私の思いと技術的覚え書き

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久しぶりの車検対応整備と思うこと

2019-06-18 | 技術系情報
 マイカーの話しだ。既に中古を購入し、中古車新規から継続検査が2回目、つまり4年乗り続けているBMW(E46)である。

 既に、ユーザー車検の検査予約も今週末で行っており、このまま受験してもさほど本題はなさそうに思っていたが、幾らか気になるオイル漏れに気付いていることもあり、知り合いの板金工場でリフトアップして点検しようと出掛けた。

 ところが、行く途上で後方から異音が・・・。停止して後輪を見ると、完全に空気が抜けているではないか。昨日、3ヶ月ぶりぐらいで走らせ、大幅に錆の出たディスクプレートを、しばらくブレーキングしながらフルロードで無理矢理錆び落としし、走りも快調だったのだが・・・・。幸い、スペアタイヤが未だ乗っている旧車なので、その場で交換するが、15年近くを経て、スペアタイヤは使用した形跡もない。スペアの空気圧が低い様だが、パンクしたタイヤで走らせ、リム落ちでもしてホイールに傷を付けるより余程ました。

 板金工場でリフトアップしてパンクタイヤを観察すると、トレッド部の釘刺さり出なく、サイドウォールの亀裂部からエアが漏っていることを確認する。見ると、他の部位や反対側タイヤにも、サイドウォール部内部の繊維が断裂しているのだろう、無数の膨らみがある。中古車新規前に取り替えた名も知らぬ中華タイヤだが、トレッド摩耗は5部山程しか摩耗していなくても、ゴムの品質が悪すぎるのだが、国産タイヤの1/3程で買えるのだから文句も云えまい。リプレースタイヤは、種々迷ったが国産のコンフォート系タイヤを選ぶことにした。

 オイル漏れの件だが、エンジンアンダーカバーからクロスメンバー周辺に漏れたオイルが拡散しており、アンダーカバーを外して点検する。オイルパン前部付近に水分オイルがしたたっているが・・・。オイル漏れというと、整備のプロならそんなことはあり得ないだろが、オイルで一番濡れている部分だけを見て判じる素人がいる。オイルは、上から下へ、走行風で前から後ろへ流れることを知るプロは、下から狭い隙間を覗きつつ、上へ前へと観察眼を働かせるせることだろう。結局、エンジン上部のインテーク側から漏れていると見極めを付け、ヘッド側からインテークの隙間を覗くと、インジェクターの刺さってる高さ付近の平坦部にオイル溜まりを認識し、こうなるとヘッドカバーパッキンかと思いきや、カムポジションセンサーのセンサーワイヤリングにオイルのしずくを確認した。同カムポジションセンサーは、ヘッド部にOリングでシール固定されているが、どうやらセンサー後部の樹脂部からワイヤリングが出ている付近から漏れていると睨んだ。センサーを交換すれば良い訳だが、何ら電気的にエラーが出ている訳でもなく、特別油圧が働く部位でもないので、同センサーを外し、シンナーで脱脂して、耐油性のシリコンシーリング剤を盛り付けて様子を見ることとした。

余談
 このクルマ(E46・325i)だが、この後のE90は何度も見て来ており、昨今のF30やG20は詳しく見たことない中でちょっと私見を記してみたい。E90以降はアンダーカバーリングが装着され、素人は最新のエアロダイナミクスだとかのセールストークを信じている様だが、もっとクルマの真髄を見比べて欲しいものだと常々思うところだ。例えば、E46の排気管だが、L6エンジンは、前後3気筒づつが完全に独立し、2つのCCRO(三元触媒)を通り、サブマフラーを通過してメインマフラーまで、まあまあ太いディアル配管がおごられているのである。E90以降は、CCRO直前までがディアル、1つのCCROを通過し、以後1本配管で、リアサスペンションの付近で左右に分岐して2つのメインマフラーから排気するものだろう。新旧、どちらが本物か?、云わずもだろう。

 もう一つ、E90以降はフロントサス、ロワーのジョイントをいわゆるダブルジョイント化しており、ロワアームは前後用とトランスバース(横向き)用に分かれる方式が、BMWに限らずベンツなどでも一般的になった。しかし、シングルジョイントだが、大型アルミ鍛造製(ムク)のL型ロワアームと、ロワアームの前側は一切の遊びのないボールジョイントが、後部は大幅に柔らかい大容量ブッシュを使用し、高いキャンバー剛性とホイール前後への柔軟性(痕プアイアンス特性)を持たせたE46の方が、余程本質に資源(コスト)を投入していると見るのが、自動車評論家共は書かない、整備屋の目線だと自負しているのだが・・・。




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