千鳥図鐔 寶真齋壽景
千鳥図鐔 銘 寶真齋壽景(花押)
東龍斎派にはこのような海辺に千鳥図が多い。森川壽景(としかげ)のこの鐔では、鉄の錆地から滲み出る独特の風合いを効果的に用い、海辺の風景、波間に飛び交う千鳥を描き、浜辺には貝などの生き物を添景としている。元来は添景として採られる風景の素材だが浜辺に置かれた錨を大胆に捉え、主題として強い存在感を示している。表の変形の二重耳は東龍斎派の作品に多くみられるもので、様々な場面に効果的に採られているが、この鐔での印象は、水の中から見える風景であろうか、不思議な空間となっている。鉄地高彫金銀象嵌。
千鳥図鐔 銘 寶真齋壽景(花押)
東龍斎派にはこのような海辺に千鳥図が多い。森川壽景(としかげ)のこの鐔では、鉄の錆地から滲み出る独特の風合いを効果的に用い、海辺の風景、波間に飛び交う千鳥を描き、浜辺には貝などの生き物を添景としている。元来は添景として採られる風景の素材だが浜辺に置かれた錨を大胆に捉え、主題として強い存在感を示している。表の変形の二重耳は東龍斎派の作品に多くみられるもので、様々な場面に効果的に採られているが、この鐔での印象は、水の中から見える風景であろうか、不思議な空間となっている。鉄地高彫金銀象嵌。