私の思いと技術的覚え書き

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ウェイク・スターター廻らずトラブルシュート

2022-08-17 | 車両修理関連
ウェイク・スターター廻らずトラブルシュート
 この世間ではお盆休みの今日この頃のこと、知り合いの板金屋さんでBMW・E90の次から次へ出るトラブルの修理を行って来たところだ。このBMW、2006年初度登録とそこそこ古いが、一時抹消期間が数年を超える放置で、累計距離数は3万そこそこだが、あそこを直せば次がと、次々トラブルが出続けている。

 最初はバッテリー上がりで、新品バッテリー取替でセル一発でエンジンは始動し、中古車新規の登録も済んだが、最初のトラブルはエンジン燃料噴射のデリバリパイプに接続しているフューエルホースが破裂したかの様な燃料漏れを生じており、この破裂が間が悪ければ車両火災に至っていてという恐ろしいものだった。この件については、後日該当燃料ホースの破裂部の詳細に分析して,何が原因か思考して報告したいと思っている。

 その後は,ABSウォーニングの点灯修理、それが直った直後、ドアロック作動不良で運転席側ドアロックユニット内のロッキング側モーターのコンミュテーター破壊、そして今度はアクセルペダルの反応が鈍く,やはりウォーニング点灯と続いている。これは,現在アクセルベダルの中古部品を入手中だが、エラー内容からそれだけでは直らない可能性が高いと想像しているところだ。

 そんな,E90の修理を手伝いながら、ダイハツウェイクで近くのガソリンスタンドで、給油を終わりエンジン始動しようとしたらエンジンが掛からない(スターターが廻らない)というトラブル車が牽引入庫していた。該当板金工場では、まるでエンジン電装の知識はないが、エンジンルームとか室内のヒューズボックスの辺りを分解してめくらめっぽうという診断を進めており、昨日1日掛かりで触ったが皆目分からんとの説明だった。ダイハツディ-ラーへ入庫も考えるところだが、あいにくとお盆休みで当面入庫は不可能だ。



 そんな姿を見ていると無視もできかね、どれどれと当方も参加してトラブルシュートを始めたのだが,そもそも該当車はアイドルストップ付き車だが、セルが廻らないなら、スターターリレーが何処かにあるはずとは思うものの、サービス情報がなく、とりあえずキースイッチのスターター接点の具合を見ようと該当スイッチを取外し、現車近くの外で分解したのだが、熱すぎて集中できずに自宅に持って帰り、落ち着いた環境で点検しつつ組み上げることにした。また、サービス情報は、自宅ではFAINES(日整連の国産各メーカーのサービス技術情報)が見れる環境があるので、該当車の関係ありそうな電気回路をを何枚かプリントアウトした。



 キースイッチの接点に異常な焼損などなく、元通り組み上げ、翌日現車に装着したが、この時該当車のスターターへのキー回転で、10回中に半分程度戻らない現象が出ていることを発見した。この現象、昔からあるものだが、これを放置していると,エンジン始動後もスターターが回り続け,スターター寿命を大幅に短くする原因となる。この原因は、イグニッションキーシリンダーの機械的な動作不良で、浸透潤滑剤を注入することで100%解消できた。


 さて、昨夜入手したダイハツのウェイク(LA700S、2019年式)だが、これはダイハツに限らず全メーカーで云えることだが、整備書や配線図集の作り方があまりにお粗末で呆れ返るところだ。今やマニュアル社会と云われている時代だが、こんなお粗末マニュアルでそもそも修理やトラブルシュートができるのかと思わざるを得ない。
 このことは自動車整備に関わらず、あらゆる事象で云えることで、そもそも教える側に伝える能力が欠けていることを示していると感じざるを得ない。それでも、スターター回路の基本回路と、やはりスターターリレーの使用がされており,その装着部位の把握はできたので、そこを中心に点検を進めることにした。

 まずは、該当リレーと同型のリレーを付け替えてみて,不具合現象が解消できないので、リレーを外し、接点回路の片側にイングにションONで電気が来ているのをサーキットテスタで確認し、この上は、接点回路をサーキットテスター棒でショートさせて見るが、スターターは動かない。こうなると、スターターモーターが悪いと云う結論に至ったと云うことで、板金屋さんにそのことを使えた次第だ。



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