鐔や装剣金具に装飾が施されるようになったのは、即ち、装剣具の装飾は、装剣具の歴史とほぼ同時と考えられるほどに古い。古墳時代の剣にも明らかに装飾があり、それらは大陸からもたらされたものからの発展で、次第に我が国独自の装飾へと移ってゆく。だが、文様などの下地は、例えば唐草文のように、現代にまで連綿と続いている文様もあり、その変化の度合いも興味を抱くところである。
だが、専ら刀の鐔や装剣小道具というと、室町時代辺りからのものを指す。実際に我々が入手できるのも室町時代からと考えてよさそうだ。装飾の技法としては、高彫、象嵌、色絵などを基本とし、その様々な手法の開発と技術的な洗練、さらに感性をも組み込まれた結果、江戸時代の芸術へと到着する。それら、高彫、象嵌、色絵の変遷を追いつつ、その妙味を感じとりたい。
点象嵌小透図鐔 応仁
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/1d/0447adef9c0be41b88c4cfc7ef312105.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/80/2ea64066184103e1fe730e8b6a8a8bf7.jpg)
点象嵌小透図鐔 応仁
まずは室町時代の応仁頃に製作が始まったとされている応仁鐔。鉄地に真鍮の点と線による象嵌が特徴的。図柄は線と点による文様だが、文様と言えるほどの意匠構成はなく、地透の縁を線で彩る程度。即ち、刀匠鐔や甲冑師鐔にあるような小透の縁を真鍮で装飾しているもの。写真の場合、小透の題材は良く分らない。茶入れであろうか、何らかの容器のように思える。79ミリ。
だが、専ら刀の鐔や装剣小道具というと、室町時代辺りからのものを指す。実際に我々が入手できるのも室町時代からと考えてよさそうだ。装飾の技法としては、高彫、象嵌、色絵などを基本とし、その様々な手法の開発と技術的な洗練、さらに感性をも組み込まれた結果、江戸時代の芸術へと到着する。それら、高彫、象嵌、色絵の変遷を追いつつ、その妙味を感じとりたい。
点象嵌小透図鐔 応仁
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点象嵌小透図鐔 応仁
まずは室町時代の応仁頃に製作が始まったとされている応仁鐔。鉄地に真鍮の点と線による象嵌が特徴的。図柄は線と点による文様だが、文様と言えるほどの意匠構成はなく、地透の縁を線で彩る程度。即ち、刀匠鐔や甲冑師鐔にあるような小透の縁を真鍮で装飾しているもの。写真の場合、小透の題材は良く分らない。茶入れであろうか、何らかの容器のように思える。79ミリ。