「賢人論。」第105回(中編)武内和久氏(みんなの介護)雑感
>家族や近隣住民に金銭を給付して介護をお願いするというのは、大胆かつ画期的なアイディアだと思います。
良い方向性だと思います。現実に介護離職という言葉もある中、正面から介護という重い課題に向き合う考え方ではないでようか。制度的には要介護認定にかかっており、継続的に専門家との何らかの関わりを持つことが必須条件かと思います。介護のアウトソーシングという訳ですが、率直に言って給付というシステムにモラルハザードの可能性も否定できない中、病気を無くすと医者の仕事が無くなるという一面もありますが、医療に近似する介護という仕事における高い専門性をどう確保するかという話ではないでしょうか?こうした課題をクリアできれば、犠牲に正当な報酬を与える政府の賢いお金の使い方になるのではないでしょうか?
>孤を味わう・・・急激な少子高齢化が進んでいる日本の現状では慎重に扱うべきテーマではないかと思います。逆に言えば日本という国は集団や子供を始めとした自分以外のものに対する犠牲を尊び過ぎているがゆえに少子化が進んでいるのかもしれません。子供の存在が重過ぎるがゆえに少子化が進んでいる可能性があるかと思いました。出産子育ての負担軽減が少子化問題解消に向けての大きいテーマという訳で、この問題では個人の問題にし過ぎない方が良さそうです。ただ人間関係が負担になる側面も必ずしも否定できず、弧を味わうというかメンタルヘルスと人間関係というテーマは重要課題でその一環として弧も部分的にあるのかもしれません。また考えることは孤独な作業で実現には調整も必要でしょうが、その前提として個人が考えておくことは重要かもしれません。多分実務に携わる人・携わってきた人・忙しい人には独りになる時間も必要なのかと思いました。そして忙しいことに慣れている人は、そうでない時間が必要としても戸惑うのかもしれず、そうであれば心構えは必要なんでしょう。
>デジタル面での医療介護のプラットフォーム化は、中国などに比べると、日本は愕然とするほど、遅い。
何とも残念な話です。金融緩和以前は日本全体で顕在化してなかった人手不足問題が背景にあると思いますが、こうして一定程度経済が回るようになってみると、人手不足傾向で業界同士で人の奪い合いをしていても始まらないということが分かってきて覚悟も決ってきたのではないしょうか。やれば日本は早いと信じます。
>在宅医療
隣接する資格等に規制緩和でどう開放するかという話でしょうか。忙しい仕事に新しい仕事は無理ですが、仕事を抱えたがる向きがあるとしたらどう説得するかかもしれません。医療は高いモラルと技術が要求されると思いますが、どこで過剰な完璧主義から解放され、現実とのバランスをとるかなのかもしれません。
>薬剤師の有効活用
医療従事者としての原点を確認することは重要なのかもしれません。医療は病気がないことが(完全な実現は無理にせよ)理想で警察や自衛隊も同様の面があります。一方で薬売りは販売業にも通じる面があって、これだと薬が売れてくれれば病気があった方がいいに変な話ですがなりかねない危うさがあることは否定できないと思います。薬剤師は資格ですから、当然に販売業者としてより医療従事者としての高いモラルが期待されています。薬が売れるより病気が治った方がいいという訳ですが、現実的には医療との連携で処方箋も出る形式になっているはずです。ですから本質的な業界の特性から、どちらかと言えば予防/健康の視点から逆算するより、医療の原点に返りながら考えた方がいいのではないかと思いました。具体的には遠隔診療の窓口としての薬局という考え方はないかと思います。医療機関は基本的には日中にしか開いてないことで潜在的なニーズに対応できていないと考えるからです。これに対して薬局の方は資格を持っている方が夜にも対面で働いている現状があります。また現状では武内氏の指摘にもあるように資格を持っているだけになっており、せっかくの知識がもったいない現状があるようです。業界の特性もありますから、ただ単に規制緩和という訳にはいきません。ただ現状で診療→処方の流れですから、それを前提に考えると薬局だけが開いていても診療はどうするのということになるということです。他に具体的には医療との兼ね合いですが風邪薬の販売等でかかりつけ医的な働きができるか、睡眠薬の販売等、現代的な問題に対して相談に乗れるかといった現代社会の生活と薬という地域に密着したアプローチはあるかもしれません。医療に対する相談のハードルが高く悩みが放置されている可能性が考えられるからです。また健康と薬で言えば、医療用ビタミン剤もあるようで、健康管理士の資格取得などで(一般に隣接する資格や経験があれば、難易度が下がる措置があっていいように思います)、診断できる可能性を探ってもいいのかもしれません。ビタミン剤の乱用などの問題が現状であるように見受けられるからです。基本的には忙しい医療の仕事の負担軽減でどうアウトソーシングするかというかという発想になりそうですが、必要な診断のプロセスがカットされたら不味いという実務的な話なのかもしれません。前提として例えば電子カルテ規格統一化の話もあり、医療の情報化が進んでいないという話も聞いたことがありますが、サイエンスとしてこういう症状はこうというノウハウが共有されていないと進む話も進まないと考えます。診断には高度な知識や経験が必要としても突き詰めると(成熟すれば)細部で話が食い違うはずがないと思え、個の経験に依存しすぎた医療があるとすれば研鑽は必要としても寧ろ危険のように思えます。
>予防歯科医療。健康診断でもチェックされない現状はおかしい。予防が見えやすいし、因果関係もつかみやすい。
その通りなんだろうと思います。歯科医師法と医師法が分かれていてある種の離れ小島のようになっているのかもしれません。隣接する業界は必要な部分は統合していくことが一方で重要であり、放っておくとおなざりになる政治の仕事の範疇なのかもしれません。セクショナリズムの壁は何時でも重要なテーマでしょう。
※筆者のfacebookコメントの再録
>家族や近隣住民に金銭を給付して介護をお願いするというのは、大胆かつ画期的なアイディアだと思います。
良い方向性だと思います。現実に介護離職という言葉もある中、正面から介護という重い課題に向き合う考え方ではないでようか。制度的には要介護認定にかかっており、継続的に専門家との何らかの関わりを持つことが必須条件かと思います。介護のアウトソーシングという訳ですが、率直に言って給付というシステムにモラルハザードの可能性も否定できない中、病気を無くすと医者の仕事が無くなるという一面もありますが、医療に近似する介護という仕事における高い専門性をどう確保するかという話ではないでしょうか?こうした課題をクリアできれば、犠牲に正当な報酬を与える政府の賢いお金の使い方になるのではないでしょうか?
>孤を味わう・・・急激な少子高齢化が進んでいる日本の現状では慎重に扱うべきテーマではないかと思います。逆に言えば日本という国は集団や子供を始めとした自分以外のものに対する犠牲を尊び過ぎているがゆえに少子化が進んでいるのかもしれません。子供の存在が重過ぎるがゆえに少子化が進んでいる可能性があるかと思いました。出産子育ての負担軽減が少子化問題解消に向けての大きいテーマという訳で、この問題では個人の問題にし過ぎない方が良さそうです。ただ人間関係が負担になる側面も必ずしも否定できず、弧を味わうというかメンタルヘルスと人間関係というテーマは重要課題でその一環として弧も部分的にあるのかもしれません。また考えることは孤独な作業で実現には調整も必要でしょうが、その前提として個人が考えておくことは重要かもしれません。多分実務に携わる人・携わってきた人・忙しい人には独りになる時間も必要なのかと思いました。そして忙しいことに慣れている人は、そうでない時間が必要としても戸惑うのかもしれず、そうであれば心構えは必要なんでしょう。
>デジタル面での医療介護のプラットフォーム化は、中国などに比べると、日本は愕然とするほど、遅い。
何とも残念な話です。金融緩和以前は日本全体で顕在化してなかった人手不足問題が背景にあると思いますが、こうして一定程度経済が回るようになってみると、人手不足傾向で業界同士で人の奪い合いをしていても始まらないということが分かってきて覚悟も決ってきたのではないしょうか。やれば日本は早いと信じます。
>在宅医療
隣接する資格等に規制緩和でどう開放するかという話でしょうか。忙しい仕事に新しい仕事は無理ですが、仕事を抱えたがる向きがあるとしたらどう説得するかかもしれません。医療は高いモラルと技術が要求されると思いますが、どこで過剰な完璧主義から解放され、現実とのバランスをとるかなのかもしれません。
>薬剤師の有効活用
医療従事者としての原点を確認することは重要なのかもしれません。医療は病気がないことが(完全な実現は無理にせよ)理想で警察や自衛隊も同様の面があります。一方で薬売りは販売業にも通じる面があって、これだと薬が売れてくれれば病気があった方がいいに変な話ですがなりかねない危うさがあることは否定できないと思います。薬剤師は資格ですから、当然に販売業者としてより医療従事者としての高いモラルが期待されています。薬が売れるより病気が治った方がいいという訳ですが、現実的には医療との連携で処方箋も出る形式になっているはずです。ですから本質的な業界の特性から、どちらかと言えば予防/健康の視点から逆算するより、医療の原点に返りながら考えた方がいいのではないかと思いました。具体的には遠隔診療の窓口としての薬局という考え方はないかと思います。医療機関は基本的には日中にしか開いてないことで潜在的なニーズに対応できていないと考えるからです。これに対して薬局の方は資格を持っている方が夜にも対面で働いている現状があります。また現状では武内氏の指摘にもあるように資格を持っているだけになっており、せっかくの知識がもったいない現状があるようです。業界の特性もありますから、ただ単に規制緩和という訳にはいきません。ただ現状で診療→処方の流れですから、それを前提に考えると薬局だけが開いていても診療はどうするのということになるということです。他に具体的には医療との兼ね合いですが風邪薬の販売等でかかりつけ医的な働きができるか、睡眠薬の販売等、現代的な問題に対して相談に乗れるかといった現代社会の生活と薬という地域に密着したアプローチはあるかもしれません。医療に対する相談のハードルが高く悩みが放置されている可能性が考えられるからです。また健康と薬で言えば、医療用ビタミン剤もあるようで、健康管理士の資格取得などで(一般に隣接する資格や経験があれば、難易度が下がる措置があっていいように思います)、診断できる可能性を探ってもいいのかもしれません。ビタミン剤の乱用などの問題が現状であるように見受けられるからです。基本的には忙しい医療の仕事の負担軽減でどうアウトソーシングするかというかという発想になりそうですが、必要な診断のプロセスがカットされたら不味いという実務的な話なのかもしれません。前提として例えば電子カルテ規格統一化の話もあり、医療の情報化が進んでいないという話も聞いたことがありますが、サイエンスとしてこういう症状はこうというノウハウが共有されていないと進む話も進まないと考えます。診断には高度な知識や経験が必要としても突き詰めると(成熟すれば)細部で話が食い違うはずがないと思え、個の経験に依存しすぎた医療があるとすれば研鑽は必要としても寧ろ危険のように思えます。
>予防歯科医療。健康診断でもチェックされない現状はおかしい。予防が見えやすいし、因果関係もつかみやすい。
その通りなんだろうと思います。歯科医師法と医師法が分かれていてある種の離れ小島のようになっているのかもしれません。隣接する業界は必要な部分は統合していくことが一方で重要であり、放っておくとおなざりになる政治の仕事の範疇なのかもしれません。セクショナリズムの壁は何時でも重要なテーマでしょう。
※筆者のfacebookコメントの再録