サルに慰謝料半世紀 観光に失敗、島に放置 鹿児島
2008年01月07日08時37分
鹿児島県沖の東シナ海に浮かぶ孤島に、厄介払いされたサルたちが暮らしている。ルーツは半世紀ほど前に連れて来られた2組のつがい。人間はその子孫たち を観光資源にしようと画策したが頓挫し、放置された一群は野生化した。地元自治体は「慰謝料」のように毎年3万6000円の予算を組み、えさの差し入れを 続けている。
たくさんのプレゼントに夢中なのか、サルたちは海保職員が近づいても逃げる様子はなかった=鹿児島県いちき串木野市沖の沖ノ島で |
沖ノ島の位置 |
いちき串木野市の羽島崎から南西約1キロ沖の沖ノ島。無人で周囲約1.5キロの岩肌にへばりつくように、ニホンザルの亜種のヤクザル約30匹がいる。こ の冬、串木野海上保安部の職員3人が、市から預かったサツマイモ40キロと大麦20キロなどを手に訪れた。3カ月に1度、季節ごとに行われる「差し入れ」 だ。高さ約80メートルの島の頂上に立つ灯台の点検を兼ねている。
チャーター船で近づくと、サルたちは一斉に集まってきた。坂元覚志船長(72)によると、見張り役のサルが高台から仲間に「キキーッ(ごちそうが来たぞー)」と知らせる。ふだんは、わずかな木の実・新芽・皮や、岸に打ち上げられたカニで食いつないでいる。
95年から旧串木野市長を2期務めた冨永茂穂さん(82)によると、同市は56年に財政再建団体になり、市は職員や給与の削減、公共事業 の停止を断行した。「家族連れの観光客にお金を落としてもらおう」。支出切り詰めも限界と感じた当時の市長の音頭で、2組のヤクザル夫婦を市街地と橋でつ ながる別の島で試しに飼ってみた。だが、子どもたちに棒で突っつかれて凶暴化したため、沖ノ島に移した。
初めは、かわいそうに思った農家が傷物のサツマイモを釣り客に託していたが、サルは釣果を狙ったり釣りざおを折ったりと悪さを繰り返した。そこで、島に灯台が完成した60年からは海保職員が使者を務めている。
そのころからサルへのえさ代が市予算に組まれてきた。「消耗品」として計上されるが、最近は1万円ほど残る年もある。市の担当者は「えさが多すぎると海保の職員の手間になるし、もはや予算を使い切れという時代ではない」と話す。
旧串木野市は05年10月に市来町と合併。職員数を1割減らし、公共事業費を年2億円削る計画を進めている。えさ代を担当する商工観光課
も予算の1割カットを求められているが、「過去の経緯を忘れず、やりくりしたい」。冨永さんも「世知辛い世の中だが、何とかなくさないでほしい」と話して
いる。
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