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左方車優先の道交法は絶対か?

2023-01-23 | 事故と事件
左方車優先の道交法は絶対か?
 優先関係が明確でない交差路で左方車が優先すると云う道交法36条を持って、たまたま左方車になったに過ぎない事故を、優先権があるとする下らない解説だが、異論として解説してみたい。

 この解説者は法令の極一部を知ってるだけのアホだが、法律論だけしか頭にないコチコチ頭の弁護士にもいそうな話しだ。
 左方車優先則は道交法36条(下記)としてあるが、あくまで双方が互いの車両を認知した場合の則だ。その前提として、運転者は事故を起こしてはならないという「安全運転義務という大原則がある」(道交法70条)。
 つまり、どちらが優先か判らない様な交差路は、予め他車が接近していないのを確認するまでは、何時でも止まれる様な速度で走る必用がある。そもそも、こういう事故は、双方が相手車を認知しないまま事故になり、たまたま、どちらかが左方車の関係になるに過ぎない事故であろう。
 なお、安全運転義務については、およそ多くの事故について、被害車側にも求められる問題で警察は大概の場合にこれを適用し送検しようとする。ただし、予め停止していたとか、相手がセンターオーバーしてきて回避義務の限りを尽くしているとか、安全義務を尽くしていると云う事故はあり得る。
 また、訴訟論理で「信頼の原則」と呼ぶが、例えば相手が信号無視をするまでを予測することまでを求められないという、一定の相手車が極端な違法行為をすることまでは予測し得ないという考え方もある。

道路交通法 第36条(左方車優先)
 車両等は、交通整理の行なわれていない交差点に入ろうとする場合において、その通行している道路の幅員よりもこれと交差する道路の幅員が明らかに広いものであるときは、徐行しなければならない。

道路交通法 第70条(安全運転義務)
 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、 交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

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信号もないし「止まれ」の標識もない! そんな交差点ではどっちのクルマが優先なの?
ベストカーWeb 2023.01.22 11:02掲載
 身の回りに、信号も一時停止の標識もない交差点ってないだろうか? こうした交差点でクルマどうしが出会った際は、「どちらに優先権があるか」を判断しなければならない。残念な事故に遭わないためにも、そのルールを覚えておこう!
文/ベストカーWeb編集部、写真/Adobestock(トビラ写真=ほじん@Adobestock)
■止まれの標識がない交差点では左から来たクルマに優先権
 道路標識のない交差点では左側のクルマに優先権がある(Angela Staenicke@Adobestock)
 ふだん我々が出会う交差点は、たいてい「どちらのクルマに優先権があるか」が分かる仕組みになっている。信号機があれば点灯している色で交差点内に進入できるクルマが分けられるし、「止まれ」の道路標識があればその道と交差する道路の側に優先権があるといった具合だ。
 他にも優先権を判断する目印はある。たとえばセンターライン。交差点内を貫通してセンターラインや車両通行帯の表示が引かれていれば、その貫通している側の道路が優先だ。「優先道路」というそのものズバリの道路標識もあり、もちろんその標識が立っている道路が優先道路となる。
 では信号も道路標識もセンターラインもない交差点ではどうするか。実際こうした交差点では優先権に気付きにくく、出会い頭の事故も起きやすい。新年早々、福島県郡山市で起きた不幸な死亡事故を思い出される方も多いはずだ。
 こうした交差点でのルールだが、まず目安となるのが道路の幅だ。道路交通法には第36条2項に「交差道路が優先道路であるとき、又はその通行している道路の幅員よりも交差道路の幅員が明らかに広いものであるときは、当該交差道路を通行する車両等の進行妨害をしてはならない」という決まりがあり、道幅の広い道路のほうに優先権があると定めている。
 では、巻き尺で測らなければ違いが分からないような、似たような道幅の道路のときはどうなるか。ここでは「左から来たクルマ」に優先権がある。いわゆる「左方優先」という原則だ。同じく道路交通法36条に以下のような記載がある。
 車両等は、交通整理の行なわれていない交差点においては、次項の規定が適用される場合を除き、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に掲げる車両等の進行妨害をしてはならない。
一 車両である場合 その通行している道路と交差する道路(以下「交差道路」という。)を左方から進行してくる車両及び交差道路を通行する路面電車
二 路面電車である場合 交差道路を左方から進行してくる路面電車」(条文ここまで)
 どちらに優先権があるか分からない交差点でクルマどうしが出会った場合は、自分から見て左側にいるクルマに道を譲らねばならないということを覚えておきたい。とはいえ「こっちが優先だから」と、徐行もせずに交差点を通過するのは考え物。「止まれ」もない交差点に遭遇したら、万一のことを考えて停止できる余裕を持って走る習慣を付けたい。


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