宇治川先陣図目貫 後藤程乗
宇治川先陣図目貫 無銘 後藤程乗
弓を口にして馬の腹帯を直す景季、その脇を走り行く高綱。宇治川渡河を競う早駆けは、この二人によって為された。だがこのとき、高綱が先に走り出した景季に対して馬の腹帯が弛んでいることを指摘したため、景季はこれに気をとられて高綱に先を越されることとなった。
先陣争いは高綱の勝ちとはなったものの、源平盛衰記はその背景を伝えている。常の準備を疎かにしてはならぬという戒めがある。
後藤宗家九代程乗の目貫で、緊迫の瞬間が後藤家らしい構成と彫法で表現されている。赤銅地容彫金銀色絵。
この彫口を鑑賞してほしい。画一的にならざるを得ない後藤家ではあるが、名品である。
宇治川先陣図目貫 無銘 後藤程乗
弓を口にして馬の腹帯を直す景季、その脇を走り行く高綱。宇治川渡河を競う早駆けは、この二人によって為された。だがこのとき、高綱が先に走り出した景季に対して馬の腹帯が弛んでいることを指摘したため、景季はこれに気をとられて高綱に先を越されることとなった。
先陣争いは高綱の勝ちとはなったものの、源平盛衰記はその背景を伝えている。常の準備を疎かにしてはならぬという戒めがある。
後藤宗家九代程乗の目貫で、緊迫の瞬間が後藤家らしい構成と彫法で表現されている。赤銅地容彫金銀色絵。
この彫口を鑑賞してほしい。画一的にならざるを得ない後藤家ではあるが、名品である。