江ノ島図縁頭 壽霍斎政春
江ノ島図縁頭 銘壽霍斎政春
この政春は石黒派の工。朧銀を石目地高彫に仕立て、赤銅に色を違えた金の色絵を加えて変化のある色調に仕上げている。江ノ島が主題であり、頭の千鳥は添景だが、このように並べてみると、海岸から江ノ島に続く砂州の上を飛びゆく千鳥の様子が美しい。穏やかな波が江ノ島を包んでいる。現在、東の平地の辺りはヨットハーバーになっている。西には懸崖が続き、鬱蒼と茂った木々はそのままで、古くから修行の場とされていたことを窺わせる。鳥居と弁財天の塔も今のまま。この金具が製作された頃には既に、現在のような観光客が連なっていたのであろう。
江ノ島図縁頭 銘壽霍斎政春
この政春は石黒派の工。朧銀を石目地高彫に仕立て、赤銅に色を違えた金の色絵を加えて変化のある色調に仕上げている。江ノ島が主題であり、頭の千鳥は添景だが、このように並べてみると、海岸から江ノ島に続く砂州の上を飛びゆく千鳥の様子が美しい。穏やかな波が江ノ島を包んでいる。現在、東の平地の辺りはヨットハーバーになっている。西には懸崖が続き、鬱蒼と茂った木々はそのままで、古くから修行の場とされていたことを窺わせる。鳥居と弁財天の塔も今のまま。この金具が製作された頃には既に、現在のような観光客が連なっていたのであろう。