呆れたヤフオク・著作権法違反事例

呆れたヤフオク・著作権法違反事例
　ヤフオクなどのオークションサイトを見ていると、著作権侵害の疑義ある出品というのは時々見るものだが，今回直接知った案件はあまりに酷い。

1．ことの始め
　ある方より、マークＸの修理書および解説書を入手したいという依頼を受け、それなら中古本もしくは電子媒体がヤフオクで入手できるとアドバイスした次第だ。その依頼者は、ヤフオクなど利用したこともなく、不案内なので当方で入手を手配することとし、ヤフオクを検索してみた。

　この結果、マークＸ（GRS13#系）なら、最安が１千円～最高でも２万円程度まであり、メディアはＣＤ－ＲＯＭ媒体であることが判った。どうせ同じものを入手するなら、安いに超したことはないと、この最安の１千円を落札したのだが・・・。（写真01参照）

２．取引開始を初めてみると
　取引開始のメッセージを早速もらうことになったのが写真02だが、「商品はブランクディスク（何も書き込まれていないメディア）に書き込んでお届けする」などと書かれてるではないか。つまり、正規のオリジナルメディアでなく、データコピー品を送付しますと云っていることで、明かな著作権法違反だろう。

　こんな、違反商品を買えるかと、直ぐさまキャンセルをしたことが、先の取引メッセージで判るだろう。

３．改めて正規オリジナルメディアを入手する。
　改めて、価格は高くなるが、正規のコピーでない商品を入手した。その内容が写真03だ。裏面には著作権として、著作権保持者（今回の場合はトヨタ自動車）に断りなく、複製、複写、転載などを禁じます。また、本CD-ROM内容を無断で複製した場合には、損害賠償を請求する場合がある旨記載されている。

４．該当者のその他の出品
　ヤフオクには、「出品者のその他のオークションを見る」というものがある。早速見て見た状態が、写真04に示す。トヨタ関係全66件の電子修理書、解説書関係ばかりだ。

　この出品者ID[redhotstore77]とは、出品地域：宮城県、取引連絡には「本庄」とか記しているが、当てにはならない情報だろう。

　察するところ、トヨタ関係だけの多車種の原本CD-ROMを保持できる業務関係者となると、一番思い当たるのがディーラー関係者だろう。もしくは、トヨタ関連の修理書の受託を請け負っている企業もあり得そうだが、そういう企業ではデータ管理がことさら厳格であろうから、怪しいのはディーラーのサービス関係者だろう。

　この件は、ヤフオクに全出品の調査権侵害の疑義を通報すると共に、消費者生活センター、トヨタ自動車にも通報しておいた。警察に告発することも考えているが、証拠を整理する面倒くささもあり，現在のところ保留している。

　しかし、トヨタ自動車の相談室担当者にも伝えたが、「私はトヨタが著作権侵害で損失を受けようがそんなことは斟酌していない。私が怒るのは、日本は法治国家であり、明らかに方を犯す人物を放置はできない」と述べたところだ。