vagabond moon

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さよなら、きょうちゃん。

2011-07-29 13:27:52 | 人間は考える葦である
叔父貴が亡くなった。
きょうちゃん、
享年78。



上京したての若いころ、
よく食事に招いてくれた。
お世話になった。
5人いる母親方の叔父の中でも、
いちばん野放図で、ヤンチャで、なおかつ、お洒落な人だった。



同じ進学校を出たのに、
二人ともドロップアウトしたものだから、
研はきょうちゃんと似ているな、と、
盆正月、
親戚たちに言われ続けてきた。



競馬のノミ行為でパクられ、
女房と子供に愛想をつかされ、
晩年は寂しいものだった。



大福を持って、
病室を見舞うと、
俺の好物を覚えていてくれたのか、と、
黄色い顔で笑った。



葬儀には、
俺と同じように世話になった従兄弟たちが、
あちこちから駆けつけた。
絶縁した子供たちも、最後はしっかり見送った。




とんでもない人だったねぇ、
出鱈目な人生だったねぇ。
でも、それが、
きょうちゃんが望んだ生き方だ。




ありがとう、きょうちゃん。



俺もまだ、
貴方のように、
ひらひらと、
さ迷っています。