干網千鳥図鐔 壽明
干網千鳥図鐔 銘 壽明(花押)
鐔の外観をご覧いただきたい。切り込みの浅い木瓜形を基礎にし、左右をわずかに狭め、輪郭そのものにも抑揚を付けた構造。微妙な抑揚のある地面と全く同じように、輪郭にも意を払っていることが良くわかる。この鐔も二重耳から覗き見るような構成で、耳の向こう側に本来の風景が展開しているはずだが、松樹は耳のこちら側にまで描写されている。おかしいといえばおかしいのだが、この種の表現は東龍斎派には多く、しかも不愉快ではない。東龍斎派の心象表現の魅力はいたるところに窺いとれる。鉄地他高彫象嵌。関根壽明(としあき)の作。
干網千鳥図鐔 銘 壽明(花押)
鐔の外観をご覧いただきたい。切り込みの浅い木瓜形を基礎にし、左右をわずかに狭め、輪郭そのものにも抑揚を付けた構造。微妙な抑揚のある地面と全く同じように、輪郭にも意を払っていることが良くわかる。この鐔も二重耳から覗き見るような構成で、耳の向こう側に本来の風景が展開しているはずだが、松樹は耳のこちら側にまで描写されている。おかしいといえばおかしいのだが、この種の表現は東龍斎派には多く、しかも不愉快ではない。東龍斎派の心象表現の魅力はいたるところに窺いとれる。鉄地他高彫象嵌。関根壽明(としあき)の作。