バリデーションはアメリカのソーシャルワーカー、ナオミ・フェイルさんが開発したもので、重度の認知症患者が劇的に回復した等の実績が報告されて、注目を集めているコミュニケーション法です。
バリデーションは元々「確認する、強くする、認める」の意味に用いられますが、フェイルさんによると、認知症の人の「経験や感情を認め、共感し、力づける」意味でこの言葉を
用いているそうです。
バリデーションのテクニックの一部を書き出してみますと
1.アイコンタクト
アイコンタクトを取ることで、安心感を持ってもらうことができます。
2.言うことをそのまま繰り返す
つじつまの合わない言葉であっても否定せず、そのまま疑問形にして繰り返します。すると「自分の言うことを聞いてくれた」と感じてもらうことができます。
3.思い出話をする
認知症になっても、昔の記憶は残りやすい傾向があります。昔の思い出を話すことで、感情的に落ち着くことが期待出来ます。
4.やさしく触れる
完全に会話ができなくなった人でも、やさしく手を握ったりして「ここに家族がいる」と知らせると安心できます。
*上記のテクニックは、あくまで相手の気持ちに寄り添うことが目的です。介護する側が疲れていたりするときには、無理に行う必要はないとのことです。 出所:日本バリデーション協会資料
1と2はロジャーズの来談者中心療法と通じるところがあり、興味をひかれました。優れた理論は時代と状況を超越して生き続けるものだと痛感します。
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