非正規雇用が３０％超の何故

　今や、正規雇用でない契約社員や派遣社員などの非正規雇用の数はうなぎ登りとなっていると感じます。なおこれは、特殊技能者などを除く単純労働者においてのことです。

　何故、企業（特に名だたる大企業ほど）が、非正規雇用者を増やしつつ、正規雇用者を減らしているのか。これは、過当ともいえる資本主義が生み出したものなのでしょう。生産工場における非正規雇用者は、単純作業だけの連続を求められ、当然時間給で正規雇用者より大幅に安い賃金、そして賞与も退職金も年金もないのです。そして、生産量の調整のためには、区切られた雇用期間において、自由な解雇（正式には契約期間の更新）が行われるのです。これでは、工場における機械と同じです。不要な機械は止めるもしくは、売却する、増産体制に入れは新規の機械を導入するということが、必然として行われて来たのですが、非正規雇用者によって、誠に都合の良い機械としての労働者が生まれたということでしょう。

　この様な資本家にとって誠に都合が良く、非正規雇用者にとってデメリットだらけの雇用形態というのは、何らかの法令による歯止めが必用なのでしょうが、低成長時代が連綿と続く中、国際競争力を上げるなどの美名の元になし崩し的に増加させてしまったと思えます。

　しかし、クルマも家電も日本のお家芸であった工業製品は、将来的な天井が見えて来ている様にすら想像されます。それは、非正規雇用をなどを理由とした所得格差が生み出すのだろうとも想像するのですが・・・。