
HPVワクチン「ガーダシル」
なぜ、日本は「ワクチン後進国」なのか? 豊田真由子が思う「理由」と「背景」(まいどなニュース 2021/2/6)
豊田氏が指摘するように1980年代までワクチン開発国だった日本がワクチン後進国と言われるのは、「予防接種禍」を受けてのことで筆者が思うに基本的にはマスコミが煽ったからでしょう。日本国民はまんまと乗せられてしまったという訳ですが、何時までも乗せられたままでいいとは思えません。マスコミが煽り報道のマイナス面について反省しているかどうかは知りませんが、国民に出来ることは、知識をつけて乗せられないようにすることだと思います。
考えてみれば、確率が稀な副反応のリスクより、病気にかかるリスクの方が高いことは誰が考えても分かるはずです。
コロナのワクチンは新しい技術が問題にされていますが、では古い技術なら安心かと言えば、中国のワクチンはなお心配なことは言うまでもありません。新しい技術のリスクはゼロにはならないにせよ、コロナのリスク・コロナ対策のリスクを考えれば、取るに足りないリスクだと考えられます。日本の感染状況は欧米に比べて大したことはないにせよ、対策が経済に与える影響は無視できません。
豊田真由子氏はマスコミにバッシングされたことで知られますが、その専門力は間違いないのでしょう。ワクチン後進国を指摘できるのも、マスコミにバッシングされて失うものがないからなのかもしれません。バッシングされた人もいいことを言っている時は認められていいような気がします。マスコミはバッシングに対して反省はあるのでしょうか。あるとしてもバッシングされた側が怒った時、その声を掬うのはマスコミではない気がします。バッシングをして売れるなら、またやりたいのが本音でしょうから。
問題は厚労行政の失敗かマスコミの失敗か国民の失敗か医療の失敗かということです。それぞれ少しづつ責任はあるかもしれませんが、筆者の考え方では、この問題の責任の大半はマスコミにあります。副反応のリスクより病気にかかるリスクの方が高いのは自明と思われ、一般的に信頼性のあるマスコミが国民を裏切った問題と言えるからです。これは目先の金(売れること)に釣られたマスコミの失敗の1ページなのでしょう。
厚労行政も情けないと言えば情けないのですが、(市民の皆さんによる)訴訟リスクが無視できないほどあるのでしょう。病気にかかった方がワクチンが推奨されなかったからと言って、国を訴える訳にはいかないのでしょうが、こちらの方が因果関係は自明なように思えます(つまりワクチンが普及していれば、病気にならなかった可能性が高い(絶対ではない)はずです)。
豊田氏は日本がワクチン後進国なのは二つ目に国の危機管理の問題だからと言います。日本が日本国憲法の下、戦後平和主義に毒されてきたのも自明と言え、これに対する反省を受けて今の日本の保守主義があると理解しています。軍事(安全保障)のポジティブな側面を強調するのは、左派にできることとは思えず、基本的には左派と言えるマスコミがネガティブにこの問題を煽ってしまった理由の一つだと思えます。