、部族民(蕃神)はふと外に出ると月が木陰を上りつつ眩いまでの月光を地におとしていた。


東京日野市の丘陵地から東に向く。時間は20時30分、月の出から1時間半ほどの高さ。

デジカメなので月姿のぼんやりはご容赦。16夜の雰囲気は見えるかと。

いざよいとは月がいざようのではない、妹が背子の妻問いを待ちつつ軒下をいざようのだー部族民の解釈です。それでもこんな叢雲月の木叢抜ける明かりに見惚れると、月がいざようと宗旨変えしそうな夜半でした。

一首
♪この月のここに至れば今かとも

          妹が出で立ち待ちつつあらむ♪(1078)

拙訳:月があの高さになっているから私が道のり途中だと分かっている、妹(イモ、妻問い相手)は門脇に立って今か今かと待っているだろうな(万葉集から)。

ホームサイトにて「月の呼称、妻問いは月を読む」を上梓しています

http://tribesman.net/Lune.html

トップページは www.tribesman.net ここから読み物ページに移ってアクセスできる

Youtubeアドレスは youtu.be/xcInHWHw7xA


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