最近(だいぶ以前からでしょうか)のクルマで気になることの一つがツインマフラーです。車両後部よりクルマを見ると、左右対称に排気管の出口が出ているものです。当然、左右にメインマフラー(消音器)が装着されています。クルマをリフトアップして下から見ると、メインマフラーの直ぐ前方で1本の排気管から分岐されており、その先の触媒コンバーター部も1本のままのクルマが大多数です。比較的大排気量のV8やV6エンジン車等では、左右エキゾーストマニホールドから左右の独立した触媒コンバーターを通り、マフラー出口までデュアル配管のクルマがあります。これには、合理的にその必然性が判りますが、今やたかだか2~2.5リッターの直4やV6エンジンで、触媒コンバーターで1本に収束させているにも関わらず、マフラー出口だけを左右対称に設置しているクルマが多くあります。
この理由は、スペース的に大容量のマフラーが設置できないと云ったこともあるのかもしれませんが、ほとんどは外観デザイン上の要求からと思います。いわゆるかっこ良さをデザイナーは思っているのでしょうが、私には少しもその価値は認められません。そんな、コスト増を、重量増を掛けるなら、もっと別のことがあるのだろうに、志の低いデザイナー(外観意匠と設計者共々)達だなと思わざる得ないのです。
私の乗っているクルマは中古BMW320(E46・H13年式)は、特別なスポーツモデルでもない直6の2.2リットルエンジンです。そのエンジンの排気は、エキゾーストマニホールドから3気筒ずつが左右並列の2つの触媒コンバータを通過し、さらに後部左側に設置されたメインマフラー(消音器)までを2本のエキゾーストパイプが平行に配管されています。そして、マフラーから出ている排気管出口は2本であり、車両後部から見れば左側だけにマフラー出口2本がある左右非対称のデザインですが別に違和感はありません。これを左右対称に2本(もしくは2本ずつ4本)を出したからかっこ良いとは、私にはとうてい思われないのです。