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国交省への質問/レベル2ADS関連について

2022-08-03 | 問題提起
国交省への質問/レベル2ADS関連について
 過日(6/12)に国交宛に質問状を出していた。これはNet上で見た、米国のレベル2ADSAなどの事故について、重大事故(死傷者の出ている事故)を報告させ、それを集計分析しつつ、国民に警鐘を与えていると云うことに、日本も見習うべき内容ではないかと思ったことによる。
 もう少し噛み砕いて云うと、現在自動運転と呼ばれる機能が装備されたクルマの大多数はレベル2ADASである正しく自動運転でなく運転支援機能なのだが、巷ではあたかも自動運転という意識の元にその利用がなされている実態がうかがわれることがある。

 このレベル2ADASにより確かに事故は少なくなっていることはあると思えるのだが、一方この送致の機能を過信し、漫然運転などで事故に至っている場合も垣間見えてしまうのだ。また、同じレベル2ADAS機能だが、車両メーカーにより事故率などに差異もあることも見えることから、このことを広く国民に周知することで、車両メーカーの自助努力を働かせる効果もあるだろうと思える。

 その様な意味合いを込めて、米国の様な集計発表および国民への啓蒙を進めるべきではないかというのが今回の質問の趣旨だったのだ。

 まず、国交省担当者からは、ADSなどの事故についても、一般の事故に結び付く、もしくは車両火災に結び付く不具合と共に報告義務を車両製作者には求めているのだという。当方より、それはリコール制度に基づくものではないかと質したところ、その通りとの返答であった。意味合いとしては理解するが、米国で行っているADSのエンティティ(事故報告)とは若干意味合いが異なるし、現在はレベル2ADASという技術はあくまで過渡期の技術かもしれないが、今後発展するADSとしての事故内容も含めた専用報告を求め、その集計を国民に透明性ある形で報告し啓蒙していく価値はあるだろうことを申し述べたところだ。こういう中で、車両メーカーに対する自助努力とか。例えレベル2であっても、運転者の脇見とかハンドル手放しによるライドチェンジラグ(自動運転から手動運転への切り替え遅延の短縮)なdの普及も進むんではないかと申し述べたところなのである。

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【質問内容】
ADSもしくはレベル2ADAS車についておたずね致します。
 以下に記す様に、ADSのレベル区分などについては、国交省様の定めた区分も米NHTSA基準を参考にしていると想像しますが、米NHTSAでは、重大事故の内容報告をも求め、その分析を国民への情報提供として行っていることが伺えます。

 当方の知る限り、この様な事故報告(原文ではエンティティと表現)を現状では日本は未だ行っていないと承知するところです。
レベル2ADASが事故を未然に防いでいる功績は認められますが、その影に隠されたさまざまな要因で事故が起きているというところを幾らか知ります。つきましては、日本でも報告を求め、より信頼度の高いシステム作りを促進させるべきと思うところですが、国交省様の考え方をお知らせ願いたくご依頼申し上げます。

米NHTSA・レベル2ADASレポ-ト
 下記のGigazineというニュ-スソ-スの記事を見ると、自動運転車の事故はテスラが3/4を占めているということを主眼としている様に見える。しかし、本家NHTSA(National Highway Traffic Safety Administration:米国道交通安全局)のソ-スレポ-トでは、そのことを主眼として報告しているのではないことが伺えて興味深い。

 自動運転のレベルは、NHTSAではレベル1-5までを決め、そのことは日本でもそのまま流用して国交省規定としているのだが、ここではADSとレベル2ADASの違いを以下の如く説明している。
・ADS(Advanced Drive Systems:先進自動運転システム:通常レベル3-5)
・レベル2ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems:先進運転支援システム)

 その上で、レベル2ADASは「運転支援システムが作動しているときに速度とステアリングの両方の入力を提供しますが、人間の運転手は常に運転タスクに完全に従事し続ける必要がある。」と違いを強調している。このことは、未だADS(レベル3-5)車はほとんど市販されていなく、レベル2ADASなのだという前提にあることを前提としたレポ-トなのだということを気付かせてくれる。

 それと、NHTSAでは報告要件として、以下を定めて指定されたエンティティ(事故の実態(内容))に、死亡事故など重大な事故が生じた場合に、ADSおよびレベル2ADASの両方のについて、報告を求めてる。このことは、日本の国交省では、未だ定めていないと解釈している。

 その上で、月別のレベル2ADASが起こした報告事故件数を月別にカウント(本年5月は15日現在まで)しており、また車両メ-カ-別件数もカウントしているところで、このことから冒頭のADS車事故の3/4はテスラという記事になっていることが判る。

 ここからは個人の想像を含むが、テスラの場合、レベル2ADASが採用されて一番普及台数が圧倒的に多いということが事故の3/4を占めたと思える。なお、ホンダも結構多く1/4程度はある様に見えるところは気になるところだ。


#レベル2ADAS(運転支援機能)も含んだADSの啓蒙活動への質問


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