市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

「Public Community」居心地の良い公共空間

2020-10-10 | 都市・交通
自分では、起きてしまったことをいつまでもウジウジと考えないタイプだと思っているのですが、
数日前、思わず言い放ってしまった言葉が相手を傷つけているのではないかと、けっこう尾を引いています。

そんな折、フリーエディターの松本千登世さんのエッセイが目に留まりました。
仕事で訪れたパリのブティックで、美しくディスプレイされた小物の横にあった小さなプレート。こう綴られていたそうです。
「Touch by your eyes」
「触れないで」ではなく「目で触れてね」。
表現の豊かさに、心が柔らかくなるのを感じたそうです。

言葉の選び方ひとつで、相手を傷つけることもあれば心を温めることもできる。
放った言葉は自分にも返ってくる。
自分もまだまだ修行が足りません。。

さて、
今日は辰巳台地区の会議に参加しました。
辰巳台の団地のど真ん中に広がる塩漬けの市有地と、それに連なる道路や公園といった公共空間を、何とか有効活用したいという想いで持たれた集まりです。
そのイメージづくりのために購入された書籍を私もお借りして、今読み始めています。

「Public Community」


例えば公園なら、
「芝生に入るべからず」のように規制するのではなく、利用者が自由に場を使いこなし愛着を感じるような雰囲気を作る。
パブリックスペースをハード設計や管理から考えるのではなく、使われ方をデザインすることでコミュニティの醸成につなげる。
欧米では、コワーキングスペースやカフェといったコミュニティ機能をロビーに付加するホテルが人気を博し、オフィスでも市民や行政機関が自由に集えるスペースを設ける流れが活発になってきているそうです。
本書には、そんな世界中の魅力的で居心地のよさそうなパブリックスペースの写真がたくさん紹介されていて、眺めていると、まちづくりのイマジネーションが湧いてくるような内容です。
(もちろん、そのまま真似できるようなものではありませんが・・・)

私が特に面白いなぁと感じたページ。
まずロッテルダムの屋内マルシェ。

本来は人がたまる場所ではない通過動線上で食事ができるように、手すりにちょっと引っかけたテーブルが面白い。
その様子を通りがかりの人が見て足を止める、というように賑わいが生まれる仕掛けです。

これはテルアビブ。こんな通りが近所にあると良いなぁ。

昼間はアンティークショップ、夜は飲食店と、同じ場所を違う事業者が共有しているのだそうです。

これもテルアビブの目抜き通り。中央分離帯にキオスク型のコーヒーショップ!


ベルリンの公園。ここでカラオケ大会が自然発生的に行われるそうです。


こちらは2016年にリニューアルして大人気の南池袋公園。
都会のど真ん中というシチュエーションもいいですね。


パブリックコミュニティは、どこででも生みだすことができるんですね。
広い空間が無くても、道路でも、商店街でも。
人々が求めているのは仕掛けられたイベントではなく、自由で居心地のよい空間なのかもしれません。


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