私の思いと技術的覚え書き

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偶に見るコンプリートチューニングカーから・・・

2019-06-23 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 欧州では、カーメーカーのクルマを、独自の味付けでブランド化したいわゆるコンプリートチューニングメーカーがかなり以前から存在していました。その一部を、ベース車両メーカーとチューニングメーカーを対比して記してみます。

・ダイムラーベンツ → AMG、ロリンザー、ブラバス・・・
・BMW → Mテクニカル、アルピナ、シュニッツァー、ハルトゲ
・VW → ABT
・ポルシェ → ルーフ
・フィアット → アバルト

 てな具合のチューニングメーカーの代表的一部がありますが、近年、トップチューナーなどは車両メーカーに取り込まれ、最上級グレードの一部と化しているものもあります。AMG、アバルトなどですね。なお、Mテクニカルは元々車両メーカー御用達の直結チューナーだったと思えます。

 日本の車両メーカーでも、チューニングコンプリートカーまでは行かなくても、車両メーカー直系のチューニング用品だとかレーシング仕様車の改造を引き受けるメーカーはありました。例えば、トヨタでのTRD(元々はトスコ(TOSCO)と呼んでいた)とかトムスがあった訳です。しかしながら、車両コンプリートという事例は、トヨタ直系の架装改造メーカーたるテクノクラフトとか、日産直系のオーテックぐらいしか思い当たりません。極最近になって、トヨタでGRブランドなるチューニング風ブランド(グレード)を出していますが、あの安っぽいサイドストライプを見る都度に、欧州勢と比べると「なんと貧相な」と感じてしまいます。

 さて、最近見たちょっと昔のアルビナB3Sというクルマを見る機会(外観だけ)がありましたので紹介します。このアルピナ社は、かなり昔から存在し、それなりのステータスを示して来ましたが、最近は本家がM仕様などに力を入れたためもあり、見る機会も少なく、若干陰りが出てきた様にも感じます。このB3Sというのは、2000年代初期のE46型ベースとした車両です。この後、FMCを繰り返しE90、F30と変化していますが、私的にはBMWなら、このE46型がベストバイなクルマだったと思えます。それは、肥大しない適度なボデーサイズ、L4もありましたがL6モデルを中心として2.2~3.3Lまでの広範囲なエンジン、やたらとエグくないボデーデザインなど、嗜好の問題もあるでしょうが良いクルマだったともいます。これが同時期のベンツだと、もう一世代前の、W201(190E)とかW202(Cクラス)、そしてミディアムクラスとなるW124(300E)辺りが、妙なギミック装備も少なく、クルマの本質部分にコストを投じたクルマだったと思えます。

 最後に、今や生産量やその品質では世界最大の日本メーカーですが、その手法が世界のカーメーカーに与えたショックは本当に大きかったと思えます。その日本ショックの象徴となるクルマが初代セルシオであり、R32GTR、NSXだったと思います。あれだけの品質を、あれだけ安く売れる(作れる)という生産技術に世界のカーメーカーは驚愕したことでしょう。しかし、若干自虐的な思いですが、クルマの基本を作って来たのは明らかに欧米であり、日本はそれを目指し、追い付け追い越したのであって、明らかに日本オリジナルの新機構と云えば、極論ですがトヨタのシリーズでもパラレルでもないHV機構くらいのものかもしれません。








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