TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

なぜ僕らは働くのか

2020年08月27日 | 読書日記

なぜ僕らは働くのか 池上彰 監修 学研

この本は中高校生向けに書かれた、なぜ働くのか、働くとはそもそもどういうことなのかという働くことの意味、どうやって働き、どうやって生きるか、したい仕事の見つけ方、幸せに働くってどういうことか、人生100年時代を生き抜くための働き方などを分かりやすく紹介、説明している本でした。働くことは誰かの役に立つこと、仕事を通して、世界中の人々とつながっているということなど、池上彰さんの番組の中でよく取り上げられていた内容も多く記載されていました。この本をぱらぱらとめくりながら、読み進んで行くと、青く塗りつぶされていた文章が特に伝えたい内容を要約されていました。私は来年の3月末で20歳の頃からずっとし続けてきた仕事を終えることにしましたが、自分の仕事をしみじみ振り返ってみたことが今までほとんどなかったことに最近気が付きました。この本を読んでみて、自分がどのように仕事を見つけ、どのように仕事と向き合って来れたか、我慢してきたことは良い我慢だったのか、幸せな働き方だったかなど自分の仕事や働き方について見つめ直すためのいい機会を与えてくれたように思います。人生100年時代の生き方について取り上げられていた箇所を読むと今自分が置かれていた状況に当てはまることも書かれていました。人生100年時代と言われるようになったものの、自分の場合は、生命線が人より短いのがずっと気になっていて、そんなに長く生きることができないかもといつも思っています。もし後何年か生きていたとしたときに、ひとつの長く続けてきた仕事から身を引くことが終わりではなくて、これからまだ何年か続くかもしれない人生においての一括りに過ぎないということをこの本を読んで再確認できました。居続けていたコミュニティから離れて違ったコミュニティに身を置くことも大事なことかもしれないということを再考できました。最後のエピローグの章で、「なぜ僕らは働くのか、この問いには100人いれば100通りの考えがあり、正解はないけれど、誰もが自分なりの答えを持っている。」と記載されていたのも心に残りました。人生の最期に、自分で歩んだ道が幸せな生き方であったと振り返れるように今はまだ修行を積んで行かないといけないその再スタートのような時期に来ているのだと考えておくのがいいことを教えてくれた本でした。中高生向きに書かれた本でしたが、どの世代の方々にとってもちょっと立ち止まって自らを振り返ってみるときに自分なりの答えのヒントを教えてくれるような本のような気がしました。

コメント (2)
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