観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

脳内の言葉を文字化

2023-05-03 04:05:00 | 注目情報
脳内の言葉文字化するAI、米大学開発 ChatGPTと同手法(日経 2023年5月2日)

本音を読み取っている?実際は建前で社会は動いている気はしますけどね。

私はAIの開発を支持しますが、難しい問題もあることは良く分かりました。

脳波研究は思想・良心の自由/内心の自由を侵す可能性はありますね。

お金持ち防衛新法?

2022-10-26 11:18:28 | 注目情報
悪質な高額献金の防止 “新法が必要”で一致 与野党4党協議会(NHK 2022年10月25日)

高額献金だから悪質なのを防止しなければならないんでしょうか?悪質な献金の勧誘は1円でも駄目ではないでしょうか。 お金持ち防衛新法じゃないのだったら、悪質献金の防止と高額献金の防止は分けて考えるべきです。

アイルランド統合問題とブレグジット

2019-02-14 23:08:47 | 注目情報
イギリスの旗(ウィキペディア/パブリックドメイン※ユニオンジャックあるいはユニオンフラッグ。アイルランド旗(聖パトリック旗)が含まれることで知られます)

ブレグジットについて知っておくべき全て(BBC 2017年07月12日)

アングル:英首相の「新たな離脱対応」とは何か、その勝算は(ロイター 2019年1月18日)

ブレグジットってそれ自体、大きな問題で(離脱の方向性は決まっていると考えても)ハードかソフトかという問題もありますが、スコットランド独立と北アイルランドの統合問題が絡むという稀にみる混沌とした事件のように思います。

スコットランドの独立志向、ブレグジットで強まる可能性=世論調査(ロイター 2018年9月4日)

スタージョン首相が英国民に呼びかけ:「ブレグジットが嫌なら、スコットランドにいらっしゃい」(Yahooニュース 2017/3/21 ブレイディみかこ 在英保育士、ライター)

スコットランドの独立問題はずっと燻っていて、2014年の国民投票では55%が反対し否決されました。それがブレジットで再燃する恐れがあって、スコットランドは残留志向が強いらしく、ブレグジットをしたらまた独立を問うとか何とかそんな話のようです(最新情報を踏まえている訳ではありません)。しかし女性首相VS女性首相が国内であるとは傍から見て面白い国です(当事者だったら笑えないかもしれません)。イギリス国民はわりと醒めているというか、独立してもいいよという人が半分ぐらいいるとか。平和なんじゃないかと思いますがね。余裕だな?

北アイルランドの問題も厄介ですが(かつてテロの温床でした)、同じアイルランド島内のアイルランドがEUの国だけにより厄介でブレグジット最大の問題と言われているようです。問題の収拾に失敗すると、テロの再発も言われているようです。北アイルランドにおけるイギリス下院の議席は(統一を維持しメイ政権に閣外協力している)民主統一党が10議席、アイルランド統一国家の建設を主張するシン・フェイン党が7議席、無所属1議席。

【ブレグジット超解説】最大の懸案はアイルランド国境を復活させない予防措置「バックストップ」(Newsweek 2019年2月14日 ウィリアム・アンダーヒル)

北アイルランドの人はブレグジット反対派が多く、アイルランド島内に明快な国境を設けることに反対のようです。これに対する提案がバックストップ条項だそうですが、これは国境管理の明確な解決策が見つかるまでEUの関税同盟に止まる案ですから、ブレグジットの意味なしということで離脱派が反対なのだとか。国境復活を避けるために北アイルランドだけにバックストップを適用し、イギリス本土をEUの関税同盟のルールから離脱させるという案もメイ政権を支える民主統一党の反対で実現困難なのだそうです。民主統一党は北アイルランドがイギリスの他の地域と違う扱いを受けるのが許せないのだそう。

詳しくありませんが、以上を前提に考えるとメイ政権においてどうなるかは意外と絞られると思います(上記記事によると、585ページに及ぶ離脱協定案の大半に関して、議員の多くに異論はないのだとか)。

まず、何も合意できずハードブレグジットになると仮定すると、バックストップ適用は出来ませんから、明快な国境を造るか造らないかということにならざるを得ません。恐らく(さすがに)造ると決められないと思いますが、そうなると北アイルランドを通じて結局EUと繋がってしまいイギリスに何のメリットもない(移民など完全にアイルランドを通じてザルになります)ということになります。そうだとすれば国境を造るしかないのですが、独立を目指す勢力も根強い以上、まず破局であるようにしか思えません。多分、ハードブレグジットになったらイギリスは北アイルランドを失う可能性が高いのではないでしょうか(それを覚悟してソフトブレグジットを蹴ることになると思います)。

それを避けるにはソフトブレグジットしかありません。ここでソフトブレグジットが一度否決された理由を振り返ると、国境問題に行き着きます。つまり、ハードブレグジットを辞さない強硬離脱派の方々は、北アイルランドを切るか、国境問題をとるかの二択を迫られていると考えられます(有力ですから選択できると考えられます)。もう一つの撹乱要素である北アイルランドの保守政党民主統一党の方々から見れば、自分たちが死ぬか(統一党はハードブレグジットの混乱で生き残れるか疑問です)、北アイルランドが特別扱いされるか(容認できないようです)、何とかソフトブレグジットが纏まるように願うかしかありません。

メイ政権案とは、期限を設けないバックストップで「長期的には、テクノロジーに期待する見方もある。例えば、貨物が倉庫を出る前に、税関申告ができるシステムが開発されるのではないか。X線検査やスクリーニング審査、車両番号の自動認識などを組み合わせれば、国境で物理的に止める必要はなくなる。」という話もあるようですから、ともかくしばらくは(技術などにより解決されるまでは)EU関税同盟に止まり、アイルランド国境を開放しておくという案のようです。これなら少なくとも北アイルランドの問題はあまり無さそうではあります。

アイルランドの立場で見れば、ハードブレグジットはアイルランド島に厄介な問題が起こり、巻き込まれる恐れもありますが、基本的には北アイルランドの問題でしょうし、アイルランドが巻き込まれる時にはイングランドも巻き込まれるでしょうし(チキンレースだとしてもイギリス側も苦しそうです)、まかり間違えばアイルランド統一の「悲願」が達成される巨大なメリットがあるとも考えられ、(特に民族派は)イギリス強硬離脱派よりあるいは譲歩しないんじゃないかという気もします。また、アイルランドは金融が盛んでブレグジットを歓迎する見方と貿易関係から歓迎しない見方があって経済面では五分五分という話のようです(復調のアイルランドは英EU離脱で恩恵を受けるのか? 2017年3月30日)。実際にアイルランドは強硬離脱の意見に対し頑なな態度を貫いているようです。アイルランドの協力がなければ、国境問題を解決するならば(アイルランド島内での国境強化はやはり現実的ではないようにも見えます)、短中期的には北アイルランド-本土間の「国境」を考えるしかありません。

EUの立場で見ると、経済面ではアイルランドと似たような立場ではあるのでしょう。政治面でもどちらにしても離脱であって、島の問題にあまり真剣でない可能性もあると思います。少なくとも全くの当事者はイギリス及びアイルランドではないでしょうか。イギリスは元々自国の通貨ポンドも保持するなど特別な立場を維持してきました。イギリスはEU内の大国ではあるものの、その意味で離脱の痛手は比較的軽度と見ることは出来ます。

そもそもブレグジット自体、国民投票で引き起こされた「問題」です。そう考えると、イングランドを筆頭としたイギリス人が北アイルランドをどう見ているかが問題の鍵を握るのかもしれません。国民投票の時点では、経済的に大変な問題があるということが分からなかったという声もあるようですし、ましてや北アイルランドのテロや統合の問題が再浮上する可能性まで考えていなかったとも考えられます。今更ブレグジット取り止めを国民やメイ政権・保守統一党政権が決断する可能性が薄いにせよ、こうした問題を踏まえ、イギリスの基本的立場としては、ハードブレグジットをしても良いのか(経済的な打撃と北アイルランド問題リスクを容認できるのか)、離脱のメリットを十分に発揮できないソフトブレグジットを容認するのかという二択になるような気がします(決定権はイギリス議会及びイギリス政府にありイギリス世論がそれを支えます)。恐らくはアイルランドとEUの譲歩を促す作戦は現状の厳しい見通しを考えても少なくとも大きくは成功しないように思えます。イギリスは議員内閣制であり、場合によっては総選挙及び政権交代マターに発展する恐れもあります。

IT・AIと独裁体制

2018-04-11 21:13:50 | 注目情報
VOICE5月号「歴史的過渡期を生き延びる」(宮家邦彦)を読みました。

気になったのは「IT・AIといった現代最新技術は独裁制度と後発国に有利となる傾向があると筆者は見ている」(略あり)という指摘です。

ここでは中国を例にとりますが、今ひとつ腑に落ちないところがあります。勿論こうした議論は大真面目にしないといけない議論で筆者も深掘りしたいなと思っている訳ですが、現時点では自分は良く分からないというのが正直なところです。

IT技術が発達したら、確かに中央から監視がし易くなる可能性はあると思います。でも密談は可能な訳で勿論監視員はいるでしょうが、監視員を置くコストが無くなる訳ではありません。盗聴器を仕掛けてAIにNGワードを拾わせるとしても人間NGワードをすぐかいくぐれますし、中国全土に盗聴器を仕掛ける訳にもいきませんし、それを解析するのも大変でコストもかかるでしょう(それをAIがやるのかもしれませんがよほど技術が進行しないと難しいような気がします)。エリートお偉いさんに盗聴器を埋め込むぐらいやったら凄いですが、幾らなんでもそれは有り得ない・・・と思います。

中国人民解放軍(ウィキペディア)は5戦区に分かれている訳ですけれども、その理由は全部中央からの統制では方針が練りにくく作戦を行いにくいからだと思います。例えば西部戦区は対インドを意識しているように見えますし(分けていないということは、恐らくカザフスタンなど中央アジアに攻め込む攻められるということは真剣に考えていないのではないかと思います)、南部戦区はベトナムを圧迫したり南シナ海で作戦をするとか、東部戦区が台湾圧迫、太平洋進出、北部戦区が対半島・(ロシア?)(モンゴルは西部戦区と分かれておりあまり真面目に考えていなそうです。全体的に弱敵放置で強敵に対するための編成になっているように見えます)、中部戦区が首都の守りのようにも見えますが、全部一括にしていないということは、やはり中国もある程度地方が自立して問題に対処しないと全て中央集権では対処できないと考えているのではないかと思います。

全部中央集権最強ならソ連やコミンテルンは世界制覇しているのではないでしょうか?如何な独裁国と言えども効率的な統治のために分権が必要ということであれば、中央集権することに限界があるということになります。一々地方の議論を全部チェックして効率の良い指示を出すなどということが可能か疑わざるを得ません。そこを意識して分権的にすれば、当然中央集権のメリットは薄れることになります。中国は戦区を統合して数を減らしましたし、明々白々な独裁傾向は伺えますが、反乱を怖れているのでしょうし(自衛隊の地方部隊が反乱を起こして東京を占拠するとか(絶対地方部隊が冒険しないとは言いませんが日本は島国です)、アメリカの州兵がワシントンを襲うとかそういう想定がどれだけ現実的か疑問です)(人民解放軍は党の軍隊と言われ政治将校が優位に立ちます: 防衛駐在官の見た中国(その11)-中国共産党と人民解放軍- 海上自衛隊幹部学校:反乱が絶対無いなら政治将校優位なんて制度が必要でしょうか?)、そうであるならば本音は戦区など置きたくないのだが、軍事的合理性を考えると戦区は残さざるを得ず、そうであるがゆえにコストをかけても監視せざるを得ないということになるのではないでしょうか?こうした状況を何処までITやAIが変えることができるか疑問はあるんですよね。筆者が技術を知らないだけかもしれませんが。

また、中国のような「帝国」において気になるのは、異民族をどう統治するの?という問題です。中国は異民族の分離独立分子とやらをかなり警戒しているようですが、まさか異民族には原始的な暮らしをさせて何もさせないつもりなんですかね?そうでないならば、中国語と異なる言葉を中央が監視するというのも相当厄介だろうと思うのですが。多分中国語ができる異民族しか高官にしない体制なのだと思いますが(詳しくありません)(チベット自治区の書記は胡錦濤氏を始め漢民族であるように見えます)、漢民族や協力者の支配層がどれだけ中国語が通じない人々を統制できるのか良く分からないところがあります。いずれは全部同化させるつもりなのか(同化政策(ウィキペディア))、同化しない人を放置するのか良く分かりませんが、前者なら時間がかかるでしょうし、文化の損失になりますし、後者なら必要なことをするのに一々漢民族(や協力者)を送り込まないといけないのかなという気もします。AIやITをやるにしても異民族の言語に広げるのか、異民族は放置するのかという話です。

とりあえず以上ですが(中国の制度が何処まで明らかなのか知りませんがいずれ勉強してみたいとは思っています)、経済を考える時、ITやAIを使うと言っても、一々中央トップが現場の指示を出せる訳も無く、結局現場の判断は避けられないし避けると効率が悪いような気もしています。上が監視するのは当然ですが、やればやるほど無駄が発生するような。中国も同じじゃないかと思うんですけどね。企業なんかは放置したところで反乱しないのか知りませんけれども、不正をして上納しないとか有り得そうですし、中国なりの悩み(?)もあるような気はします。

北の漂着船の謎

2018-03-25 13:43:51 | 注目情報
北の漂着船の正体…上陸パニックが起きる日 拓殖大学教授 荒木和博(産経新聞 2018.3.24 01:00)

>拉致被害者を本気で救出しようとするならこの状況をもっと積極的にとらえ、情報の収集をしていくべきである。直接の情報ではなくても北朝鮮の最新の状況についてなにがしかの情報は得ることができるからだ。
>一方、漂着急増について国民にはまだ十分な情報が提供されていない。

北朝鮮漁師が流れ着くことはしばしばあるみたいですから、最初漁師かと思っていましたが、そうではないやはり怪しいという意見も多いようですね。

本当に漁師なのか漁師じゃないなら何なのかは少なくとも徹底的に明らかにしていくべきかもしれません。

一般に不法入国・不法滞在・不法就労以外に犯罪を犯していない場合は強制退去させるようですが、本人確認がとれなかったら、検察官に引渡しても良いようです(不法入国で逮捕された場合の処理 オーバーステイ・不法滞在からの在留特別許可申請)。国交がない北朝鮮人は必ず本人確認がとれませんので(仮に北朝鮮に照会しても信じる術がない訳です。信じられるならとっくに拉致被害者は帰ってきています)、国が通達しておけば必ず取り調べができるのではないでしょうか?中国には朝鮮族(中国人になります)がいますが、海から来る可能性がありません。ロシアにいるのは朝鮮人でしょう。韓国人は韓国が協力すれば身分は照会できますので、可能性は除外できます。ゆえに身分照会できないのは北朝鮮人だけだと考えられますし、それで良いのではないでしょうか?

>例えば現状で海では海保、陸に上がったら警察ということになっている。しかし、排他的経済水域まで含めて五百万平方キロ近い海面を全て合わせて一万三千人の海上保安庁の人員で対処するのは不可能だ(しかも今は尖閣周辺にかなり人員が割かれている)。

尖閣から海保が解放されることは考えた方がいいかもしれませんね。一番いいのは上陸して基地をつくることですが、これが難しい以上、銃撃で効率的に漁船を蹴散らすということになります。他所の国では一般的だと思いますけど(例えば韓国が中国に発砲しているというニュースは目にすることはあります(韓国、中国違法操業の漁船に発砲200数発 大紀元 2017年12月21日 18時30分))、工作船事件でもない限り、海保が銃撃したというようなニュースを見ることはありません。この違いが何なのかについて筆者は良く分かっていません。

領海等に関する用語(海上保安庁)を見る限りでは、排他的経済水域で銃撃するのは国際法的に可能ではあるように思えます。日本も憲法上漁業資源を守るために銃撃する法的根拠がないという訳ではないのかもしれません。9条1項に国際紛争を解決する手段としては~とありますが、目的としては漁業資源を守るためだからです。これがアウトなら外国人の違法行為を取り締まるための銃撃が不可能になってしまいます(日本の警察が銃撃はそもそもあまり聞かない話ですが)。

漁船じゃない公船を追い払うための銃撃はEEZにおいて9条1項の関係で難しいとも考えられます。接続水域以内は(密入国扱いで)それも可能であるように思えます。

日本の漁船等は尖閣海域に立ち入らないように指導されているようですが、それも止むを得ないところだと思います。何をされるか分からないですしね。

中々海保は厳しい環境におかれている印象ですが、日本の海を守る仕事を頑張ってほしいと思います。

李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(日本の力はいずれ必要に)

2018-03-18 15:22:51 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>南北首脳会談から米朝首脳会談までの流れの中で、日本は「蚊帳の外」に置かれているとの声がある。日本が果たせる役割はあるのか。

>「日本は全くあせることはない。米国も北朝鮮もいずれ日本を頼りにしなければならない時がくる。北朝鮮が経済を再建する段階になれば、日本の制裁解除や援助がものすごく大事になる。日本との関係改善は必須だ。

日本の金や技術が期待されるのは何時ものことですから、そういう意味ではあせっているということはないと思いますね。

寧ろ都合のいい財布じゃないんだから、金だけ出せみたいな話は問題だと思っているのではないでしょうか?

あせっているとしたら、拉致問題の解決に時間がかかることでしょう。今のところ、思ったよりは早い展開なので、拉致問題解決の期待も高まっているようです。いずれにせよ、会談がどうなるかも分かりませんし、今は大きく動かしようがない状況だと思います。

>米国も東アジア、特に朝鮮半島に関して、具体的に何かを実施する段階になれば、一番頼りになるのは日本だということはわかっている。

筆者は朝鮮半島に関して具体的に何かをするのはどちらかと言えば、韓国の仕事だろうと思っていますが、瀬取りの時とか呼びかけても応答が無かったような。

>日本は今までの姿勢を保つことが一番大事だ。制裁を続ける。話し合いだけで見返りは与えない。拉致問題を解決しなければ、北朝鮮との関係改善はない。この3点を中心にすえて、ゆったりと構えてもいいのではないか

筆者の見るところ、安心して見ておれないところもあるんじゃないですか。基本的に日本がブレることはないと思いますが、米韓特に韓国との間で擦り合せておくことは必要だと思いますね。同じ事を言っていても、違うことを意味していることは往々にある訳ですし、国内政治の延長線上で外交安全保障はやれませんから、齟齬が無いように話し合ってほしいとは思いますね。

ポンペオ氏とも然るべき時にコミュニケーションをとることが重要でしょう。よく知らない人相手だと疑心暗鬼になっておかしくありません。

「李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える」記事は以上になります。


李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(交渉決裂の場合は険悪化も)

2018-03-18 14:53:56 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>ただ、米国が求めているのは『完全で検証可能かつ不可逆的な』非核化である。トランプ氏は最後通告のつもりで正恩氏に会おうとしているのではないか。だらだらと話し合いを続けるつもりはない。

どうでしょうね。トランプ大統領はオバマ大統領をはじめとした前任者にできなかったことをしていると実績をアピールしています。ですから(成果を出す気満々ですから)、意味のある話し合いを続けるつもりはあると考えられます。北朝鮮がグズグズ時間稼ぎをしていると見たら怒ってしまうかもしれませんし、その危険性はあると思いますから、北朝鮮はアメリカを騙そうとするのではなく、真剣な対話をするためにトランプ大統領と会う必要があると思います。それが最低限の礼儀でしょう。北朝鮮に礼儀を求めるのもどうかと思いますが。ダメ元の遊び半分なら対話しない方がいい。

>正恩氏は核を保有している国の指導者として、トランプ氏と対面したい。交渉でどこまで踏み込むかまでは決まってない可能性がある。

トランプ大統領は北朝鮮の核を全く認める気はないし、タフなネゴシエーターであることを自認していることを理解する必要があります。

まぁテレビカメラやマスコミを入れてどうこうという会談にはならないのではないかと思いますね。何があるか何を言うか全く予測できませんし、何かあってそれが公になってしまうと、トランプ大統領もリスクがありますが、特に金正恩に生命・政権の危機レベルのドデカいリスクがありますので、対話に尻込みしないかな、大丈夫かいなという心配があります。

正恩氏が我々は核を保有する!トランプ大統領が持たせない!で言い合って決裂するしょうもないコントのような展開がテレビカメラの前や遠慮なくトランプ大統領を批判するマスコミの前で起きたら、今後どうなるか予測不能で危うく感じます。

>米国では、更迭されたティラーソン国務長官の後釜として、強硬派のポンペオ中央情報局(CIA)長官が会談の陣頭指揮を執る可能性があるので、北朝鮮も今までのようなごまかしはきかないだろう。米朝首脳会談が決裂した場合、朝鮮半島は再び緊張が高まり、米朝関係は険悪なものになるだろう

誤魔化しがきかないと考えられていることは非常に良いことです。こと北朝鮮に限って言えば、良い人事とも考えられますね。

大体があいつは誤魔化せると舐められたら、次から次へとチャレンジされて交渉どころじゃないじゃないですか。つまりは北朝鮮が真剣に核放棄する決心がついてないということです。北朝鮮がよし交渉しよう条件闘争しようと考えることが重要です。

李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(いくらでもある抜け道)

2018-03-18 11:27:31 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>「非核化の原則を確認するだけでは、1994年にスイス・ジュネーブで締結された『米朝枠組み合意』の失敗を繰り返すことになる。

>この時は、北朝鮮が核開発を凍結する代わりに米国が発電用軽水炉の建設を支援することを約束した。北朝鮮は重油や食糧の提供を受けたが、プルトニウム抽出やウラン濃縮を秘密裏に進めていたことが発覚し、合意は水泡に帰した。非核化のプロセスだけでなく、検証方法や、作業の期限を定めたタイムテーブルまで作らないと合意は無意味になるだろう。

北朝鮮の原子力発電所は当然警戒すべきです。何故なら、ウランが合法的に流入することを許すことになるからです。ウランが合法的に流入するなら、そのウランを監視する権利が必要になりますが、鉄道などコッソリ輸入してくる可能性はあります。北朝鮮が立ち入り禁止にしている区域(地下施設は幾らでもあるでしょう)で開発されると非常に不味いので、怪しい施設を監視する権利も必要かもしれませんし、それが嫌なら(軍事機密など主張するなら)、やはり原子力発電所そのものを禁止しておくべきでしょう。そうであれば、万一の時に制裁破りを主張して、北朝鮮にウランを入れた国を罰することができます。原子力発電所がOKなのであれば、密かにウランを入れたところで、北朝鮮が悪さしただけと言い訳することができるのではないですか?

代替発電所としては、ロシアが天然ガスを供給してもいいと思います。ロシアは資源エネルギーを売る先を求めていますよね。

ただ、北朝鮮は産出するらしいですから、自前の石炭でも使えばいいのではないですか?石炭一本槍が嫌なら天然ガスを買うか再生可能エネルギーを開発することです。

自国で産出するウランは輸出にでも出してください。北朝鮮は資源が豊富らしいですし、これまでも資源を売る商売はしてきたでしょう。それと同じことです。

韓国にエネルギーを頼る可能性も考えられるでしょう。これなら韓国だけ原子力発電所(アメリカや国際社会に十分監視されていますし、これまでのところ勝手に核開発を成功させるようなマネは実行できていません)を残しても、北朝鮮国内に対する言い訳になるのではないかとも思えます。韓国も北朝鮮のエネルギーを握ればより安心できますし、北朝鮮はソウルを砲撃の射程に収めているので、一々深刻に疑う必要もありません。

後はマル秘のウラン鉱山がないかチェックは怠ることができません。

北朝鮮は国際社会の監視をこちらの基準で十分受け入れるか、それが嫌ならロシアか中国の軍隊を入れてその傘下に入るかいずれかは選ばないといけないと思います。

ロシアや中国が信用できるかという話ですが、軍隊を入れて傘下に収めたら、ロシアや中国に責任が出てくる訳で、これまでのように止めたが聞かないみたいない言い分を主張することはできなくなります。ロシアや中国は北朝鮮制裁に消極的ではあったものの、最終的には合意しています。ロシアは瀬取りをやりましたし、確かに怪しい感じはしますが、北朝鮮が傘下であれば、北朝鮮が暴走したときのケツ持ちをしないといけなくなりますので(世界と共に自ら滅ぶ可能性があります)、これまでより随分北朝鮮に対して抑制的になるんじゃないかと思います。傘下にないから日米韓を道連れに死んでくれぐらいに思っていたのではないでしょうか?

大分昔の話になりましたが、ソ連は東ヨーロッパの国を傘下に収めて、核戦争を起こさせずにそのまま乗り切った経験はあります。独裁者を取り除いたというようなことも聞いたことありませんし、北朝鮮ともウマがあうようですし、やり易いかもしれません。経済競争に敗れたことがネックですが。

中国は新技術の開発などでアメリカに挑戦する勢いがある国です。ただ、中国(漢民族)は、伝統的にはあまり相手の国を直接支配しない形態でやってきた印象で(中国と言っていいのか分かりませんが、モンゴルだけが例外だった印象があります)(チベットやウイグルなど自国の領土の主張で同化させる戦法が異民族統治の基本だと思います)(香港はある程度放置しているようですが、同民族ですしかなりの小国です)、新しいチャレンジになると思います。北朝鮮と険悪な仲のようですし、北朝鮮が中国を信用できるかの問題が大きいと思われます。

外国軍を入れるというのに違和感を感じる人もいるかもしれませんが、アジア(日本・韓国)でも欧州などでも行われてきた、第2次大戦後寧ろ一般的な形ですから、北朝鮮を始めとした関係各国が最終的には納得し得る案だと思っています。

いずれにせよ、北朝鮮が簡単に納得するような薄い監視で北朝鮮の核開発の意志を挫くことができるとは思えません。それこそ主権が無いと言いたくなるぐらい前例が無い形で我々に監視させるか、ロシア軍か中国軍を入れて一蓮托生に近い状態に持っていくか、いずれかでないと、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄だと我々が認定することはなく、よって制裁も解除されることはないと北朝鮮は理解せねばなりません。

>朝鮮半島の非核化ではなく、北朝鮮に限った非核化のためには、大まかに言って三つのステップが必要と考えられる。第1段階は、核実験やミサイル発射を中断し、北朝鮮の非核化の意思を明確にすること。第2段階は、核施設の査察を受け入れ、核施設内の作業を凍結し、最終的には使えないように施設を破壊すること。第3段階は、核兵器すべてを解体することだ。

核実験やミサイル発射は現時点では中断されているようです。これが非核化の意志の明確化とは考えられません。何時でも再開できますし、これまでもそうしてきました。

第2段階・第3段階はまだ先だと考えられます。

筆者はこうしたことに詳しくありませんが、まずは核工場の停止が先に来るんじゃないですか?これも再開できますから、非核化の意志の明確化とは考えられませんが、真剣な対話の意志の兆候と見ることはできます。今現在動いている核開発・核武装の動きが止まれば、ポジティブな流れが来ていると判断できます。今止まっている動きの継続は何の判断材料にもなりません。

北朝鮮が誤解してはならないのは、核実験やミサイル発射があれば、大きなネガティブなサインとなり、しかと制裁していく流れになるということです。

>しかし、この過程で北朝鮮が約束を完全に守るという保証はない。第1段階を例にとってみてもそうだ。核実験をしなくても、データの分析は可能だ。それを誰が検証するのか。

北朝鮮がデータの分析で核開発していると我々が考えれば、査察する権利があるということになります。それを拒否したら、重大な約束違反で、制裁する流れになるんじゃないでしょうか?

そこまでやられるのが嫌なら、ロシアか中国の軍隊を入れて管理下に入ってくださいということになります(前例がありませんし、綱渡りに希望をもたれるのも鬱陶しいので、両方は有り得ずどちらかにしてください)。韓国にも米軍は存在していますから同じ話です。

>第2段階で核施設を凍結、破壊する主体は誰になるのか。国際原子力機関(IAEA)に任せるとしても、米国はIAEAが時間をかけて行う査察をじっと待つだろうか。北朝鮮が査察をどこまで許すのかという問題もある。

ロシアや中国の傘下に入るとしても、この辺の作業は国際社会が主体的にやった方がいいと思います。さすがに制裁に消極的だった国々に肝心のところを投げる訳にはいきません。

査察が失敗したら問題ですから、普通にかかる時間は待つと思います。ここまで来れば一々逆行するのも北朝鮮にメリット薄いですから、北朝鮮が持たないというのであれば、制裁を緩める可能性はあると思います。寧ろ北朝鮮は核放棄の決心がついていたら、時間がかかればかかるほど制裁の本格解除が遅れるので、さっさとやってほしい状態になると考えられます。逆に言えば、許す許さないと言っている内は、核放棄する決心がついてない、決心があっても国内を掌握できてないと判断するしかありません。

>第3段階で核兵器を解体するといっても、核をどこにいくつ隠しているかをアメリカがすべて把握していない可能性がある。

仮に隠し持っていたとしても、隠し続けている内は脅迫に使えないということになります。持っていないと言っているが持っているかもしれないと皆が思っている状態だったら、脅迫に核の裏づけがつくことになりますが、綺麗に隠してしまうと(核を持ってないと思われてしまうと)、核を持っていることをにおわすことはできないということにならざるを得ません。

突然使う可能性はゼロではありませんが、テロで使うぐらいしか使う手法はないと考えられ、核の無い世界や軍隊が無い世界でも実現しない限り、即アルカイダと同じ運命を辿ると考えられます。

ですから、我々サイドが可能な限りチェックして破壊した後に、核を隠し持っていても使い道が一切無いので、そんなことをする意味は無いと馬鹿でなければ理解できるということになります。核兵器は更新する必要もあり、一度つくれば永遠に利用できるシロモノでもありません。

核兵器は伊達に「使えない兵器」と言われている訳ではありません。少なくとも北朝鮮には不相応で必要ないものです。

>このようなことを知っている韓国の文在寅ムンジェイン政権は、一括妥結を考えているようだ。(1)米国を促して北朝鮮との休戦協定を終戦協定に変え、平和協定を結ぶ(現在加わっていない韓国もいずれはその流れに加わる)、(2)米国が北朝鮮との国交を正常化、平壌に米国大使館を置く、(3)その代わりに、米軍は段階的に韓国から撤退する――というものだ。これは、北朝鮮と中国が長年求めてきた「宿願」でもあるが、実際は難しいのではないか」

(1)の終戦協定・平和協定は完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄の後になるんじゃないかと思います。何故なら、制裁を続けている内は、北朝鮮の暴走の可能性を否定しきれないからです。終戦していると認定してしまうと、万一のことがあったらぶっつぶすぞとは言えない訳で、そういうことを言う必要があるということは(少なくともそうにおわせておく必要はあり、そこのところを誤解されると冒険される恐れがあります)、やはり終戦していると言えない状態だと考えられます。

(2)も人質にとる冒険をされると困りますし、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄の後になると思います。相当関係改善しないと大使館などおけないのであって、今はそういうことを考える時期ではないと思います。

(3)は可能性はゼロではないかもしれませんが、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄をどう行うかを考えると、逆に北朝鮮にロシア軍か中国軍を入れた方が良いような気がします。それはそれで厄介であることは認めなければなりませんが、米軍基地と東側の基地が近接する事態はそう珍しいことではなく、特には問題ないと考えられます。

北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄を行った後に、米軍が撤退するシナリオも想定できなくもないかもしれませんが、中国が経済・軍事で伸張していますし、当面睨みあいは続くと考えられ、今度はアメリカが韓国を信用できるのかという問題が出てくると思います。グリップを効かせておかないと韓国が物分りよく動いてくれると想定することは筆者には出来ません。ロシアは欧州・中東方面で忙しいですし、基本的にはあちらの国ですから、どうにかなるかもしれませんが、アジアにおいて中国の存在は大きく、韓国撤退論は本気で言っているなら、アジアのこと、国際社会を分かっていない一典型かなと思いますね。

韓国も民主主義の国ですからどう転ぶか分かりませんし、北朝鮮同様にタチが悪い国だと筆者は思っています。安全保障を米国に負っているにも関わらず、バランサーなどと言って、敵陣の軍事パレードに嬉々として出席するような国ですよ?とんでもないことをやらかしたらどうなるか韓国は意識しておくべきだと思います。

>在韓米軍撤退はどのような影響を及ぼすか。

>「米国は地球戦略の中で朝鮮半島問題を考えている。在韓米軍の撤退で懸念されるのは、中国に対するけん制が弱まること。もう一つは東アジアの秩序を保つ上で重要な日本の足元がぐらついてしまうことだ。韓国にとっても、問題は安全保障だけではない。韓国に進出している外資が不安を感じて撤退するなど、影響は経済にも及ぶだろう」

在韓米軍の撤退はやはり現実的ではないと考えざるを得ません。想定するのは構わないとは思いますが。それよりは、北朝鮮再生の現実的なシナリオを考えた方がマシな気がしますね。ロシアの傘下に入るにせよ、中国の傘下に入るにせよ、核放棄をしつつ独力で頑張るにせよ、制裁が解除されある程度自由主義的にやれれば結構北朝鮮は伸びるとも考えられます。中国のように経済を伸張させながら体制の求心力を維持していく形が良いのではないでしょうか?それができるだけの能力と条件はあるような気もします。

そこに在韓米軍を撤退させるとかさせないとかそういう話は関係ありません。誰が一々北朝鮮を攻めるかという話です。韓国の首都は少なくとも壊滅するでしょうし、我々サイドに百害あって一理なしです。韓国が勝手に攻め入り、傍から見ることが出来れば儲かる可能性はあるかもしれませんが、そんな可能性は万に一つもありそうにもありません。誰が首都を壊滅させるリスクを犯して北朝鮮に攻め入るでしょうか?仮に米国が韓国の制止を振り切って勝手に攻めるとして、北朝鮮の核開発・ICBM開発以外にその理由があると思う人がいるなら、ちょっと話を聞いてみたいと思います。そんなことをすれば同盟国が総崩れすることは必至ですから、遊びでできる話ではありません。

北朝鮮は北朝鮮のような攻めても労多くして功少なしの国を誰も狙ってないことをそろそろ自覚するべきではないでしょうか?十分自衛できますので、半島の赤化統一のような夢を真剣に現実化するようなことを考えるべきではないと思います。韓国も意外に力はありますので、あまり統一に野心を持ちすぎない方がいい気はしますが(北朝鮮が恐怖を感じている可能性もあると思います)。半島のことに口を出すなと韓国が言うのであれば、じゃあさっさと北朝鮮に攻め込んで終わりにしてくださいっていうことになります。統一したいんでしょう?北朝鮮だって南主導の統一は嫌に決まってますし、さすがに騙される可能性はないでしょうから、戦争でもして勝たない限りは、南主導の統一などないということになります。北朝鮮が統一を掲げる韓国に対抗するには統一を掲げるしかなく、経済が劣勢である以上、核が必要であると考えてもおかしくありません。北朝鮮が韓国を信用して上手くいくと考える方がどうかしているでしょう。韓国国内には外交方針を巡る対立もありますし、到底纏めきれるとは思いにくいところがあります。

韓国が見果てぬ夢をちょっと仕舞って北朝鮮の体制の維持を認めてしまえば、北朝鮮も赤化統一の看板を捨て易く、すなわち核放棄もやり易いとも考えられます。

まぁ永遠に統一がないと考える必要もありませんし、誰もそんなことは現状現実的と思っていないのですから、できないことはとりあえず止めてしまえばどうかなと思いますけどね。一度北朝鮮を信用させてしまえば、企業の進出などどうとでもなるとも考えられます。

大体北朝鮮だけが核放棄してしまうと、勢力バランスが南に大きく傾いてしまう訳です。これは北朝鮮だけでなく、中国やロシアの望むところでもありません。これを解決するためには、ロシア軍か中国軍が前に進んでバランスをとるか、韓国が今すぐやると弱みと受け取られる可能性もありタイミングは重要と思いますが、統一をひとまず諦めるなどして、北朝鮮や中国・ロシアが感じる脅威を緩和するしかありません。ただ、在韓米軍の撤退まで行くと、逆に韓国が取り込まれて我々が崩れるリスクが高く、現状維持にならないと考えます。ミサイル防衛も米軍防御のため=抑止力維持のために必要であり、これも維持すべきだと考えます。

韓国が米軍をどうこうすることを考えるべきではなく、基本的には韓国が何をできるか考えるべきでしょう。半島のことなのですから。勿論ロシアや中国に対してどうすべきか主導的に考えていくのは必ずしも韓国の仕事ではありませんが、北朝鮮に対してどうするか何がやれるかは抑止力を提供し兵を置くアメリカや同じアメリカの同盟国で国連軍の基地もある日本とも話し合いながら、自分が何をできるかを考えねばならないということです。

ロシア・中国は米軍が問題であると主張しますが、核武装後の大国同士が戦争したことはありません。ロシアや中国が米軍の侵略を真剣に考えていると見るべきではなく、ゆえにあちら側によるこちら側の武装解除の要求は防衛的な性格を持つのではなく、攻勢的な発想で武装解除を求めていると理解するべきだと筆者は思っています。例えば中国は自国の領土と主張する範囲を支配するために、こちら側だけの平和的言動を求め、現状変更を試みている訳です。

李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(苦しい北朝鮮の経済事情)

2018-03-18 10:22:17 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>――予定通り米朝首脳会談が開かれたとすれば、北朝鮮は非核化の見返りに何を求めてくると思うか。

>「金正恩氏が本気で『非核化』を考えているとすれば、理由はただ一つ。今のような制裁の下では、政権は長く持たないことに気付いたからだろう。

非核化を全く考えていないとは考えたくないですね。非核化を決断することも有り得ると考え道筋をつけていくしかありません。

金正恩は経済を立て直したとも言われますし、それが逆行するのは政権の安定性を考えると非常に不味いんじゃないかと思いますね。

北朝鮮を経済的に支えているのは中国ですが、中国との関係は非常に悪いと言われ、我々と交渉する以外に現状を打開する方法があるようには見えません。

>他に理由があるとすれば、妹の金与正キムヨジョン氏(朝鮮労働党中央委員会第1副部長)が『兄を説得した』可能性も考えられる。平昌ピョンチャン五輪の時に韓国を見て回り、政府高官と話をした後で、与正氏は北朝鮮も変わる必要があると感じたとしても不思議ではない。それを率直に進言したとも考えられる。

金正恩がどの程度金与正氏(身内)を信用しているか分かりませんけれども、その報告が役に立った可能性はあるかもしれませんね。中国もロシアもオリンピックは開いていますし、そういう方向性に向かえばいいと思いますが、こればかりは北朝鮮次第です。少なくとも核開発を続ける路線で韓国のようにオリンピックが開けるような国になると考えない方が良いと思います。

>正恩氏が仮に『非核化』に向けて行動する決心をしたとすれば、見返りは当然、制裁解除、経済支援だ。今、北朝鮮の国内事情はとても良くないという。北朝鮮の人民生活を支えている『チャンマダン』(自由市場)における米の値段(北朝鮮における物価のバロメーター)は、数か月前に比べて2倍に跳ね上がったという。制裁が続けば今後、経済事情はさらに悪化することが予想される。

やはり制裁は効果を発揮しているようですね。北朝鮮がここに来て行動を変化させたのには理由があると思います。北朝鮮がこれ以上の悪化が困ると思うのであれば、できるだけ早く話し合いを決断するか、今も動いているという核工場を停止するなど何らかの動きを見せるのではないでしょうか?何も動きを見せないというのは、まだ余裕がある証拠だと思います。

>正恩氏はそうなる前に先手を打つ必要があった。そのためには、話し合いの雰囲気を作り、まずは、韓国が独自制裁を解除し、『人道目的』の支援や経済交流ができるようにする。そのような環境作りが当面の目標ではないか。

こちらが先にカードを切る意味が分かりませんね。この対立で困っているのは北朝鮮なのですから、北朝鮮が先にカードを切るしかありません。別に我々は対話のための対話を望んでいる訳ではありません。北朝鮮が我々と本気で交渉する気になることを求めている訳です。我々は北朝鮮に騙されてきたと認識しています。今度は本気であるとまず北朝鮮が見せることです。

後、核だけでなくICBMの開発も十分凍結させる必要があります。核だけ止めてICBM開発はドンドン進み、気が変わって止めたで、核開発再開なんてシナリオに我々が騙されると1ミリでも考えるべきではありません。

完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄まで日米韓全て1ミリも譲歩しないとまでは言いませんが(核放棄を話し合う金正恩のやり方を日米韓国際社会が認めていることぐらいは示さないと、交渉相手が潰れてしまう可能性があります)、期待される譲歩は1センチぐらいに考えた方がいいと思います。融和ムードができるのは、北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄を実行した後以外に有り得ません。先に融和ムードをつくって北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄を実行すると考えるべきではないからです。北朝鮮は融和ムードを日米韓国際社会の弱腰と見て密かに核開発の決心を再確認するはずです。

>正恩氏は、国内状況や彼が置かれている立場から考えて、今すぐ核を放棄するわけにはいかない。一方で、このまま突っ走るわけにもいかない。これに限界があることははっきりしている。非核化の意思があることを表明しつつ、時間をかけて国際社会から最大限の譲歩を引き出し、体制が安全だと確認されれば、その段階で初めて非核化もありうると考えているのではないか。トランプ大統領や国際社会が考えているように、すぐに核放棄に踏み切るのは難しい」

北朝鮮がそう考えているとしても、それでは話が進みませんね。北朝鮮のならず者ぶりは今に始まったことではありません。北朝鮮は自分のやったことを問題ないと考えているのか、自分のやったことを忘れているのか定かではありませんが、我々は怒り心頭です。北朝鮮が我々こそ怒っていると主張したところで、そんなことは関係ありません。とにかく、具体的な行動を示せ、話し合いに出て来い、これ以上の開発は止めろ、言うことを聞かないなら、悪行に対して罰を与える、それだけの話です。

トランプ大統領や国際社会がすぐに核放棄に踏み切ると考えているというのも、何を言ってるのか全く分かりません。北朝鮮では時の流れが100倍遅いとでも言うのでしょうか?それならそれで核兵器もICBMも開発できそうにもありませんから、大歓迎しますが、武器開発や犯罪だけ素早く実行できる国などあるはずもありません。李相哲教授が騙されているのか良く分かりませんが、我々が騙される可能性は全くないと考えるべきです。我々を騙そうと考えれば考えるほど状況は悪化すること確実ですから、我々を騙すことを諦めることの方が賢いことを悟るべきだと思います。

李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(「非核化」、双方で食い違う解釈)

2018-03-18 09:27:16 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>――韓国の特使はトランプ大統領に「北朝鮮は非核化の意思がある」ことを伝えた。北朝鮮には本当に非核化の意思があるのだろうか。

>「まず、金正恩氏の言っている『非核化』と、韓国や米国が言っている『非核化』の意味は違う。韓国や米国は北朝鮮の『完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄』を求めている。ところが、正恩氏が言っているのは『朝鮮半島の非核化』だ。

言葉の定義が互いに違うのはよくある話ですね。それを問題にしていたら、交渉は成り立ちません。言葉の定義が互いに違うことも含めて話し合う訳です。これは必ずしも互いに譲り合って中間で合意することを意味しません。北朝鮮だけ非核化するか、韓国も含めて非核化するか(韓国は核を持っていませんが)、どちらかが譲歩するしかなく、中間は存在しないからです。言葉の定義で譲歩した方が、何か別の話で譲歩する可能性はあるかもしれませんが、基本的にはそういうことになると思います。

>米国が韓国に提供している『核の傘』を撤廃すること、原子力潜水艦や原子力空母、核兵器搭載可能な爆撃機などの朝鮮半島への接近をやめること、といった韓国の『非核化』を要求するはずだ。かつては、韓国内にある米軍基地の査察を主張したことすらある。

北朝鮮自身が核を持っているのに、核の傘は止せというのも無茶苦茶な話ですね。核を持っていなかった時代の主張が残存しておかしくなっているのかもしれませんが。考えられる方向性は以下の通り。

①北朝鮮がロシアの傘下に入る。これで韓国とイーブン。

②北朝鮮が中国の傘下に入る。これで韓国とイーブン。

③北朝鮮は核抑止を考えるのを止め、韓国の首都を人質にとるなどオリジナルの防衛策でやっていく。

④韓国がアメリカの傘下から抜ける。北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆な核放棄を行うことができれば、これで北朝鮮とイーブン。

⑤あくまで自前の核抑止に拘り孤立化の道を邁進する。

>そもそも、北朝鮮が核を捨てると、それこそ何にもない国になってしまう。核なしでは、軍隊は全く戦えない。丸裸になってしまう。しかも、核を捨てたところで、国際的な圧力が完全になくなるとは思っていない。北朝鮮には人権問題もあるからだ。だから、核問題では徹底抗戦してくるのではないか。

北朝鮮を過小評価し過ぎと思います。拉致問題は解決していませんし、核が無くとも大量のミサイルは脅威です。韓国の首都ソウルも北朝鮮がその気になれば、砲撃で焼け野原になると言われています。極めて数が多い兵士もいますし、サイバー攻撃で何をしてくるかも分かりません。

非核化してきた方が日韓にとって脅威とも言えます(核ドミノの可能性を考えると、世界にとっては非核化がいいに決まっています)。何故なら経済が伸びるのは間違いないでしょうし(実際に金正恩体制になって、自由放任してみたら経済が持ち直したといいます)、そうなると動くかどうかも分からない兵器に油がさされ整備されてみるみる内に回復していくことは明らかだからです(金正恩の軍に対する求心力も増すのではないかと思います)。核はやらないにしても、儲けた金を何に使うか全く予断を許しません。

そうやって北朝鮮が国を建て直したら、国際的な圧力が少々あっても平気ということになります。実際に北朝鮮は全会一致で国際的に制裁されてもしぶとく生きのびてきましたし、核をもってない例えばミャンマーなんかも、中国の後ろ盾はあったかもしれませんが、軍事政権を理由に圧力をかけられても、ロヒンギャ問題で圧力をかけられても、びくともしてないように見えます。国際的な圧力は勿論非核化したところで無くなりはしないでしょうが、国際的圧力があるだけで国が滅ぶかのように大騒ぎする方が世界的には特殊かなと思います。まぁ北朝鮮は少々人権問題で圧力をかけられたところで、それで倒れるようなヤワな国じゃないと思いますね。南だって中国を敵に回して日米(特に日本)を敵に回しても国を守ってきました。

とにかく、何か交渉することそのものに否定的過ぎじゃないですか?北朝鮮はこれまでもならずもの的行動を繰り返してきましたし、その武装は明白に脅威です。ちょっと話し合おうかと言われて、いや我々は1ミリも譲歩しないんだと主張したところで、はいそうですねと言う訳にはいきません。