北朝鮮 金正日が真っ青になった一言 (ゲンダイネット)
強硬姿勢だった金正日総書記が突然、軟化し始めた。訪朝した中国特使の唐家セン前外相に「2回目の核実験はしない」と約束したというのだ。核実験したことを謝罪までしている。金正日に一体、何があったのか。
韓国の聯合ニュースによると、金正日は19日に唐家センと会談した際「2回目の核実験計画はない」と明言したという。
唐家センは中国入りした米国のライス国務長官に「幸いなことに訪朝はムダではなかった」と、一定の成果があったことを告げている。金正日のことだ から、いつ前言を翻して2回目の核実験を強行してくるか分かったものじゃないが、少なくとも中国の訪朝団に対しては全面屈服だったようだ。
「中国の訪朝団は異例の顔ぶれです。外交責任者である唐家セン、金正日の信任が厚い外務省の戴秉国筆頭次官、6カ国協議の中国代表を務める武大偉次 官と幹部が勢ぞろいした。さすがに金正日も、中国側の決意を読み取ったはず。訪朝団は『2度目の核実験をしたら容赦しない』と最後通告を突きつけた可能性 があります」(国際問題評論家・山岡清二氏)
中国が金正日に「石油の供給を止めるぞ」と脅しをかけたのは確実だ。米ニューヨーク・タイムズは、北朝鮮が再び核実験を実施したり、6カ国協議への復帰を拒否し続けた場合、中国は数週間以内に原油供給削減に踏み切る可能性があると報じている。
しかし、その程度の脅しに金正日が悲鳴を上げるとは思えない。ズバリ「命の保証はしない」と恫喝された可能性が強い。
「かつて米国のボルトン国連大使が訪中した時、中国の首脳が『金正日の暗殺構想』を明かしています。『金正日に核兵器の開発をやめさせることは可能 だ』『中国の言うことを聞かない場合は、1週間以内に暗殺することもできる』と言い放ったといいます。訪朝団が暗殺をにおわしたとしても不思議ではありま せん」(外務省関係者)
金正日の暗殺説は過去何度も流れている。中国が北朝鮮政権内に“工作員”を潜入させていることも十分ある話だ。暗殺恫喝が金正日の態度を一変させたのか。
【2006年10月21日掲載記事】
[ 2006年10月24日10時00分 ]
韓国発ガセ「北」情報に 振り回された日本メディア (J-CAST)
「追加核実験はしない」「(核実験については)申し訳ない」――北朝鮮の金正日総書記が2006年10月19日に訪朝した唐家セン国務委員に述べた とされる発言を、日本メディアはこぞって報じた。しかし、この2つの発言は「誤報」である可能性が高まっている。韓国のいいかげんな情報に翻弄された日本 メディア、そんな構図が浮かび上がってくる。
韓国メディア・聨合ニュースは06
年10月20日、中国政府の内部事情に精通した北京の外交筋の話として、金正日総書記が「追加的に核実験をする計画はない」と発言したと報じた。さらに、
21日には今度は中央日報が同様の報道をし、「核実験を実施する計画がないことを明確にしたと把握している」とする消息筋の言葉を掲載している。しかし、
実際には「米国が我々に圧力をかけなければ」という条件付の発言である可能性が極めて高く、現時点で核実験の計画が全くないと明言しているものではなかっ
たことが明らかになった。
要は、北朝鮮側がずっと主張していることと同じ中身で、ニュースではないのだ。
追加核実験ない、に日本の新聞おおかた追随
実際、米国のライス国務長官も実験を行わない意向を示したとされることについては「唐国務委員からそうした内容は聞いていない」と発言しており、韓国メディアの「誤報」と見てよさそうだ。
しかし、聯合ニュースをはじめとした「追加核実験の計画はない」という報道に日本の新聞もおおかた追随した。06年10月21日付の日経新聞は「中国外交筋『再実験、現時点でなし』」との中見出しをつけ、「中国外交筋は金総書記が『現時点で新たな核実験の計画はない』と中国側に語ったことを明らかにした」と述べている。また、中日新聞も「複数の外交筋」の話として「追加核実験の計画なし」と報道。毎日新聞も「北朝鮮の金正日総書記が19日に平壌で唐家セン国務員と会談した際、『現時点では再核実験をする計画はない』と表明していたことが20日分かった」と、「計画なし」を断言している。
「申し訳ない」発言も誤報
これだけではない。韓国メディアの「誤報」の可能性が高い報道に追随してしまった日本メディアの報道はほかにもある。それは、金総書記が中国側に核実験について「申し訳ない」と謝罪したという報道だ。
この報道のソースは06年10月20日の朝鮮日報と
見られる。同紙は「金総書記が核実験について、中国側に申し訳ないとの意向を伝えた」と報じた。これには、新聞各紙がこぞって追随。産経新聞は朝鮮日報を
ソースとしながらも、「金総書記はまた、核実験について、中国には申し訳ないことをしたとの意味の話もしたという」と報じ、西日本新聞に至っては「金総書
記は核実験について『中国側に申し訳ないことをした』と述べた」と発言が「事実」とも受け取られそうな報道をした。
06年10月23日までに、中国側が核実験実施を厳しく非難したものの、金総書記から反論も謝罪もなかったことが、唐家セン国務員に同行した中国外
務次官と会談した自民党・逢沢一郎衆院議院運営委員長の証言で明らかになっており、「謝罪」についても「誤報」である可能性が現在では高まっている。さら
に、23日付けの夕刊フジは、「すいませんね」程度のあいさつを「拡大解釈した」と報じている。
朝鮮日報日本支局の特派員は、J-CASTニュースの取材に対して、
「金正日の謝罪については朝鮮日報だけではなく、韓国のメディアの大半が報じている。誤報かどうかは記者本人に聞いてみなければ分からないです。韓国でもいろいろな意見があるのは事実ですが」
と答えた。
(編注:文中「唐家セン」の「セン」はは王ヘンに旋)
[ 2006年10月23日19時47分 ]
【過去記事】保守記事.110 将軍様、マンセー!
保守記事.110-2 将軍様、マンセー!
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